2016年07月17日

2015年産のドイツワイン

前回は2016年の今のところの様子について書きました。次は2015年産のドイツワインについてです。

2015年はどうだったかというと、猛暑だった2003年と同じように暑い夏で地面が乾いていて水が必要な夏だったそうです。しかし9月ごろから雨が降り、健全なぶどうが多く収穫できた年となりました。昨年、収穫後の11月にドイツに行った時には、どの生産者も、糖度が上がりなおかつ房を選ぶ必要もなくどれもよいぶどうでいい年だったと口にしていました。

そのようなことを聞いた上で、今回たくさんの醸造所の数々の2015年産のワインを飲んだ感想を書きます。まだ若い状況で、樽から直接試飲したものも少なくはなく、おいしいかおいしくないかを判断するべき状況ではないワインも多かったので、味わいの印象についてのみ書きます。
フランケンの試飲会で感じたのは厚みのあるワインが多いなあという印象でした。スラッとしていてなおかつ凝縮感のあるワインは少ない印象でした。試飲会では生産者がそこで売りたいワインを出すので、いわゆるフランケンらしいワインはすでに売れていて、それ以外のワインが多く出ていたこともあってそういう印象を受けたのだと思います。
他の地域でも骨格の太いワインが多く、等級の高いワインのほうがバランスが良いと思えるワインが多かったです。これらは熟成させるとより素晴らしくなると思いました。また、リースリングでない品種のほうが出来がよいワインが多いという生産者も少なくないのかなと感じました。

今回一番2015年産を飲んだのはモーゼルの地域のリースリングです。モーゼルも、凛としたいうよりやや骨格の太いワインになっているという印象でした。どのタイプに似ているかというと私としては2003年の要素があるのかなと思いました。2003年産は酸が少なかったのですが、その年よりも酸の量は多いようです。モーゼルは酸と果実味のバランスが重要なのですが、2015年は収穫時期は夜は温度が下がったため酸もほどよく生成されたそうです。ヴュルテンベルクでも同じような話を聞きました。
ただ、酸はそれなりにあるけれど骨格が太めという印象を持ちました。
醸造所によってぶどうの条件や醸造方法などが異なるので一概には言えませんが、軽く飲むタイプではファインヘルプやカビネット、ボリュームのあるタイプならシュペートレーゼクラス(VDPだとエアステ・ラーゲ)の上級のトロッケンや重たい甘みのシュペートレーゼクラス以上の甘口がよいのかなあと思いました。もちろんそれらのもの以外でも素晴らしいと思ったワインはありましたが、全体でとらえるとそういった印象を受けました。
モーゼルでは赤ワイン用ぶどうにロゼも何種類か飲んだのですが、こおれはどれもいいボリュームでよかったです。それなりのボリュームはあるけれどモーゼルらしい軽さもありました。こういうワインのほうがモーゼルらしいの言うのは少し躊躇しますが2015年産は赤ワインのぶどうのほうがモーゼルらしいと思えるワインを作りやすかったというように感じました。私のいうモーゼルらしさというのを説明するのはなかなか難しいのですが、果実味や味わいという一部ではなく飲んだ時の全体の印象のことを指しています。

冒頭にも書きましたが、瓶詰め数か月とその翌年ではかなり印象が変わってくるワインが多く、ハウスワイン以外の上質、上級な辛口ではその傾向が強く、あまり評価もよくなかった2014年産も今の飲むとおいしいワインが多いです。2015年産も今年判断してしまうともったいないワインが多い印象を受けました。

また、2015年は質、量ともによく生産者にとっても消費者にとっても良い年というような評価も聞いていましたが、生産者によっては2014年のほうが生産量は多く総合的にもよかったというところもありました。
産地の全体でとらえるのも大事ですが、生産者ごとに様子を聞くというのも大事だということをあらためて思いました。
そういった醸造所ごとの話も今後このブログで書いていきたいと考えています。


IMG_0304.jpg

ケラーで樽から直接試飲することもありました。ここでは、木樽とステンレスで別々に醸造したワインを50%のブレントにて瓶詰めすることが決まっているものをグラスの中で同じ割合で注いでもらって混ぜて飲むということもしました。


IMG_9793 (1).JPG

2015年産だけで他のヴィンテージを飲んでいる醸造所もあります。同じ畑のいくつかのヴィンテージを並べて飲むのは興味深い経験です。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


続きを読む
posted by ヴァインベルク at 14:19| ワインのためになる知識 | 更新情報をチェックする