2017年07月17日

蕎麦とドイツワインの会の様子

中井のグリーングラスで5月、6月にそばとドイツワインの会を開催しました。
産地別のこだわりの蕎麦と静岡おでんなどのおつまみ、静岡の日本酒を提供しているお店です。来店した時の会話の中でそばとワインを合わせると面白いのではということでワイン会を開催することとなりました。蕎麦屋でワインというのは増えてきてはいますが大半はそば以外の料理と合わせるのがメインになっていて、そばにワインを合わせるということに焦点を合わせるという少し先進的なコンセプトでやることとなりました。といっても蕎麦だけでは物足りないので、蕎麦の前にはおつまみもお楽しみいただける会としました。
座敷いっぱいを使うと12人で満席となるのですが、一回目の開催を発表したらすぐにお席が埋まり、好評だったので、お店の常連の方に告知をして2回目も開催しましたがこちらも満席での会となりました。


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最初の会では6種類、ゼクトとアポテーケは1種類1本でしたので少量ですが、他のワインは2本ずつ用意したのでいくつかの料理の組み合わせを楽しんでいただいたり、ひとつの料理と複数のワインの組み合わせを楽しんでいただきました。
ムッシェルカルクのジルヴァーナー、リースリングのゼクト、モーゼルのリースリング・トロッケン2種、レンベルガー、ファインヘルプ、とわりとヴァインベルクの代表的なラインナップとなりましたが、どのワインも、料理と合わせなくてもおいしいとも言っていただきうれしく思いました。


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最初のおつまみにはビッケル・シュトゥンプのムッシェルカルクが包容力がありどの料理でも楽しめました。和食の味付けの料理に対して、このワインはマリアージュというよりは日本酒のように寄り添う形で楽しめることができます。

写真は撮っていませんでしたが、自家製豆腐とおからにはモーゼルのトロッケン2種、ミュレンのリヴァイバルアイフェルのアポテーケが相性よかったです。フルーティーというほどではない果実味と甘みがちょうどよかったです。
そばをフライパンで焼いたもの(その名も焼きそば)は、おいしいのですが、塩味と焼いた風味はビールや日本酒のほうが相性がいいと個人的には思いました。出汁巻き玉子も提供されたのですが、この焼きそばと一緒に食べるとガレットみたいになります。そうなるとワインと合わないわけはなく比較的どのワインでも違和感がなかったです。


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煮込んだ出汁を継ぎ足して使っていて、醤油の他に牛すじなどの出汁などにより黒くなった出汁が特徴的なのが静岡おでんです。青のりと魚粉をかけて、味噌をつけて食べます。この会では、大根、ちくわ、牛すじの提供となりました。
このおでんにはクナウスのレンベルガーが合うと直感的に思ったのですが、参加者はおでんに赤ワインとびっくりされていたようですが、その組み合わせの良さを実感して、みなさんとても驚きそして喜んでいられました。
強くはない果実味、少しタンニンも感じるほどよい濃さが、この出汁や煮込みの食感、味わいと相性がよかったです。


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そばには、一杯目に提供したジルヴァーナーに加え、酸と甘みが調和しているファルケンシュタインのヘレンベルク・ファインヘルプをセレクトしました。組み合わせの感覚を感じてもらうためにグリーングラスでそばの時に出している日本酒も少量提供していただきました。
グリーングラスでは通常2種類の産地の異なるそばを提供していて、そのままや塩で最初は食べてそばの風味や味わいの違いを感じてもらうということをしています。
この会は栃木と福井のそばでした。栃木のほうがややフラットで、福井のほうが香りが強く感じました。
ワインを合わせてどちらのそばとどうだったというのは、その時々の状態などにもより異なるので細かい感想は書きませんが、どちらということではなくワインと合わせた際のおおまかな感想だけ書きます。

何もつけなかったり、塩の場合には、ファインヘルプがいいなあと思いました。そばのうまみを引き出しなおかつ同調しているように感じました。でもつゆをつけるとそのバランスが崩れてしまいました。
ジルヴァーナーは塩だけでなくつゆをつけても違和感はありませんでした。ペアリングというよりはそばと楽しめるワインといったかんじで、グリーングラスでそばの時に提供している比較的フラットな日本酒と同じような感覚でした。このジルヴァーナーは少し度数が高いのもポイントかと思います。この会の前に、リースリングのトロッケンとそばを合わせてみたのですが、ワインの果実味が出すぎて感じてしまったので、このワインのほうがよいかと思い選びました。
赤ワインを少し残してそばと試した方もいらっしゃり私も試してみましたが、このレンベルガーだと果実味が出すぎてしまいました。タンニンが強いものだとワインが勝ってしまいますし、つゆにも合わせるという観点で、赤ワインであればある程度熟成していて枯れ気味のワインのほうが合わせやすいのかな、という想像ができました。

そばとの組み合わせは、私の考察などは最初は言わずに、各々のやり方で楽しんでいただきました。相性というだけでなく
それぞれの方が楽しめる、というのもワインを飲む楽しみだと思っているので、その光景はとてもよかったです。そして、この蕎麦との組み合わせの会では、なぜそう感じるのかというような解説はしますが、ひとつの答えを出す必要がないので、ワイン会としては面白いひとつのコンテンツだと思いました。

参加者だけでなく、グリーングラス店主とヴァインベルク店主とても新鮮な感覚があり面白いとも思えたので、色々とチャレンジもしたいから今後も定期的にやっていこうという話になったのでした。


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そして一か月後にほぼ同じような内容でやるということになりました。
前回の会と同じようなタイプだけど、違うワインで合わせてみたいというものをセレクトしたり、グリーングラスの常連が中心ということでふだんあまり出していない料理を提供したり、ということでコンセプトは一緒ながら内容はけっこう異なっていてとても面白かったです。

この会は平日の20時開始と少し遅めのスタートを設定しているのですが、その30分前からウエルカムドリンクという形も含んでの一杯目を提供していて、一皿目の料理をお出ししています。
この会ではミュレンのパラディースにしましたが、お仕事終わりの疲れている体、和の雰囲気には、このやわらかく心地よい丸みのある果実味はとても合っていると思いました。しめ鯖、枝豆、ズッキーニとも相性がよかったです。このワインはもっと和食でアピールしたいと思いました。
その後の豆腐は今回はジルヴァーナー(前回と同じムッシェルカルク)と合わせました。他のところで合わせたりしても感じていますが、このワインは和食系は本当に万能です。比較的やさしい味わい(でも出汁の強さはあってもよし)の料理のほうが、とは思いますが。


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今回の変わり蕎麦は、鴨のミートソースの和えそばでした。原価がかなりかかるそうで、ふだんはあまりやらないそうですが、常連の方が多いということも今回提供していただけました。
これには果実味によるボリュームのある芳醇な辛口がいいと思いアポテーケ・トロッケンを合わせました。料理、ワインそれぞれでおいしいのですが、合わせることによって格が上がるような相性でした。


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静岡おでんとは、前回のレンベルガーGが一時欠品となってしまったので、フランケンの赤、ビッケル・シュトゥンプのロート・ヒューゲルにしました。でもレンベルガーGより果実実の濃さがあり少し重たさのあるワインなので、感覚が変わると思い、打ち合わせをしに伺ったときに一度合わせてみました。お肉と合うだろう、ということで試してみたのですが、スライスの豚しゃぶだとワインの強さが前に出てしまうので、角煮風のほうがよいのではということで決定しました。
味の濃さや食感によりスライスよりも相性がよかったです。余韻も合っていました。洋食の肉料理と赤ワインを合わせているような感覚になりとても面白かったです。味が染みている大根との組み合わせもよいです。
今回も赤ワインと静岡おでん、とても喜んでいただけました。よく食べている静岡おでんがが、異なる印象になったのでとても面白かったという感想をいただきました。


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今回の蕎麦は埼玉と長崎です。希望の方は追加で鹿児島のも頼めました。
前回もそばと合わせたジルヴァーナーはそのままか塩、アダムのファインヘルプは塩でもつゆでも楽しめました。同じファインヘルプでも、ファルケンシュタインよりもコクと強さがあるのでつゆをつけても合うのかなと思いました。
どちらかというと風味がより豊かな長崎のほうがワインには合うのかなと思いました。逆に日本酒は強くないそばのほうが合わせやすいのかとも。
赤ワインは埼玉でつゆ、が個人的には一番よかったです。

今回も正解はないけど、なんとなくセオリーは見えてくる、という形になっていて面白かったです。そばもワインも少しの要素の違いによって全く異なる結果になることがあるので、無限の組み合わせがあり答えを導いていくことは難しいのですが、正解を出すことでななく過程を楽しむということと同時に、なんとなく方向性が見えてくることも楽しみのひとつになってきました。


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グリーングラスの店主の関根さんです。飄々としたした雰囲気でありながら、そば、料理への思い入れは強くストイックな方です。関根さんおの協力があってこそ良い会になっているのでとても感謝しています。
話しているとどんどんアイディアが出てきて、今後の会もとても楽しみです。


グリーングラスでの次回の会は9月1日金曜に決定しています。同じ20時からです(19時半から提供は開始)。会費は7,500円です。
料理の流れは一緒で、ワインは今までとは異なるものを提供しようと考えています。
詳細、お申し込みはfacebookのイベントページからお願いします。facebookをやられていない方はホームページの問い合わせページからのお申込みも可能です。早くお席が埋まってしまう可能性もあるので満席になってしまっていた場合にはご容赦ください。
https://www.facebook.com/events/127397611200399/



ドイツワインショップ ヴァインベルク
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2017年07月13日

3月のドイツでのこと まとめとして

ワインの新入荷だったり、北海道、関西出張があったりしてなかなかブログの記事を書く時間がありませんでした。8月くらいまでは少し多めに投稿できるかと思います。
かなり経ってしまいましたが、3月のドイツでのことについて書き残したが少しであるので書きます。
個々の記事で載せていない写真とともに色々と書いていきます。
醸造所名のところに貼ってあるリンクはそれぞれの時のことを記事にしたものです。


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マルティン・ミュレンが所有するモーゼル川沿いのパラディースの畑です。この畑に来てすぐにデジカメの電池が切れてしまい、デジカメで撮れたのはこの写真だけでした。
いつも船で川からか反対岸から見ていたこの畑ですが、斜面とシーファーのゴツゴツ感に本当にびっくりしました。数十メートルごとの区画よってシーファーの大きさや色などの特性が異なり、できるぶどうに差が出るということを目で見て理解することができたのも大きな収穫でした。
パラディースもヒューナーベルクも自分で足を運んだことで、思い入れもでき、特性がわかってワインの良さもより感じられるようになり、今までよりもこの2つの畑のワインへの想いは自分の中で強くなっています。


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試飲ではいつものように次から次へと持ってきてくれて20種類以上を試飲しましたが、今回の最後は2000年のアイスヴァインでした。いつも最後はデザートワインで乾杯するのがお決まりとなりました。その雰囲気だけでなく本当に素晴らしい高貴な甘口ワインでした。酸と甘みのバランスが絶妙でした。日本でも飲んでいただきたいのですが、これは数が少ないので輸入して販売することができません。
その前に飲んだベーレンアウスレーゼも素晴らしかったのです。帰り際に輸入予定ではないものも含めて何本か購入をしたのですが、その時に私がこのワインを気に入ったのをわかってプレゼントとしていただいてしまったので、それを飲むのも楽しみです。こちらはもしかしたら輸入して販売するかもしれません。


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同じくモーゼルのベルンハルト・アイフェルではシュヴァイッヒャー・アンナベルクでの畑にアレキサンドラと一緒に行きました。
いくつか写真は載せましたが、急斜面なのがわかるものをもう一枚載せます。
急斜面というだけでなくこの畑のポテンシャルは本当に高いです。VDPに加盟している醸造所があれば間違いなくGGも名乗れるグローセ・ラーゲGrosse Lage(偉大なる畑)に認定されていると思います。そしてこの畑の樹は樹齢が古いものばかりだということもポイントです。
また、ファルケンシュタインのヘレンベルクもミュレンのヒューナベルクもVDPに加盟している醸造所が所有していれば同じくグローセ・ラーゲになっていると思います。そしてこれらの畑はどこも樹齢80年以上の樹がありなおかつフィロキセラの害を逃れた自根の樹がたくさん残っているのです。


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同じような角度の写真を載せていますが、少し違う場所からのです。葉が出ていなくてもこの斜面と蛇行しているモーゼル川というだけでうっとりします。この写真を見るとまたモーゼルに行きたいなあという気持ちになります。
川沿いの道路からだけでなく丘の上や中腹だと、感動がさらに増すと思うので、モーゼル川に来た方はぜひ畑を登ってみてください(車でこういうところまで行けるところも多いですが)。


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試飲して食事を一緒に食べた後には、バスが来るまで時間があったら散歩にいいスポットまで車で送ってもらいました。アポテーケのある側の丘の上は、川が蛇行して楕円になっている外側に位置していて絶好の撮影スポットなのですが、その内側のほうの岸です。こちらには教会があることは知りませんでした。ここで降ろしてもらっていつもとは違う景色を眺めていました。反対岸の村はライヴェンLeiwenです。


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ザールのファルケンシュタインです。ラベルになっている建物とは別にケラーになっている建物です。下のところにケラーがあり木樽が保管されていて、上にはプレスマシンがあってそこで搾汁して重力で下の木樽に果汁が送り込まれていく仕組みになっています。


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トリアーで息子のヨハネスとの食事の後です。アメリカとのパイプがあり彼の友人でもラースがここで顧客と一緒に私たちと別として食事していたので撮ってもらいました。
ヨハネスとは笑いが絶えない会話になるのですが、ワインの話となるとかなり真面目になります。
ファルケンシュタインのワインはブショネが他よりも多いという話をしたのですが、アメリカの顧客から言われることはなく、初めて聞いたそうでショックをうけてナーバスになっていました。その話が一通り終わった後でも気にしていたみたいで、後に2度その話を再び話題にしていました。ヴァインベルクが輸入する2016年産(赤は2015年産)はまだその段階では瓶詰めされていなかったので、今年からブショネの確立が減っていることを願っています。


この3つの醸造所では今回は共通して時間に関する話をしていてそれが印象的でした。
時間をかける必要がある、ということをどこともしていて、発酵させる時間、瓶詰めさせるタイミング、販売を開始するタイミング、飲み頃になるまでには時間が必要(辛口の場合の1年後や2年後という短いスパンの話も含めて)、というようなことをそれぞれと話していました。他の製品でも一緒ですが、時間をかければいいということではありませんが、時間をかけなければできないことがあり、商売という面よりもより良いものにするという想いが強く、そのために時間と手間をかけている、という気持ちが強く伝わってきました。
わかりやすい例を出すと、ファルケンシュタインでは、ある程度ぶどうが熟すまで収穫を待つ、ベルンハルト・アイフェルでは収穫翌年の3月、4月に販売を開始するのではなく、ボトリングはなるべく遅くし大半は6月から販売を始める、マルティン。ミュレンでは全てのワインを翌年から販売開始するのではなく、熟成させたほうが良いものは数年経ってから販売を始める、というようなことをしています。


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フランケンのビッケル・シュトゥンプ、テュンガースハイムの畑です。
畑の写真はそこそこ撮ったのですが、べンツのトラックの写真を撮っていなかったのは少し悔いが残っています。かなりの悪路をこのトラックで進んだので貴重で不思議な体験でした。


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お父さんと3人とのショットをこの後に撮り、そちらのほうが雰囲気がいいのでそちらを使っているのですが、こちらの兄弟だけの写真も日の目をみてほしいということで。
後ろの箱で日本まで運ばれます。右が26シリーズ専用で、こちらのほうが硬い箱なので安心できるので、なんだかなあと思っています(話はしていますが、今まで破損はないため現状維持となっています)。


醸造所訪問の時のはここまで、ここからはプロヴァインでの写真です。
ここからの醸造所名のリンクは、ネットショップの醸造所紹介もしくは商品ページへのリンクとなります。


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ラインガウのゼクトの醸造所ゾルターのブースにて、Wines of Germanyの業者向けツアーに参加していた三沢さんと一緒に。
三沢さんが勤める赤坂の茜坂は、セレブール系列で和食とワインのお店で、ヴァインベルクのワインも扱っていいただいていて、プロヴァインでは合流してゾルターの案内と説明をしました。2001年のキュヴェなど、誰にでも出しているものではないものも試飲で出していただき、三沢さんも実りのある時間となったようでよかったです。ゾルター側とお互いテンションが高く会話をしていました。


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モーゼルのエリアではSMWも出展していました。古酒によるゼクトも何種類も持ってきていました。80年代のリースリングのゼクトが素晴らしかったのですが、数がないそうで日本には輸入できないそうです。
1996年のエルプリンクのゼクトは、トロッケンはヴァインベルクが輸入していますが、ブリュットとブリュット・ナチュレ(ドサージュなし)もあり飲み比べできて比較が面白かったです。どれもそれぞれ良さがありました。わかりやすいのはトロッケンかなあとは思いました。
ブリュットは少量だけ輸入していて、8月5日昼の新宿リースリングでのゼクト(スパークリングワイン)のワイン会ではブリュット、トロッケン、両方提供予定です。興味ある方は、ヴァインベルクの会に参加されたことがない方もぜひご参加ください。お申し込みは下記facebookページかHPの問い合わせフォームからお願いします。
https://www.facebook.com/events/681453912050547/


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VDPのエリアでも色々と試飲したのですが、その中で気に入って、スポットではありますが輸入を始めたのがラインヘッセンのグッツラーGutzlerです。前にも試飲会で飲んだことがあり印象に残っていたのですが、造り手の人柄も含めていいなあと強く思ったのでした。来場者にいたので、口調が酔っているかんじだったので(実際にはあまり酔ってはいないと思いますが)醸造所の人に話しかけられているとは思わなかった人が当主だったと判明した時にはびっくりしました。
空輸でスポットで輸入したのはこの画像には写っていない、自根のジルヴァーナーとリープフラウミルヒのオリジナルの畑のリースリングGGです。


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ファルツのシュピンドラーの写真も。ファルツのいくつかの醸造所でグループを作っての出展で、壁には地図があり醸造所名とイラストが描かれてたいのですが、シュピンドラーのはおそらくウンゲホイヤーの畑名に由来しての怪物なのではないかと思います。ドラゴンというよりは怪物というくくりなのではと解釈しているのですが。
ここでも隠し玉も含めて色々と飲ませてもらいました。2016年産の入荷を楽しみにしていてください。


ということで書き残したことなどを書いていきました。
あらためて造り手や畑の写真を見ているとまたドイツに行きたいという気持ちが強くなってくるのですが、今年中にはおそらく行けません。来年の前半には行ければなあと考えています。プロヴァインで気にいった別の2か所の醸造所もその時に伺えればと思っています。



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2017年05月26日

シュパーゲルのワイン会2017の様子

5月20日に永田町ビッテにてシュパーゲル(白アスパラ)のワイン会を開催しました。その様子をざっと書いていきます。
このシュパーゲルの会はヴァインベルクをオープンさせた時から毎年開催している恒例になっている会です(昨年の様子はこちら)。


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ワインは7種類用意しました。
15人の方が集まっていたので、最初の乾杯のゼクトは1本で少しずつ、その他は一種類につき2本用意しました。
シュパーゲルの会は、ドイツでも一緒に飲むことの多いジルヴァーナー、そしてジルヴァーナーのワインが多いフランケン、を中心としてワインを選んでいます。

1 リースリング・ゼクト/ゾルター
2 ヴァイサーブルグンダー/ベルンハルト・アイフェル
3 ジルヴァーナー アンナ・レナ/ブレンフレック (日野屋輸入)
4 ジルヴァーナー ムッシェルカルク/ビッケル・シュトゥンプ
5 ジルヴァーナー ブントザントシュタイン/ビッケル・シュトゥンプ
6 ロート・ヒューゲル/ビッケル・シュトゥンプ7 リースリング アウスレーゼ/ベルンハルト・アイフェル 

さわやかで少し暑くなってきているこの季節にぴったりなリースリングのゼクトで乾杯しながらざっと今回の趣旨を説明していきました。
近年日本でも白アスパラを食べられる機会が増えてきていますが、ヨーロッパ産の太いシュパーゲルは別物であり、こういうものだからこその良さがあること、そして、ドイツでは季節のものとして日常の中でたくさん食べる食材なので、ドイツでもこうやって質の高いワインとシュパーゲルを食べる機会はそうはない、というような話をしました。
ドイツでも太いシュパーゲルは人気があり高級レストランにまわるのがほとんどで、輸入にまわる量がないため、近年は質が変わらないオランダ産が日本に輸入されている中心となっています。


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前菜はシュパーゲルの冷製、チキン、生ハム、野菜のテリーヌです。
2のモーゼルのヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)はシュパーゲルや春の料理に合わせやすいのがわかってきたので今回このワインを選びました。
3のジルヴァーナーはヴァインベルクの輸入ではありませんが毎年このワインは提供して今年も選びました。
味筋は似ていてもやわらかく包み込む2とコクで合わせるタイプの3と料理との合わせ方は少し異なるのがわかって飲み比べは興味深かったと思います。


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シュパーゲルを茹でた出汁によるクリームスープはアルコール度数は13.5%と高いけれどやさしい味わいの4のムッシェルカルク(貝殻石灰質)土壌のジルヴァーナーと同調して、やさしさが溢れていてほっとする気持ちになれました。


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当初はメインと一緒に提供の予定だったシュパーゲルのボイルは混ぜないほうがよいのではということで別々での提供となりました。
定番のオランデーズソースです。以前、5のブントザントシュタインと白アスパラを合わせたときは冷製だったからかあまりよい相性ではないと思ったのですが、温かいものだととても良い組み合わせだと感じました。
他の白ワインとも相性がよくそれぞれ少しずつ異なる合わせ方となっていて、各々参加者は楽しまれていました。
格付けは同じで土壌違いの4と5のジルヴァーナーの飲み比べはみなさん興味深かったようです。好みはどちらかに集中するのではなくばらけていました。どちらも良いワインなので、好みやシチュエーションで選んでいただければと思います。


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メインはスペイン産の仔豚のグリルです。別のものの予定だったのですが、仔豚が手に入るということでシェフのご好意ご厚意でこちらとなりました。
肉質がふつうの豚肉とは異なり、皮もおいしく、みなさんとても喜んでいました。部位によっての違いが楽しめるのもよかったと思います。
赤ワインはフランケンの4品種ブレンドの6のロート・ヒューゲルです。店主が思っているよりも好評でびっくりしました。ドイツに住んでいた方たちも今まで飲んだドイツ産の赤ワインの中で一番おいしい、と言っていました。
軽さもあるけれどほどよい濃さの果実味のバランスが素晴らしいワインです。ドイツの赤ではピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)が注目されていますが、その他の赤ワインも少しタイプが異なる良いワインがたくさんあるのでヴァインベルクではそういった赤ワインも紹介しています。


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オーナーシェフの日見さんです。カットする前の仔豚も写っています。
お忙しい中、今回も特別なコース料理を組んでいただき感謝しています。
シェフの料理はやさしい味わいだからヴァインベルクのワインと相性がよいのでは、という感想を言っている方もいました。たしかにそうだなあとあらためて思いました。
シュパーゲル料理は6月もやっているので興味のある方はお店にお越しください(いつまでやっているかはお店に問い合わせしてご確認ください)。ドイツらしいシュパーゲルと料理が食べられるお店は東京ではまだ少ないので、白アスパラが好きな方はぜひ訪れていただきたいです。

デザートは自家製のイチゴのシャーベットで、ワインのしめは7の甘口アウスレーゼです。2015年とまだ若いですが十分楽しめる甘口ワインで、こういった会の最後にはちょうどよい甘みと濃さです。

今回も皆さんに喜んでいただけた会となりました。
別室でやったこともありヴァインベルク店主が料理の提供などもしていたのであわただしかったと思うのですが、料理とワインで満足されていたのでなんとかなりホッとしています。
来年もぜひやりたいと思っています。


6月の会は武蔵小金井の老舗ソーセージ店での会です。ソーセージだけでなく色々なお肉とドイツワインを楽しんでいただけます。バーベキューに合うドイツワインというテーマでもワインを選びます。リースリングだけでなく、ゼクト、ロゼ、ソーヴィニヨンなどを提供予定です。
下記のfacebookページがありますが、facebookをやられていない方で参加希望の方はホームページの問い合わせフォームなどからお申込みください。



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2017年05月07日

テュンガースハイムを訪れて ビッケル・シュトゥンプ醸造所訪問2017年3月

今回はフランケンの醸造所ビッケル・シュトゥンプBickel Stumpfです。
2015年の冬に訪れたのはショップとゲストルームのあるフリッケンハウゼンFrickenhausenだったのですが(その時の記事はこちら)、醸造設備はテュンガースハイムTuengersheimにあり、この2つの地は地質が違い(ムッシェルカルクとブントザントシュタイン)、そのことをウリにしている生産者なのでテュンガースハイムにも行ってみたいと思い実現しました。
テュンガースハイムを案内するのは特別な人だけということでしたが受け入れてくださり感謝しています。
当主の娘で営業担当のメラニーはフリッケンハウゼンに住んでいますがこのために来てくれて、テュンガースハイムに住んでいる当主の息子で栽培、醸造担当のマティアスもボトリングで忙しい中対応していただきました。
フリッケンハウゼンはヴュルツブルクの南、テュンガースハイムは北に村があり35キロ離れています。共にマイン川沿いの小さな村です。


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テュンガースハイムの駅でメラニーと合流し、醸造所へ向かう途中で旧市街を通りました。
これは旧市街の入り口の門です。


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フリッケンハウゼンのほうが観光地としては華やかさがありますが、より古い建物でこじんまりとしていて趣がありました。
どちらも小さい集落だったのですが、フリッケンハウゼンは川と丘の間の平地は少なくて住居にできる土地が狭いけれど、テュンガースハイムは土地があり、畑がどんどんなくなり旧市街のまわりにどんどん住居が増えているそうです。ヴュルブルクからも通勤が容易な距離で土地代も安いから人気な場所だそうです。


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醸造所でマティアスと合流して3人でベンツのトラックに乗り畑を案内してもらいました。
テュンガースハイムの中心の畑はヨハニスベルクJohannisbergで、急斜面の部分がたくさんあり、それらの最良な部分にはジルヴァーナーが植えられています。ビッケル・シュトゥンプのジルヴァーナーは樹齢30年から50年くらいのが多いそうです。
モーゼルやラインガウの良い畑にはリースリングが植えられているように、フランケンではジルヴァーナーが植えられています。
古くなり植えかえられている区画がいくつかあったのですが、どこもジルヴァーナーが植えられていると言っていました。
フランケンは品種の多様性も魅力だと思っているのですが、日本人が思っているよりもフランケンの人はジルヴァーナーに思い入れがあるような気がしました。
ビッケル・シュトゥンプは緩やかな丘や平地には赤ワイン用のぶどうも植えています。エアステ・ラーゲのシュペートブルグンダーや4種類の品種のブレンドのロート・ヒューゲルもテュンガースハイムの畑のぶどうから造られています。


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マティアスと。写真を撮る時にドイツの生産者には「リースリーング」と言われることが多いのですが、フランケンなのでジルヴァーナーとメラニーが言っていて笑っていたのです。
前日までモーゼルにいたので、急斜面がモーゼルっぽいだろと言われたのですが、モーゼルやラインガウよりもヴュルテンベルクに雰囲気が似ていると感じました。ヴュルテンベルクのクナウスが所有するヴァインシュタットも丘がいりくんでいて似ているのです。ヴュルテンベルクとフランケンは形成された地質年代は異なりますが三畳紀に分類されていて同じような地形の成り立ちだからかそう感じたのだと思います。


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テュンガースハイムの地質はブントザントシュタイン(雑色砂岩で)、地質の色で地面が赤く見えるところもあります。
しかし標高の高いところはこのように白くなっているところもあります。頂上のところにはムッシェルカルク(貝殻石灰質)の岩があり、その砕かれた石が転がっているのです。
ヴュルテンベルクでは同じ畑でも標高によってコイパーの中でも形成年代が異なり地質が異なるように、フランケンでも同じようなことがあり、このテュンガースハイムはムッシェルカルクとブントザントシュタインの境の場所なのです。
地面の下のほうはブントザントシュタインだけれど上の層はムッシェルカルクというところもあり、樹齢が若い樹は特にムッシェルカルクの影響が強いという区画もあると思います。
この畑は何の土壌、と一言で表しても、単一でない場合には区画や樹齢などによっては代表的ではない要素が含まれることもある、というのがよくわかる例となりました。
ビッケルシュトゥンプのジルヴァーナー・ブントザントシュタインのワインはブントザントシュタインの影響がわかりやすく出ているように感じました。


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醸造所に戻り樽試飲をしました。木樽は1000リットルの古樽です。
樽は外に出していて、シュポンターン(自然発酵)でまだ発酵しているものの活動を促すために冬を越すと少し気温の高い外に置いておくそうです。
2016年産からはテュンガースハイムのリースリングからもGGをリリースするそうです。ジルヴァーナーもフリッケンハウゼンだけでなくテュンガースハイムで上のクラスのもリリースしたいと言っていました。まだ若い樹のがもっと良い質になってきてからということだと思います。


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室内にはステンレスタンクがたくさんありました。この他にもまだあります。
左のタンクは、トゥウェンティ―シックスなどブレンドでリリースしているワインを、別々のタンクで発酵させていたものを一緒にする時に使用しています。そこに入っていた2016年産の26ロゼも試飲しました。2015年産はシュペートブルグンダーのみでしたが2016年産はブレンドだそうですが、味の違いはあまりわかりませんでした。2016年産のほうが少しだけ甘く感じたというくらいでした。
ジルヴァーナー・ブントザントシュタインのワインは2つのタンクのをブレンドしているとのことだったのですが、別の区画ということだったのですが、残糖感や果実味がかなり異なっていて驚きました。この違いで深みを出しているということでした。
この日の数日後にブレンドしてボトリングすると言っていました。


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2人のお父さん(当主)もいらしていて対応してくださいました。
こうやって歓迎していただけるのはとてもうれしいし、がんばってビッケルシュトゥンプを売らなくてはという気持ちになります。


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ボトリングなどの準備で大変な男性2人とは醸造所でお別れして、メラニーとヴュルツブルクに行き昼食を一緒に食べました。
私はこちらの地方の伝統的な野菜と共に食べるボイルしたソーセージを注文しました。ヴァイスブルストとふつうのソーセージの中間くらいという印象を受けました。
メラニーは生の牛肉をたくさんの香辛料を混ぜて食べるタルタルステーキを注文していました。たまに食べたくなるそうです。
メラニーとゆっくり会話するのは初めてだったので色々と話ができたいし彼女の性格もわかってよかったです。他の醸造所の女性とは全く異なるタイプということがわかりました。アイフェルのアレキサンドラ同様、彼女も数年前に出産し育児と仕事の両立をしています。
兄弟の対比も面白かったです。メラニーは愉快でちょっと抜けいているかんじがあり、マティアスはストイックでワイン造りが全ての中心、といったかんじで、この2人の組み合わせがいい方向に向かせている、ということを感じました。


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連れ来てもらったレストランは観光名所になっている橋のところにあります。立地だけでなく料理もワインも質が良いのでまた来てみたいと思いました。
ここでメラニーとお別れしました。彼女は南のフリッケンハウゼンに戻っていきました。
ビッケルシュトゥンプでどのくらい時間をとるかわからなかったので、この日はヴィースバーデンに戻る時間までは他に予定を入れていなったのですが、4時間くらい時間があったので、久しぶりに世界遺産のレジデンツの中を見学したり、ユリウスシュピタールの居酒屋でゼクトとスープを楽しんだり、ビールを飲んだり、といつもぎちぎちなスケジュールなので久しぶりにゆったりとした時間をドイツですごすことができました。予約していたICEの運行がキャンセルになっているというハプニングはありましたが、事前にネットで気がついたので大きな支障はなくヴィースバーデンに戻ることができました。
1日もいないフランケンでしたが、充実した時間をすごすことができました。


今回紹介したビッケルシュトゥンプからは4種類のワインが入荷してネットショップに掲載しています(newとなっているのが新入荷です)。
http://weinbergwine.com/24.html
どのワインもタイプが異なり魅力的なワインです。
ジルヴァーナーは2014年産はブントザントシュタインのみ輸入しましたが、今回の2015年産は同格のオルツヴァインのムッシェルカルクもブントザントシュタインと共に入荷しています。

5月13日の新宿リースリングで15時から17時まで開催するヴァインベルクの試飲会でもこれらの4種類はお飲みいただけます。
事前申し込みは不要ですのでお気軽にお越しください。詳細は下記をご覧ください。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com





posted by ヴァインベルク at 20:35| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする

2017年05月04日

シュヴァイッヒャー・アンナベルクの畑を訪れて ベルンハルト・アイフェル醸造所訪問2017年3月

今回はモーゼル中域、ピースポートより上流(トリアー寄り)のトリッテンハイムTrittenheimに醸造所のあるベルンハルト・アイフェルBernhard Eifelです。

この醸造所も何度も訪れているのですが、トリッテンハイムからは離れている所有する畑シュヴァイッヒャー・アンナベルクSchweicher Annabergに寄りたいとリクエストしてこの畑を見るところからスタートしました。この畑には一度、現当主のアレキサンドラの旦那さんと訪れているのですが(その時の記事はこちら)、この畑のワインにはかなり思い入れがあるのでもう一度訪れたいと思いリクエストしたのです。アイフェルのワインは、トリッテンハイムのワインだけでなく、この畑のワインも素晴らしくて気に入っています。著名な生産者があまり所有していないのであまり知られていないのですが、アンナベルクはかなりポテンシャルの高い畑なのです。
畑から一番近い鉄道の駅であるシュヴァイッヒSchweichでアレキサンドラと合流し、モーゼル川沿いの畑に向かいました。


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モーゼルらしい、蛇行するが川と急斜面の畑が広がっています。ここにいるだけで喜びに満ちてきます。


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どれだけ急斜面かがこの写真でおわかりいただけるかと思います。

ベルンハルト・アイフェルではいくつかの区画を所有していて(全てリースリングです)、それぞれ樹齢が少し異なります。一番古いところ(最初の画像)は樹齢が100年を超えていて、他の区画もほとんどが60年から80年の樹齢で、大半はフィロキセラの害を逃れた自根です。収穫量が多く出来がとてもよいヴィンテージは、樹齢の一番古い区画のみで畑名のGGクラスのワインとしてリリースしていて、その他の自根のエリアのぶどうがヴルツェルエヒテWurzelechteのワインになります。それらのエリアでも早積みしたぶどうや樹がダメになり植え替えた樹からのぶどうはロートリンゲンデンRotliegendenのワインになります。ベルンハルト・アイフェルでは自然発酵なので発酵はコントロールしない醸造なのですが、彼女らのこの畑のワインはどれもトロッケンの規定よりも少しだけ残糖のあるワインとなります。しかし土壌由来で複雑みとボリューム感があるので甘いと感じるわけではなくとてもよいバランスのワインに仕上がっています。
また、それぞれの畑でアウスレーゼもリリースしているのですが、それは区画ではなく、ボトリティス菌がついて、クリーンな味わいにしたい辛口系には混ぜたくないということで、目視でのけて辛口系用のぶどうは収穫しその後にさらに熟したぶどうからアウスレーゼを造っているのです。今はアウスレーゼより上のクラスのワインはリリースしていなくて全てアウスレーゼの中に含まれるので、他の醸造所のベーレンアウスレーゼ、トロッケンベーレンアウスレーゼのクオリティ(貴腐ワイン)に近いです。価格もBA、TBAに比べればかなり安価です。

一番樹齢が古いエリアは栽培方法は棒仕立てなのですが、その他は異なる仕立て方をしていると聞きました。樹にとっての最適な仕立てという他に、急斜面の中でいかに労働しやすいかということを考慮しながら仕立て方を考えているとのことでした。ミュレンもですが、100年前後のは棒仕立てでないとだめなそうですが、もう少し若いと応用がきくようで、醸造所ごとにいろいろなやり方をしていることがわかりました。

前回投稿したミュレンのパラディースの畑とは異なり、この畑は地面は土で覆われていますが、30cm下からは同様のシーファー(粘板岩)です。上のほうは土がないところもあると言っていました。
こちらの畑では転んでしまいました。石よりも土のほうが滑りやすくて危険ということを身をもって感じたのでした。


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アンナベルクの隣の畑はロングイッヒャー・ヘレンベルクLonguicher Herrenbergです。画像ではわかりづらいですが、別々の丘になっていて、上流がアンナベルク、写真を撮っているところがヘレンベルクです。
こんなに近くても土壌が異なりワインの味わいにも差が出るのがドイツワインの面白いところです。アンナベルクは赤色シーファーRoten Schieferで、ヘレンベルクは青色に少し赤色もお混ざっているシーファー土壌です。アンナべルクは火山の噴火の影響で赤くなっていて、地質年代も異なるのです。


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ヘレンベルクもアンナベルクと同様に急斜面です。
この畑のワインからは黄色いラベルのAlex Eが造られていてこちらもトロッケンではなくファインヘルプになります。


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醸造所には、畑の土壌を縦にくり抜いたものものが展示されています。
左からヘレンベルク、アンナベルク、アポテーケ(トリッテンハイム)の土壌で、これを見ると石の色が異なるのがおわかりいただけるかと思います。
アンナベルクは他に比べて石が砕けず大きめなようですが、こういう状態でも樹齢100年の樹は10m下まで根を張っているそうです。その話は初めて聞いて、そこまでとは思っていなかったので驚きました。リースリングは生命力が強く、だから果実味と強さのあるワインができるようになるのだなあとあらためて思いました。その上繊細さもある味わいになるので、ドイツの急斜面に向いてるぶどうとなっているのは必然的なのだなあと。


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今回は都合が合わずゲストハウスには宿泊しなかったのですが、ご家族にお会いできてよかったです。
試飲の時にはお父さん(前当主)に地下のケラーに行って2016年産の樽に入っているワインをとってきてもらったりもしました。
一通り試飲しましたが、2016年産もよかったです。この造り手は、ヴィンテージで収量の差はあると思ういますが、それぞれのワインはヴィンテージにあまり左右されず安定しておいしいのも特徴です。2016年産でもう4年目のヴィンテージになりますが、そのことは確信したので毎年ほぼ同じワインを注文しています。その中で、試飲した中でそれら以外でもこの年はよかったというものをさらに1種類注文する、というスタンスにしています。
ただ、バイヤーは同じ傾向のワインが好きなようで、年々売り切れるタイミングが早くなってきているワインが増えているようで、早めに動ぎださないとということも気づかされました。オランダのバイヤーは試飲しに来て、気にいった一樽を購入していった、などという話も聞いたのです。

また、2015と2016、両方試飲できたものもあるのですが、ヴィンテージの差というだけでなく、アンナベルクの畑のワインは少し時間を置いたほうがよりよくなっているということを確信しました。その意見をアレキサンドラに伝えると、その通り、赤色粘板岩のこの畑のワインは少し時間が必要、と言っていました。時間といっても甘口のような長さではなく、ボトリングしてから1、2年してから、ということです。ドイツの辛口は、フレッシュなうちに早めに、というものが少なくないのですが、アンナベルクのワインは我慢して少し待っていたほうがよいのです。


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今回も試飲の後はアレキサンドラと一緒に食事を食べました。前回も訪れたイタリアンでランチです。今回はグラタン風のパスタにしましたがおいしかったです。ただ量が多すぎて途中から少し飽きてはきましたが。
今回も知らかった話など色々と聞けてよかったです。2児の母であり、醸造所のマネージメントと栽培に加えて、夫のクリストファーの家系もワインを造っていて(今のところは別の畑で醸造も別々です)、そちらのことも関わっていたりと、パワフルに活動していて尊敬します。そんな中毎回僕のために時間を作ってくれて感謝しています。


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トリアーに戻るバスまで時間があったので散歩すると言ったら、車でしか行かないであろう場所まで連れてきてもらい、そこから歩いてトリッテンハイムの村まで戻るということにしてアレキサンドラとそこでお別れしました。
アイフェルの所有していない畑なので今回はその写真は載せませんが、機会があればその写真も掲載します。上の画像はそこからトリッテンハイムの村に戻るところです。アーモンドも咲いていました。正面の斜面がアポテーケで。こちら側はアルテーヒェンです。けっこう広い畑で斜面の部分もあり、リースリング以外にヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)、グラウブルグンダー(ピノ・グリ)も栽培されています。


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アポテーケTrittenheimer Apothekeの畑は、いつも橋の周辺から通っているのでたまには別のところからのを掲載します。


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モーゼルの産地の写真だとよくこの場所からのが使われているのですが、この畑の上の部分を路線バスが通っていて、簡単にこういう写真をバスの中から撮ることができます。川の右がアポテーケ、左が斜面も含めてアルテーヒェンです。

トリッテンハイムは何度来ても飽きません。車がないと少し行きづらい場所ではありますが、モーゼルに来る際はぜひ訪れていただきたい土地です。



ベルンハルト・アイフェルのワインはこちらから

ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


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posted by ヴァインベルク at 00:26| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする