2016年08月16日

ファルケンシュタイン醸造所を訪れて

ザールのファルケンシュタイン醸造所Hofugut Falkensteinを訪れた時のことです。今回で4回目なので、畑やケラーの写真はあまり撮っていませんが、過去の投稿でも色々撮っていますのでそちらもご覧ください。
今回は途中でデジカメのバッテリーが切れてしまったので大半はipadで撮った画像となります。


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いつもどおり一番近い駅のコンツKonzで待ち合わせしてヨハネスと車で畑をまわりました。昨年からお父さんのエリッヒから醸造所の仕事の大半をまかされていて、訪問客の相手もヨハネスが対応しています。エリッヒも畑仕事は現役でがんばっているそうです。


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ここはニーダーメニンガー・ヘレンベルクNiedermenniger Herrenbergの畑で、ずっと南向きの斜面が連なっていて、右側がゾンネンベルク、その先に醸造所がありそこの畑名はファルケンシュタイナー・ホーフベルクとなっています。
正面の奥に見える丘がシャルツホーフベルクです。
左のほうに見える南西向きの斜面の畑はクレットナッハー・アルテンベルクで、ファルケンシュタインも所有しています。


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移動してアルテンベルクAltenbergの畑です。ここは熟しすぎないのと酸が強すぎないので、残糖の少ないトロッケンのリースリングに向いている畑です。土壌としてもシーファーだけでなく火山性由来のディアバスDiabasという土壌が混ざっているので、他の畑よりミネラル感と複雑みがあり、それが良い辛口ワインになる、という大きな理由のひとつでもあります。


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今回の6月の訪問は雨の話題が必ずあがりました。ここでもその話は多くしました。
画像の葉っぱはベと病というものにかかっているもので、これらの葉をしっかり除かないと実にも影響を受けてしまうのです。農薬を使えば被害は防げるのですが、ビオでやっている生産者(認定はとっていないところも含めて)は農薬を使わずに害から守らなければいけないのでとても労力を使うのです。
また、この日は晴れていたのですが、連日雨が降っていて、土の中は湿っていてその状態で晴れるから湿度があがりカビの被害が出やすくなってしまう、という話も聞きました。


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そして醸造所兼彼らの住居に向かいました。
おととし火事で一部焼けてしまって昨年訪れたときは外の壁もシートをかぶせて修復中だったのですが、外はきれいになっていました。


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実は上の写真でも猫が2匹寝ていて、アップで撮るとこのようになっていて3匹の猫が暖かい気候なので伸びながら気持ちよく眠っていました。
そして今回は天気が良かったので建物の中ではなく上の画像の左側に見えるテーブルで試飲をしました。


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一緒にこの場にいたのはラース・カールベルクで、アメリカにファルケンシュタインのワインを輸出するのを出助けしていて、今年から畑や醸造所の仕事も手伝っているそうです。

ここのワインは生産量が少なくゴーミヨでも評価が高いので、リリースする前に予約する必要があり、現地で試飲して輸入するものを選ぶのではなく、これまでのワインで傾向はわかっているので好みのタイプをメールで告げて予約しそのワインを確認するという形になりました。
2015年産の場合は11月に樽から試飲をしているのでなんとなくイメージはわかっていますが、あらためて飲んでどれも素晴らしいと思いました。特にアルテンベルクのトロッケンは素晴らしく、3人でワオ、と言っていました。今回のドイツで一番素晴らしかったトロッケンです。ただ、まだ若くフレッシュな時だったので、日本に輸入した際には印象は少し異なるとは思います。

甘口のシュペートレーゼは、2014年の印象が強かったので比較してしまっていて、感想を聞かれて少しイメージと違うと答えました。本数を少なめにしようかと思っていたのですが(事前予約では本数はおおまかに告げているだけです)、同じ畑の別のシュペートレーゼがあるからそれを試してみないかと、まだ瓶詰めしていないロットなのでケラーに行き樽から試飲しました。こちらのほうが好みで、まだ数はあるとのことだったので予約していた樽ナンバーとは別のロットのワインに変わりました。こういうこともあるので何度も訪問していても足を運ぶのは大事だと思うのです。


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その後は、ラースがワインセレクトに関わっているトリアーのアジア料理の店に3人で向かいました。
ワインバーというよりは食事をメインにする方が多く、フォーが料理の中心です。


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この日は大皿で何種類か出してもらい、ワインを飲みながら料理を食べました。けっこうパクチーが入っています。


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この卵焼きみたいのがとてもおしかったです。


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ファルケンシュタインともう一本ラースとヨハネスのお気に入りを飲みました。
ファルケンシュタインはヘレンベルクのファインヘルプですが予約しているのとは別の樽のもので(同じ畑でも区画ごとにわけてそれぞれの樽で発酵、醸造し、ブレンドしてないで別のワインとしてリリースしています)、これが飲めたのもよかったです。自分が選んでいるものより複雑みがあり、ラースがこういうのが好きなのはよくわかり、選ぶ人の好みは反映されるなあと思ったのでした。
そして少しの辛みやパクチー、卵にファルケンシュタインのファインヘルプがとても合うのがよくわかりました。ヨハネスもこういうものと合わせるのが大好きで、たまにこの店を訪れると言っていました。


いつもは午前中に訪れていたのですが、今回は夕方に訪れて夕食も一緒だったので今までより長い時間話すことができましたがそれでも話したりませんでした。ヨハネスの人柄は日本のみなさんにも知ってほしいのでいつか日本に来てほしいなあと思っています。本人も望んでいるので数年以内には実現できると思います。



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2016年08月14日

ベルンハルト・アイフェル醸造所にて

ベルンハルト・アイフェルBernhard Eifelを訪れた時のことを書きます。

モーゼル中域ピースポートの近くの醸造所にいて当主のアレキサンドラのお父さん(前当主)に迎えに来てもらいトリッテンハイムへ向かいました。
ここは自宅兼ケラーに加えて上の階はゲストハウスになっていて毎回泊まっています。レストランも経営していたのですが、多忙のため家族の夜の労働は厳しいということで昨年末から営業をやめているそうです。


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入り口の壁にはこういうものがはりつけてあります。アイフェルは少し離れた3つの土地の畑を所有しているのですが、それぞれの畑の土壌の石です。どこもシーファーなのですが石の色が異なるのがお分かりかと思います。そしてロングイッヒの土壌は石がわりと細く砕かれたているというのも表現しています。これらの違いにより水はけや保温などの条件が変わってくるのです。

部屋に荷物を置いてからいつものように一階で試飲をしたのですが、今回はアレキサンドラだけでなく旦那さんも一緒でした。
畑違い、辛口から甘口まで順にリースリングを試飲していきます。この醸造所では扱いたいラインナップがある程度固まっているので新しいヴィンテージがどうなのかという再確認と毎回輸入していない枠の2、3種類をどうするかということを考えながら試飲していきました。6月のこの時点で数が少なくなっているものや売り切れになっているものもあり、そういうことも聞きながら次回の購入のことを考えていきました(実際の注文は帰国してからします)。何を選んだのか、なぜ選んだのかはそのワインが輸入されてきてからあらためて書きたいと思います。

会話の中で印象的だったのは、2015年はドイツでは質も量も充分な年という言われ方をしているのですが、アイフェルは2014年のほうが量は多かったそうです。2014年はアンナベルクの畑が収穫量が少なく例年よりワインのラインナップをひとつ減らした、という話を聞いていましたが、2015年は全体として充分な量が収穫できなかったとのことでした。総量というよりは貴腐などがついたためクリーンなぶどうによる辛口、中辛口にするぶどうが少なかったという意味合いも含まれていると思います。
質としては、アイフェルはヴィンテージによる差がそんなにないのが特徴で、2015年産もどれもよかったです。

もうひとつ、シュヴァイッヒャー・アンナベルクの畑はロートリーゲンデンという土壌のな名前をワイン名にしているワインがあるのですが、この赤底統という土壌がモーゼルでどういうふうに成り立ったのかというのを聞きたくて質問したら、この畑は全てシーファー(粘板岩)だと言われました。赤底統と粘板岩は別の土壌じゃないの、と少し腑に落ちないままそのやりとりはやめました。
そして帰国後にドイツワインの土壌をテーマにしたセミナーに参加する機会があって、その話を講師の方にしたら、別の時代の層がのかってその新しい層が下の層にしみこんで一体となることがあると言っていました。この土地の場合はシーファーの上に火山の噴火の影響によってできた赤底統の土壌が重なり、シーファーにその要素がしみこんでいる、ということが考えられます。溶岩の影響でシーファー自体が赤くなっている部分もあり、全体としてはローテンシーファー(赤色粘板岩)と呼んでいるということかと解釈しました。ごつごつした岩の部分だけではない、というのが赤底統の影響を受けているからとも言えると思います。


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一通り試飲した後は彼女らの行きつけのイタリアンにご夫婦と。暑い時にはビール、と彼女らも言っていて一緒にビールから飲み始めました。
試飲の時はテクニカルな話が中心となりますが、こういう食事の場などでは好きな食べ物の話とか色々な話ができます。なぜ彼らがこういうワインを造るのか、というのを人柄や生活からも感じることができて、そういうことを知り造り手がどういう人なのか、ということを伝えるのもインポーターの大事な役割だと思っています。


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部屋から声が聞こえたので覗くと家族が自転車に乗っているところです。アレキサンドラは2児の母で、醸造所とゲストハウスと育児とで毎日かけまわっています。立っているのはアレキサンドラのお母さんです。お母さんたちにも毎回とてもよくしてもらっています。


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翌朝は川沿いまで散歩しました。街から橋がかかっている先の丘がトリッテンハイマー・アポテーケTrittenheimer Apothekeです。モヤがかかっていて、これが保湿作用を生んでいます。


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橋から街側を。奥に見えるのがトリッテンハイマー・アルテーヒェンの畑です。


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もう一枚アルテーヒェンとトリッテンハイムの街並みです。


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ここの朝食がドイツで一番好きです。パンもとてもおいしいのです。


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甘口をもう一度確認したかったので、出してもらいカウンターの内側で試飲しました。
バス時間はぎりぎり間に合うだろうと思っていたら、角曲がったら停留所というところで目の前バスが見えてあわてて走ったり停留所で降りる人がいたので間に合いました。3分前なのに。危なかったです。

今回もご家族のやさしさに包まれた滞在となりました。
ベルンハルト・アイフェルの新入荷は11月の始めを予定しています。



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2016年08月07日

8月のワイン会の様子

8月の初めにヴァインベルクのワイン会を行いました。ドイツでのことなどを話す機会にしたいということで「ドイツワイン最新事情を聞ける会」と銘打ちました。まだ輸入していないドイツで入手したものも数種類提供しました。会場はドイツビール、オーストリアビールを輸入しているJenaの直営レストラン、ツークシュピッツェです。小さいグラスでのウエルカムビールから会をスタートさせました。この週は和食メニューを提供する企画をしていてふだんとは異なるメニューが中心なり面白い組み合わせを楽しむことができました。
今回もアットホームな雰囲気で、参加者同士でもいろいろな話をしながらみなさん楽しんでいただけたようでよかったです。


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飲んだワインの感想などを一本ずつ左から順に書いていきます。リンクを貼ってあるものが現在ヴァインベルクで購入できるワインです。

ビッケル・シュトゥンプのトゥウェンティシックス。夏の一杯目に冷やして飲むのには最適だと思っていましたがみなさん同じように思っていただけました。頭で考えて飲むタイプではなく、体が欲する、喜ぶワインです。

ベルンハルト・アイフェルのヴァイスブルグンダー。ここのリースリング以外は2013年のヴァイスブルグンダーと2010年のグラウブルグンダーを輸入しどちらも好評でしたが、2015年のヴァイスブルグルグンダーを現地で試飲したらこれもよいものでした。ただ輸入するかは迷っていたので持って帰ってきて反応を聞くということも含めてあらためて試してみました。思っていたよりも好評で参考になりました。

モーゼルのギュンサー・シュタインメッツのヴィントリッヒの畑のリースリング・トロッケン。この醸造所は、ヴァインベルクとしては輸入できないけれど興味があるので訪問したいと伝えて訪れました。複数の畑を所有してそれぞれの畑の特性の出ているワインを造っていて、モーゼルの典型的な味わいというわけでないのですが、素晴らしいモーゼル産の辛口ワインを造る今の造り手だと思いました。試飲した2015年産の大半がまだ瓶詰めされていなくて購入できなかったのですが、その中で購入したこのワインは参加者にとても好評でした。酸は強くは感じずやさし味わいだけれど力強さがあります。

ザールのペーターラウアーの上級クラスのファインヘルプ。この造り手は2014年産の上級クラスを2種類空輸しましたが、2015年産を入手したので今回提供しました。Unterstenbergはアイラー・クップの畑の一区画の古樹のぶどうによるワインです。VDPでは辛口のGGは9月からのリリースを定められていますが、ファインヘルプは上級クラスであってももう入手することができるのです。酸は強烈ではありませんが緑の風味を感じるザールらしい味わいです。ただ価格を考えると難しいかなと感じました。ザールに関しては2014年産のほうが素晴らしいワインが多いように感じています。ただ2015年産も偉大なワインはありそうです。

クナウスのレンベルガーG。今回唯一の赤ワインです。他のものより価格が低いのですが、それでもこのワインを気にいってくださった方が多かったのは手ごたえを感じました。飲み口は軽めだけれどほどよい濃さがあり使い勝手の良いワインです。クナウスのこのレンベルガーはヴァインベルクとしても定番で継続して入れていきたいと考えています。

トリアーにあるゼクトの醸造所SMWのエルブリンク1992。縁があって以前醸造所を訪れたことがあって、今回時間があったので挨拶もかねて再訪しました。たくさんの種類を試飲させてくれましたし、トリアー市内が見渡せる高層階にある食堂(観光客用できるのですはないです)で一緒にご飯を食べたり、別の日に黒猫で有名なツェルのオリジナルの畑を一緒に歩いたりと、とてもよくしてくださいました。
ここでは古酒でゼクトを造る技術があって常に数種類販売しているのですがその中の一本です。とても余韻が長く心地よい甘みがあります。エルプリンクのぶどう品種のワインを飲んだことがある人が少ないので比較して判断をするというのは困難なワインだったかと思います。(モーゼルの上級などで栽培されていますが栽培面積は多くありません)。自分もエルプリンクの古酒は飲んだことがないので、どう変化している、などということは伝えられないのですが、食事が終わる頃に飲むスパークリングワインとしてはとてもよいものだと思いました。この古酒ゼクトは少しの差で大きく変わるらしく、ヴィンテージによって全く味わい異なるのが興味深いゼクトです。

リューデスハイムのフェンデルのファインヘルプ。VDPの格付けでカビネットクラスのオルツヴァイン(村名ワイン)です。試飲した中でいいなあと思って入手したのですが、現地で飲むには心地よいさわやかさとてもよいと思うのですが、日本に輸入してそれなりの価格(3000円弱)で購入してもらった時に満足してもらえるかというと難しいかなと感じました。

最後は同じフェンデルのシュロスベルクの甘口シュペートレーゼです。輸出用はこのラベルです。甘みは充分ありますがデザートワインほど甘みは強く感じないので、こういった会の最後にぴったりだと思っています。参加者の中でも、ドイツ以外を普段飲まれているワイン好きにはこのくらいの甘口ワインがちょうどよいという声がありました。甘さだけでなく、特級畑であるシュロスベルクの畑の個性による複雑味があるので多くの方に受け入れられる甘口ワインだと考えています。

フェンデルは構想では始めはファインヘルプだけにしようと思っていて、途中で甘口に変更したのですが、参加者も増えたので結局両方提供することにしました。リストは甘口だけ書いていたのですが7ではなく8と書いてしまっていて、結果的にはその通りになりました。


今回の参加者は、ドイツワインをふだんから飲んでいるという方が少なく、色々なタイプが飲めてよかったという声がありました。それぞれのワインに関して、これは典型的なその産地の味わい、これは造り手の個性が強い、などという話もしていきましたが、比較しながら飲んでいるのでそういうこともわかりやすく理解していただけたかと思います。
面白かったのは、典型的ではないモーゼルの辛口ワインを気に入ってくださった方はドイツワインに飲みなれていない方で、ドイツワインをたくさん飲まれている方は、ザールらしさのあるラウアーがとても好きと言っていたことでした。

最後に食事を載せます。


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前菜盛り合わせ。トゥウェンティイシックスは合わせやすいです。


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豆腐とつくねのフリカデル。


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シュニッツェルの玉子とじ。レンベルガーとバッチリでした。出汁というのがポイントだと思いました。


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アイスバインで出汁をとっているつけ麺。ヴァインベルク店主の好みもあってリクエストしました。スープとてもよかったですが、麺を食べながらのフェンデルのファインヘルプとの相性の良さにびっくりしました。少し残糖があるのとシーファー土壌ではないというのがポイントだったかと思います。


今回も良い会になったと思っています。
月に一度は何かしらのイベントはやっていますので興味のある方は気軽にご参加ください。



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タグ:ワイン会
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2016年08月06日

リューデスハイムの醸造所訪問

ドイツ出張最終日、ヒルデガルト修道院を後にし、次の醸造所の約束まで少し時間があったので、ゾルターのベティさんは車で少し遠まわしてゾルターが所有するぶどう畑の区画を案内してくれました。


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前回のヒルデガルトの記事で修道院からの景色の写真を載せましたが、これはリューデスハイムの市街とは反対側、ライン川の上流ガイゼンハイム方面を撮ったものです。


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別の写真だとゆるやかな斜面だというのがわかると思います。
修道院の近くはクロスターベルクという畑名で、ガイゼンハイム方面(写真の左奥)がマグダレネンクロイツMagdalenenkreuz
です。どちらも村名はリューデスハイムです。


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そしてゾルターの所有する畑を何か所かまわりました。たしかここはピノ・ノワールです。この周辺はリースリング以外も多く植えられているそうです。ただ斜面の部分は大半がリースリングのようでした。
ゾルターもヴァインベルクで輸入している他の醸造所と同様できるだけ農薬を使わずに栽培しています。ただし面積が大きいので病気などが発生した時に被害が広がるのを防ぐためなど必要な時だけ最低限は使用しているそうです。


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そして次に訪れたのはフェンデルFendelです。ここは入り口から入った半地下がこのようになっていてここで試飲をします。


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輸入して好評なシュロスベルクの甘口シュペートレーゼも含めて辛口から甘口まで一通りのリースリングを試飲しました。
前回訪れた時も感じたのですが、共通した風味を感じたのでそれは何によるものかと質問したら酵母による影響が多いとのことでした。


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続いて訪れたのはビショッフリッヒェス・リューデスハイムBischoefliches Ruedesheimです。
教会と醸造所があるその敷地内でテントを設置して軽くフェスティバルなような催しがあってみなさんビールを飲んでいました。


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前回は見なかったのでケラーを見せてもらえないかとお願いして快く見せていただきました。
大半のリースリングはステンレスタンクでの発酵、醸造ですが、一部の高価格帯の畑名のみ1200リットルのシュトゥックと呼ばれる木樽にて発酵、熟成させています。


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奥にはいわゆるバリックと呼ばれる小さい木樽が並んでいて、ピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)の赤ワインのほとんどはこの小さい木樽で熟成されています。
湧水が出ていて、ろうそくなどがあるのが教会の施設っぽいです。そしてこの奥は教会となっています。ヒルデガルトが12世紀に建てた時の部分が残っていてそれらを見たかったのですが、この日は公開していないということで見学することができませんでした。

試飲では、現在輸入していて販売しているリースリング・トロッケンのラウダーテは毎年異なる畑からブレンドしている(どれも著名な畑です)、この醸造所の甘口の良さがわかったりと、新たな収穫も多くありました。


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この後はベティさんお気に入りの店でピザを食べて(飲み物はビールです)からゼクトハウスゾルターsekthaus Solterに向かいました。
フェンデル、ビショウリッッフェス、ゾルター、市街は徒歩で行ける距離にあります。でもゾルターから先に向かう観光客の方はあまりいないので、ヒルデガルトやこれらの醸造所の存在を知らない方が大半かと思います。

ゾルターでは飲んだことがないものを中心に試飲しました。価格が高いので輸入することは難しいけれど素晴らしいというものもありました。
内側は何度も載せているので今回は撮りませんでした。


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デカンターの品評会には毎年数点出品していて高い評価を受けています。スタンダートなリースリングは昨年はブロンズでしたが今年はシルバーを獲得したそうです。同じロットで、日本でヴァインベルクが販売しているものも同様のものです。
ゾルターでは、国際的に受け入れられるシャンパンに近い味筋のものとドイツらしい果実味のあるゼクトと2つのタイプがあるのですが、品評会では前者のほうが高い点数をつけられているようですが、個人的には後者のタイプのほうが好みで、そういったタイプのものを選んで輸入しています。どちらもゾルターの個性はあるのですが少し味筋が異なります。


もとから滞在時間は少ない予定だったのですが、列車30分以上遅れたため、ヒルデガルトも含めて5時間で4軒プラス食事という、ただ試飲するだけでは終わらせたくなくしっかりと造り手と話をしたい自分ととしては強行日程となりましたが、充実した濃い時間となりました。
リューデスハイムの2015年産のリースリングは個人的に好みだと思いました。他の産地同様、骨格が太めのワインになる傾向ですが、リューデスハイムではそれがよい方向に向いていると感じました。

次回ゾルターのゼクトを輸入する際には、1,2種類となりますが再びフェンデルとビッショッフッリヒェスのワインも輸入する予定です。


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2016年08月04日

ヒルデガルト修道院を訪れて ツム・アインホルンでの食事会のご案内も

今回はヒルデガルトについてです。
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンHilldegard von Bingenは1100年代に活躍された修道女です。修道女としてだけでなく、医学、薬学、作曲、料理とさまざまな分野で功績を残していて現在でも各分野で名が知られています。彼女の意思を継いでいる修道院が現在はラインガウ地域のリューデスハイムの丘の上にあります。6月のドイツ出張ではこの修道院を訪れました。

なぜヒルデガルトに興味を持ったかというと、昨年ドイツを訪れた際に輸入することを決めたビッショフリッフェス・リューデスハイムBischoefliches Ruedesheimがヒルデガルトと関わりを持っているからです。この醸造所はリューデスハイムにある教会に併設されていて、この教会はヒルデガルトが建てたものなのです。その背景を知るためにヒルデガルトのことも調べていて、せっかく近くに修道院もあるのだから行ってみようと思ったのでした。
後述しますが、ヒルデガルトについての食事会をやろうと思い立ち、その時に提供するワインを入手する目的も兼ねてヒルデガルトの修道院St. Hilledegardを訪れることにしたのです。

訪れた日はドイツ出張の最終日で、夕方フランクフルトから帰国することになっていてこの日はそれまではリューデスハイムに滞在することにしていました。同じくリューデスハイムにある、取引先のスパークリングワイン専門の醸造所ゼクトハウス・ゾルターのベティさんにアテンドしてもらい、車でヒルデガルト修道院にも連れていってもらったのです。


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修道院は駅からツグミ横丁などのある市街、住宅街を超えた先のガイデスハイム方面(上流側)の丘の上にあります。


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この丘の大半はブドウ畑になっています。修道院のすぐ下もブドウ畑です。


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教会の入り口の正面から撮ったものです。
修道院はもともとライン川の反対岸、ビンゲンに修道院があったのですが閉鎖されていて、20世紀にこちら側に修道院が建設されていて、比較的新しい建物です。


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カトリックの教会です。奥にスペースがあり修道士が毎日早朝から数回決まった時間に祈りをささげています。


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側面には絵が描かれているのですが、真ん中はイエス・キリストについて、下の半円は
ヒルデガルトの逸話の場面について(病気の人を治す場面など)、生涯を紹介するように順番に描かれています。


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庭もとてもきれいでした。ヒルデガルトはガーデニングの分野でも名が知られているそうです。


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ショップが併設されていて、ヒルデガルトに関する色々なものを購入することができます。
その一角でワインが販売されています。これらのワインは修道女が畑を管理、ぶどう栽培をし醸造に携わっているものです(外部の男性も栽培、醸造に関わっているそうです)。畑は修道院周辺のクロスターベルクも含めて8ヘクタール弱を所持しています。
ワインを購入したいということをゾルターのベティさんに伝えたら、ヒルデガルトに連絡をしてくれたのですが、訪れた日はワインの責任者の方は不在ということだったので別の方に担当していただき試飲しました。
思っていた以上に種類がありました。軽く飲めるタイプに仕上げているスタンダートのラベルのシリーズに加えて、修道院やキリスト教に関するワードをワイン名にしていて、ヒルデガルトのシンボルをモチーフにしているデザインのラベルのワインも数種類あります。リースリングだけでも辛口から甘口までたくさんありその他に赤ワインなどもあります。そしてそれぞれのワインごとに複数のヴィンテージのものをを販売しているので膨大な数がありました。
全て試飲するわけにもいかないので、試飲しながらそこから気になっていくものを順に試飲していく形にしました。2015年産のリースリングはほぼ全シリーズ飲み、他のヴィンテージも数種類試飲しましたが、結果的には2015年産のワインでよいと思うものが多かったです。食事会で購入するように買ったのはリースリングのトロッケン、シュペートレーゼ・ファインヘルプ、甘口シュペートレーゼを選びました。単に質だけではなく、やわらかややさしさなど修道院ぽさがあるというのも選ぶ基準にしました。


ヒルデガルト修道院は、日本のガイドブックには書かれていないのですが、リューデスハイムを訪れる方はぜひ訪れてほしいです。景色もよいですし、ショップではお土産にてきしたものもたくさんあります。
バスなどがないので車で来ることになりますが、リューデスハイムの市街で自転車をレンタルして訪れる、というのもひとつの案だと思います。


このヒルデガルトをテーマにした食事会を9月2日に開催します。
会場となる六本木一丁目にあるツム・アインホルンは日本で最も有名なドイツ料理のレストランです。オーナーである野田シェフは、ハーブを使ったヒルデガルトの料理のレシピをまとめた本を刊行しヒルデガルトの料理を広めることにご尽力されています。
そういうことがあり、ヒルデガルトのワインの会をできないかと打診したところ快く引き受けてくださいました。
ワインはヒルデガルトのワインだけでなくヴァインベルクが輸入するラインガウのワインも提供します。

ヒルデガルトゆかりのワインと料理の集い
9月3日(土) 18時開始
場所 ツムアインホルン (最寄駅 六本木一丁目、神谷町)
http://www.zum-einhorn.co.jp/indexx.html
会費 1万円

料理 根セロリのサラダ 野菜のタルト メバルのバター焼き 仔羊とレンズ豆の煮込み かぼちゃのタルト

ワイン Solterのゼクト St.Hildegardのリースリング、トロッケン、ファインヘルプ、甘口の3種 Bischoefliches Ruedesheimのリースリング・トロッケン、アスマンズハウゼンのピノ・ノワール赤の2種 計6種類を予定

料理とワインは都合により変更となる場合があります。

申し込み方法
参加希望の方で宮城と面識のあるかたfacebookページの「参加する」のクリックをお願いします。面識のある方はそれだけでエントリーOKです(こちらから確認のメッセージは送らせていただきます)。もしくはメール等でご連絡ください。

面識のない方は、「参加する」をクリックされても、こちらからメッセージを送ってもフィルターがかかってしまう場合があるのでヴァインベルクのページにメッセージを送っていただけるとスムーズにやりとりができますので協力お願いします。もしくはinfo@@weinbergwine.comに参加希望の旨をご連絡ください。面識のない方はこちらからお振込みのご案内をし、お振込みされた時点でエントリーとさせていただきます。面識のある方とそのお知り合いの方が同行される場合には状況により対応させていただきますので一度ご連絡をお願いします。
当日のトラブルをふせぐためにご協力お願いします。


2日前からのキャンセルではキャンセル料として6,000円をいただきます。事前にお振込みされた方の場合はキャンセル料を差し引いた差額を返金という形で対応させていただきます。

ヴァインベルク主催の会ですのでお店(ツム・アインホルン)への電話などでのお問い合わせ等はご遠慮ください。

席にかぎりがありますのでお早目の参加申し込みをおすすめします。
お一人でもグループでのご参加でも楽しめる会にします。
ヒルデガルトのワインを日本で飲める機会はめったにありません。
ヒルデガルトについてだけでなくラインガウ、リューデスハイムについても話をしようと考えていますので、ワイン好きの方にもお楽しみいただける内容となると思います。6000円で販売しているアスマンズハウゼンの2011年のピノ・ノワールは多くの方に飲んでいただきたい素晴らしい味わいです。
ご参加お待ちしています。

facebookイベントページ


次回はヒルデガルト修道院を訪れた後のリューデスハイムでの滞在について書きます。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
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タグ:醸造所訪問
posted by ヴァインベルク at 14:14| ドイツでの様子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする