2016年08月14日

ベルンハルト・アイフェル醸造所にて

ベルンハルト・アイフェルBernhard Eifelを訪れた時のことを書きます。

モーゼル中域ピースポートの近くの醸造所にいて当主のアレキサンドラのお父さん(前当主)に迎えに来てもらいトリッテンハイムへ向かいました。
ここは自宅兼ケラーに加えて上の階はゲストハウスになっていて毎回泊まっています。レストランも経営していたのですが、多忙のため家族の夜の労働は厳しいということで昨年末から営業をやめているそうです。


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入り口の壁にはこういうものがはりつけてあります。アイフェルは少し離れた3つの土地の畑を所有しているのですが、それぞれの畑の土壌の石です。どこもシーファーなのですが石の色が異なるのがお分かりかと思います。そしてロングイッヒの土壌は石がわりと細く砕かれたているというのも表現しています。これらの違いにより水はけや保温などの条件が変わってくるのです。

部屋に荷物を置いてからいつものように一階で試飲をしたのですが、今回はアレキサンドラだけでなく旦那さんも一緒でした。
畑違い、辛口から甘口まで順にリースリングを試飲していきます。この醸造所では扱いたいラインナップがある程度固まっているので新しいヴィンテージがどうなのかという再確認と毎回輸入していない枠の2、3種類をどうするかということを考えながら試飲していきました。6月のこの時点で数が少なくなっているものや売り切れになっているものもあり、そういうことも聞きながら次回の購入のことを考えていきました(実際の注文は帰国してからします)。何を選んだのか、なぜ選んだのかはそのワインが輸入されてきてからあらためて書きたいと思います。

会話の中で印象的だったのは、2015年はドイツでは質も量も充分な年という言われ方をしているのですが、アイフェルは2014年のほうが量は多かったそうです。2014年はアンナベルクの畑が収穫量が少なく例年よりワインのラインナップをひとつ減らした、という話を聞いていましたが、2015年は全体として充分な量が収穫できなかったとのことでした。総量というよりは貴腐などがついたためクリーンなぶどうによる辛口、中辛口にするぶどうが少なかったという意味合いも含まれていると思います。
質としては、アイフェルはヴィンテージによる差がそんなにないのが特徴で、2015年産もどれもよかったです。

もうひとつ、シュヴァイッヒャー・アンナベルクの畑はロートリーゲンデンという土壌のな名前をワイン名にしているワインがあるのですが、この赤底統という土壌がモーゼルでどういうふうに成り立ったのかというのを聞きたくて質問したら、この畑は全てシーファー(粘板岩)だと言われました。赤底統と粘板岩は別の土壌じゃないの、と少し腑に落ちないままそのやりとりはやめました。
そして帰国後にドイツワインの土壌をテーマにしたセミナーに参加する機会があって、その話を講師の方にしたら、別の時代の層がのかってその新しい層が下の層にしみこんで一体となることがあると言っていました。この土地の場合はシーファーの上に火山の噴火の影響によってできた赤底統の土壌が重なり、シーファーにその要素がしみこんでいる、ということが考えられます。溶岩の影響でシーファー自体が赤くなっている部分もあり、全体としてはローテンシーファー(赤色粘板岩)と呼んでいるということかと解釈しました。ごつごつした岩の部分だけではない、というのが赤底統の影響を受けているからとも言えると思います。


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一通り試飲した後は彼女らの行きつけのイタリアンにご夫婦と。暑い時にはビール、と彼女らも言っていて一緒にビールから飲み始めました。
試飲の時はテクニカルな話が中心となりますが、こういう食事の場などでは好きな食べ物の話とか色々な話ができます。なぜ彼らがこういうワインを造るのか、というのを人柄や生活からも感じることができて、そういうことを知り造り手がどういう人なのか、ということを伝えるのもインポーターの大事な役割だと思っています。


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部屋から声が聞こえたので覗くと家族が自転車に乗っているところです。アレキサンドラは2児の母で、醸造所とゲストハウスと育児とで毎日かけまわっています。立っているのはアレキサンドラのお母さんです。お母さんたちにも毎回とてもよくしてもらっています。


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翌朝は川沿いまで散歩しました。街から橋がかかっている先の丘がトリッテンハイマー・アポテーケTrittenheimer Apothekeです。モヤがかかっていて、これが保湿作用を生んでいます。


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橋から街側を。奥に見えるのがトリッテンハイマー・アルテーヒェンの畑です。


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もう一枚アルテーヒェンとトリッテンハイムの街並みです。


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ここの朝食がドイツで一番好きです。パンもとてもおいしいのです。


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甘口をもう一度確認したかったので、出してもらいカウンターの内側で試飲しました。
バス時間はぎりぎり間に合うだろうと思っていたら、角曲がったら停留所というところで目の前バスが見えてあわてて走ったり停留所で降りる人がいたので間に合いました。3分前なのに。危なかったです。

今回もご家族のやさしさに包まれた滞在となりました。
ベルンハルト・アイフェルの新入荷は11月の始めを予定しています。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com





posted by ヴァインベルク at 11:47| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする