2016年10月28日

モーゼルのギュンター・シュタインメッツ、限定入荷のお知らせ

前回の記事で書いた先日のワイン会では空輸で少量のみ入荷したモーゼルのギュンター・シュタインメッツGünther Steinmetzのワインを2種類提供しました。シュタインメッツは6月にドイツに行った時に訪れた醸造所です。その時に購入したワインの中の1種類を7月のワイン会で提供したのですが、参加された方々に好評で、入荷したら購入するということを数人の方に言われたのでシュタインメッツのワインを空輸で入荷することにしました。その時の1種類だけでなく、現地で試飲した中から日本の方にも飲んでもらいたいと思った4種類を選び入荷しました。
シュタインメッツの醸造所を訪れた時のことはこのブログでも書いています。この醸造所の特徴などを書いていますのでこちらもあわせてお読みいただきたいです。


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入荷しご購入できるのは上記の3種類です。少量しか仕入れいていないので当分の間はネットショップでは掲載せずメールでのご注文のみの対応とさせていただきます。

① オーリッヒスベルク Wintricher Ohligsberg 4,000円

② ガイアースライ Wintricher Geiersalay 'Sur lie' 3,400円

③ ゴールトトレプヒェン 甘口シュペートレーゼ Piesporter Goldtrepchen 3,700円 

全てリースリングです。記載の価格は税込価格です。
①と②は醸造所のカテゴリーでは辛口となっていますがラベルにはTrockenの表記がありませんでした。


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ここの辛口リースリングはアルコール度数が全体的に低めなので、残糖がトロッケンの規定(9g/l)を上回っているからなのか、と考え当主のシュテンファンに訊いてみたところ、全ての辛口系のリースリングのラベルにはトロッケンとは明記していないとのことでした。その中で一部は規定は超えている10g/l前後の残糖のものがあるとのことで、①のOhligsbergもそのうちのひとつです。トロッケンと明記して辛口とそうでないもの、と区別させることがあまりよくないと考え、辛口のカテゴリーとしているすべてのワインを辛口系と扱ってほしいということでトロッケンのワインであってもトロッケンと明記していないのです。

①は複雑みはあるけれどやわらかい味わいです。2回のワイン会で提供して好評だったというのがこのワインです。
②は同じWIntrich村にある畑ですが、こちらはおり引きしないシュルリーという製法で造っています。モーゼルでこの製法で造っているというんは今まで私は聞いたことがありませんでいsた。最初に飲むとモーゼルのリースリングというかんじがあまりしなかったです。でも醸造所で他の畑のワインと比べながら飲んでいるとモーゼルのワインだなーと思えてきました。奇をてらってこの製法で造っているのではなくこの畑のぶどうがこの造り方に向いているからこのやり方にしている、というのがよくわかります。とはいえ、典型的なモーゼルワインという味筋ではないので、試飲をしていない状態であるならば。モーゼルが好きで色々なワインを飲んでみたい、という方にのみおすすめできるワインかな、と思っています。
Wintrichはシーファーだけでなく石英(クォーツ)も混ざっている土壌で、ミネラル感や鉱物感がシーファーだけの土壌よりもあり複雑みも増している印象があります。特に辛口のリースリングに向いている土壌だとヴァインベルク店主は思っています。

リエーブルでのワイン会は①とVeldenzer Sonnenbergのワインを提供しました。Veldenzerの方は残りがほんの少しになってしまったので販売はしませんが、こちらのほうが酸味も感じソリッドな骨格がありました。印象的だったのは、モーゼル、ドイツワインをふだんから飲んでいる方はこちらのほうが、あまりドイツワインを飲まれていない方は①のワインのほうがより好み、と意見がわかれたことでした。どちらもおいしいのは間違いないのですが、酸味と複雑みの違いによりタイプが異なることでそれぞれの方の志向の違いが表れていました。
このように数キロの範囲の中でもワインの個性が全く異なるようになるので、シュタインメッツはそれぞれの畑のぶどうごとに醸造し別々のワインとしてリリースしているのです。それらのワインを飲んで、今のモーゼルの辛口ワインを語る上では重要な造り手だと私は思っています。

甘口でもよいものがあり③のシュペートレーゼを仕入れいることにしました。香りはまさにゴールトトレプヒェンのワインの香りです。レモン水のようでボリューム感のある飲み口ではありませんが、糖度は実は高く、そのバランスが素晴らしいです。モーゼルのおいしいシュペートレーゼを探している方には自信を持っておすすめできます。


これらのワインのご注文はメールでのみ承ります。ご希望の方はinfo@weinbergwine.comまでご連絡ください。
お支払いは代引き、銀行振込、郵便振替となります。数が少ないので1種類につき2本までのご注文とさせていただきます。ネットショップに掲載している商品とあわせてのご注文も可能です。合計金額が10,000円未満の場合は送料580円をいただきます。

よろしくお願いします。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


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2016年10月25日

リエーブルでの秋の食事会の様子

先日行われた東中野リエーブルでのヴァインベルクの会の様子をざっと書きます。
2週間くらい前までの状況だと集まるのは6、7人になりそうなだからまったりとやろうかなと思っていたのですが、近くなってから申し込みが多くありスペースいっぱいの13人での会となりました。参加された方は、ドイツワインをふだんから飲まれている方というのは少数派で、ワイン好きの方もそうでない方もドイツワインをあまり知らない、でも今までおいしいのを飲んだことがあるからもっと知りたい、という方が大半でした。和気あいあいとした会となりましたが、途中で解説もしたりしたので、おいしいだけでなく、比較して飲めたし知識も得られたのでとてもよかったという声をいただけました。終わってからそういうことを言ってくださり満足そうな顔をされているのを見ると会をやってよかったと思えます。


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① キュヴェ アンリ ブリュット ゼクト N.V ゾルター  泡・辛口 Cuvee Henri 

② フェルデンツァー アルトレーベン 2015 ギュンサー・シュタインメッツ 辛口

③ オーリッヒスベルク 2015 ギュンサー・シュタインメッツ 辛口   

④ グラウヴァイセ 2014 クナウス 辛口 Grauweisse Reben S  

⑤ トロリンガーS 2014 クナウス 赤・中辛口 Trollinger S 

⑥ ピノ・ノワール アスマンズハウゼン 2011 ビショッフリッヒェス・リューデスハイム 赤・辛口  

⑦ シュロスベルク シュペートレーゼ 2014 フェンデル 甘口 


ワインは7種類です。人数が多く一杯が少なめなので、②と⑤は2本用意しました。


乾杯のゼクトは、今回も好評で、同価格のシャンパンよりもおすすめできる、ということに自信を持つことができています。ゾルターはスタンダートの単一品種にフレッシュなタイプもよいのですが、キュヴェは上品さと深みのある味わいでブレンドのセンスも素晴らしいということを感じさせる造り手です。



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前菜は、ニンジンのラペ、クスクス、赤ピーマンのムース、鴨とインカのめざめのサラダ、鶏の生春巻きオマールソース添えです。

②と③と一緒に食べましたが、どの組み合わせでもおいしく食べれました。シュタインメッツはリースリングでもやわらかめなのでこういった料理にぶつからないです。



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イタリア産のグリーンピースのショートパスタです。ヴァイスヴルストも入っています。

④のグラウヴァイセは樽の風味も少しあるのでこの料理とどうかなーと少し不安ではあったのですが、まろやかさがなじむようなかんじでナチュラルに合っているという印象でした。



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えぞ鹿のロースト、サラダ風です。

わさびをつけると⑤のトロリンガーと、塩味だけだと⑥のシュペートブルグンダーと相性がよかったです。⑥は深みのある濃さがあり、肉の脂があることによって口の中で風味が融合し贅沢な気持ちにさせてくれました。



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塩だけの味付けのリゾットにラパン(うさぎ)の肉入りの薬膳カレーです。ワイン飲まなくてもこれだけで完成はされているのですが、トロリンガーだとスーっと違和感なく寄り添います。



オーナーシェフの植木さんはフレンチ出身ですが、フレンチの手法を使いながらも独創的な料理を作るので毎回食べるのが楽しみです。今回も素晴らしい料理ばかりでした。あまり綿密な打ち合わせはしなかったのですが、お互いのことがある程度わkっているので、それでも大丈夫と思っていたし結果的にも素晴らしい内容となりました。

素材の良さを引き出す料理だからドイツワイン、特に私が選ぶヴァインベルクのワインと相性が良いのでは、というのを参加者の方と話していました。ふだんからドイツワインもグラスワインで提供しているので、ぜひ訪れていただきたいです。お一人でもふらっと立ち寄れるお店です。



ヴァインベルクの会は勉強会ではないので(セミナー的なこともたまにはやりたいと思っていますが)、知識がなくても楽しめる会です。そして会の中で知識も得ることできます。ドイツワインをあまりよく知らないという方にも参加していただきたいです。毎回料理などで角度を変えながらドイツワインの魅力を伝えようと思っていますので、機会があればご参加いただきたいです。

ブログでお知らせすることもありますが、facebookでのお知らせが一番早く、メルマガでもお知らせをしています。



今回提供した②と③のシュタインメッツは空輸で少量だけ入荷しました。当分はネットショップには掲載しないので、次回のこのブログの記事にてリストとご案内をします。




ドイツワインショップ ヴァインベルク
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2016年10月05日

ワイン会と頒布会のお知らせ

今回はお知らせです。
まずはヴァインベルク主催の会についてです。

・秋の食事会、空輸の新着ワインも
フランス料理をベースとした独創的な料理を提供していて今年で10周年をむかえた東中野のリエーブルでの会です。昨年こちらでワイン会をし、興味深い食材と味付けの料理とヴァインベルクのドイツワインの組み合わせにみなさん喜んでいただけました。今年も他のお店では体験できないような会にします。

10月23日(日) 18時30分開始
場所 リエーブル (最寄駅 東中野)
会費 7,000円

ワインは6、7種類の提供予定です。
空輸でスポットで提供するモーゼルのGuenther Steinmetzのリースリングワインも数種提供します。

この日はドイツワインケナー試験の日です。受験された方の打ち上げ、お疲れ会としてもご利用ください。

詳細は下記のfacebookイベントページでもご覧いただけます。イベントページからの参加申し込みも可能ですが、ヴァインベルクの会に初めて参加される方は、一度ご連絡をしているので、ヴァインベルクのfacebookページからのメッセージかinfo@weinbergwine.comへメールにてのお申込みをお願いしています。

facebookイベントページ


・ヴァインベルク秋の試飲会
恒例となった新宿リースリングでの試飲会です。10月に入荷するモーゼルのマルティン・ミュレン、ヴュルテンベルクのクナウス、ファルツのシュピンドラーの醸造所のワインをお飲みいただけます。

11月5日(土) 15時から17時
場所 リースリング 新宿(西口の小滝橋通りのラーメン屋武蔵の近く)
参加費 2,000円 フィンガーフード付き

辛口系白4種、赤2種、甘口系リースリング2種の提供を予定しています。
今回初めて輸入する醸造所はシュピンドラーHeinrich Spindlerです。有名醸造所がひしめくミッテルハートで優良な畑を所有し、有名な醸造所にも劣らない品質でなおかつコストパフォーマンスに優れたワインをリリースしている造り手です。

お一人一皿ずつのフィンガーフードをご用意します。
着席形式ではないので自由な順番で自分のスピードで試飲していただけます。
飲み放題ではなくあくまで試飲であるということはご了承ください。

参加された方はワインをお買い上げの際に本数によって割引をさせていただきます(後日発送となります)。

15時から16時30分までの都合のよい時間にいらしていただいてかまいませんが、込み合う可能性があり、ワインがなくなる場合もあるので早めの時間にいらっしゃることをおすすめします。

飲食店、酒販店の方は14時からいらしていただいてかまいません。ヴァインベルクのワインをお取り扱いでない方は事前に一度メール等にてご連絡の上お越しください。

この会は事前申し込みの必要はありませんが、見込み人数が知りたいので参加する予定の方はfacebookイベントページの「参加する」をクリックしていただけると助かります。
初めてヴァインベルクの会に参加される方が申込された場合もこちらからご連絡はいたしません。
いらっしゃる方は当日入口で参加費をお支払いください。

着席制ではありません。基本は立って試飲していただくという形にしますが、休憩のために座るスペースは用意します。
ドイツワインに詳しくない方も大歓迎です。今のドイツワインを感じていただけます。ご参加お待ちしております。

facebookイベントページ


この後もヴァインベルクの会の企画は進めています。ヴァインベルクのfacebookで一番早くお知らせしています。また、月一度お送りしているメールマガジンでも今後の会についてのお知らせをしています。メルマガ配信をご希望の方はヴァインベルクのホームページの会員登録のページにてお申し込みいただくかメールにてメルマガ配信希望の旨をお伝えください。


頒布会のお知らせ
セットにしたものを何回かに分けてお送りする頒布会を始めることにしました。
1回目は1度につき9,500円、10月、12月、2月と3度、3本ずつとします。配送が完了する3度目の2月には3,500円前後のワインを1本加えてお送りします。 計10本をお送りすることとなります。
2回目、3回目には新入荷のワインを中心にお送りします。白、赤の辛口を中心とし、2月にお送りする特典の1本は白辛口か甘口か選べるようにします。
通常のワインごとの説明、解説のテキストの他に、その時のセット内容にちなんだ解説も書こうと考えています。

概要
基本は3回分28,500円を一括で一回目の発送までにお振り込みにてお支払いいただきます。分割をご希望の方はご相談ください。
10月、12月、2月の第一週目の土曜日に到着するよう発送します。平日ご希望の方は前日の金曜日着でお送りします。別日を希望の方はご相談いただければできる範囲で対応します。
送料込みの価格となっていますが、クール便をご希望の場合は3回分1,050円を加算した額をお支払いいただきます。
一回目の発送に関しては上記の発送予定日をすぎていても対応します。頒布会のお申し込みは10月末まで受け付けます。1回目の回は入金を確認しだい発送いたします。お申し込みの際に、配達希望日があれば お知らせください。


お申込み
info@weinbergwine.com宛でメールにてお申し込みください。お名前、住所、電話番号に加えて、特典の一本を辛口、甘口どちらを希望かをお書きください。金曜発送、クール便希望、などの要望がある場合にはあわせてお書きください。
確認後にこちらからお支払い方法などのご連絡も含めて返信いたします。
セットできる数に限りがありますので一定数に達したら締め切らせていただきます。

予定ワイン
10月
ビッケルシュトゥンプ ジルヴァーナー
クナウス グラウヴァイセ
クナウス トロリンガー 赤
12月
ゾルター ロゼ・ゼクト 泡
マルティンミュレン リースリング・トロッケン
シュピンドラー(ファルツ) リースリング・トロッケン
2月
ベルンハルト・アイフェル リースリング・トロッケン
ファルケンシュタイン リースリング・ファインヘルプ
クナウス レンベルガー 赤

ファインヘルプ(中甘口)以外は辛口です。マルティン・ミュレンとベルンハルト・アイフェルのリースリング・トロッケンはシュペートレーゼクラスです。その他も記載はありませんがカビネットクラスのワインです。


よろしくお願いいたします!


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posted by ヴァインベルク at 00:14| ヴァインベルクお知らせ | 更新情報をチェックする

2016年10月02日

モーゼルのギュンター・シュタインメッツ醸造所を訪れて

ドイツでのこと、もう少し続きます。
今回はモーゼルのブラウネベルクにある醸造所ギュンター・シュタインメッツです。
モーゼルはすでに複数の取引先があって増やすのは難しいと思っているのですが、モーゼルをもっと知りたいということで興味のある醸造所を訪れることにしてその中で決めた醸造所がシュタインメッツです。訪れるまでここのワインは飲んだことがなかったのですが、知り合いの評判や著名な畑を含めて複数の畑からワインを造っているので他の醸造所との比較としても面白いと思ったのです。ビジネスとして取り扱うことはできないかもしれないけれどあなたのワインに興味がある、とメールしたら、数時間後に香港に出張していた当主からfacebookで歓迎するというメッセージが届きました。奥さんが当主に私からメールがあったことを伝えてすぐに連絡してくれたようでした。


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宿泊していたトリッテンハイムのベルンハルト・アイフェルからモーゼル沿いを通るバスでブラウネベルクBraunebergに向かいました。
写真は下流のほうを向いていて、ここから細長くブラウネベルクの村の集落があります。この通り沿いにシュタインメッツの醸造所兼自宅もあります。
奥に見える畑がブラウネベルガー・ユッファーとユッファー・ゾンネンウーアで、川の反対岸に遮るものがないところにある南向きの急斜面の畑です。ユッファーJuferは乙女、ゾンネンウーアーSonnenuhrは日時計の意味です。この数キロ先にベルンカステルがあります。


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醸造所の外に人がいてその人が当主のシュテファン・シュタインメッツでした。少し自分のことを話してから早速試飲が始まりました。が、この日は輸送のトラブルがあったらしく何度も電話をしていて忙しいようでその合間にこちらの対応をというかんじだったので少し時間がかかりました。小さい醸造所では少人数で全て自分たちでやっているのでこういうことはよくあることです。
写真の地図の赤くなっているところがシュタインメッツも所有している畑です。近所のブラウネベルクのユッファーをはじめ、ピースポートPesportのゴールトレプヒェンやケステンKesten、ヴィントリッヒWintrich、ミュールハイムMuelheim、フェルデンVeldenz、ドーロンDohronの畑を所有しています。ハウスワイン以外はブレンドせず畑ごとでワインをリリースしています。余談ですが、ケステンの畑にはパウリンスベルクとパウリンスホーフベルクの2つがあることをこの時に初めて知りました。

2014年産も2015年産もあるけどどうすると訊かれ、同じヴィンテージがそろっているのは2015ということと新しいヴィンテージの特性も知りたかったので2015年産のリースリングを中心に試飲することになりました。6月の時点でまだ瓶詰めされていないワインが複数あり、地下のケラーのタンクからその度に注いで持ってきてもらいました。
天然酵母による発酵で、それぞれの畑に合わせて木樽、ステンレスタンクを選択するそうで、畑の特性が表現できてなおかつおいしいワインを提供するという姿勢が見える造り手です。中には澱引きしないシュルリーの製法で造っているワインもあるのですが、それは奇をてらっているわけではなくその畑の果汁に一番合った製法だから選択しているのです。
個人的には名の知れた畑のものよりはマイナーな畑名の方が好みのワインが多かったです。その理由を後で分析してみました。
そのひとつが好みだった畑のぶどうの樹齢が長いということでした。樹齢が長ければおいしくなると一概に言えるわけではないのですが、おそらく著名な畑の方は最良なパートのエリアではないと思うので、そういうことも含めて比較するとそちらの方がよいと思ったのだと思います。
もうひとつは、土壌がブラウシーファー(青色粘板岩)だけの土壌ではなくシーファーの中に珪岩Quarzitを多く含んでいる土壌の方が好みだということがわかりました。川沿いではなく少し奥まったヴィットリッヒ、フェルデンツの畑は特に珪岩の多い土壌だそうです。土壌がワインに与える影響というのは科学的にはっきりとは証明はされていませんが、土壌の異なるワインを飲めばキャラクターに違いがあることはあきらかで、モーゼルの微妙な土壌の違いも味わいに違いが出ています。
この醸造所以外でも、今回のドイツではモーゼルの醸造所でも珪岩の話題がたまに出ていて、実際に試飲していての感覚でも珪岩を含んでいるシーファー土壌の方が辛口リーズリングに向いているのではと思うようになってきています。より複雑味が味わいに出て、柑橘系というよりメロンのようなニュアンスがあるので酸味がうまくまとまる傾向にあると思います。


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画像が畑の土壌の石で、上が珪岩を含むヴィットリッヒの畑で、下が川沿いの典型的なモーゼル中域のシーファーの地層です。
こうやって用意しているということは土壌、畑によってキャラクターが異なるということをしっかり把握している、ということでテロワールを重視した造り手ということがこのことでもわかります。
また、ブラウネベルク・ユッファーの畑でシーファーではなく砂岩の区画があるらしく、その区画のリースリング・トロッケンも試飲しましたが、たしかに今まで飲んできたユッファーのリースリングとはキャラクターが異なるのは興味深かったです。


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この造り手はリースリングだけでなく赤ワインも素晴らしいと言っている人もいるのですが、今回は時間がなくハウスワインクラスのピノ・ノワールしか試飲することができなかったのでシュタインメッツの赤ワインのポテンシャルはあまりわかりませんでした。
リースリングの甘口系は数種類試飲しましたが、今までこの地域の甘くワインは数えられないくらい飲んでいて、素晴らしかったワインと比較すると、わざわざ選ぶまでもないかなと思いました。
しかしシュタインメッツのリースリング・トロッケン(辛口系)は、他にはない味わいで、なおかつ今のモーゼルで最もおすすめできる辛口リースリングの造り手の一つと言えることができます。昔からの典型的なモーゼルという味わい、ではないと思うのですが、間違いなく今のモーゼルのおいしい辛口リースリングなのです。


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ちょうど2015年産のワインの瓶詰めをしていました。こうやって間近でワインの瓶詰めを見るのは初めてでした。

醸造所では試飲して気にいったワインの他にユルツィッヒのヘアマンのヴュルツガルテンの畑のぶどうをシュタインメッツで醸造した他よりも高価格なリースリング・トロッケンも購入しました。日本ですでにこのワインは飲んだのですが、おいしいのだけれどなんとなく違和感を感じました。その土地の天然酵母だとやはり近くの畑のほうが自然に感じるのかなあという考察をしました。
また、トリアーのシュタインメッツのワインに力を入れているワインショップでフェルデンツの2006年のファインヘルプを購入して日本で飲みましたが、熟成してからに味わいを経験することもできてよかったです。若いうちに飲んでもおいしい、熟成しても楽しめるワインを造っている造り手ということを感じることができました。

この醸造所を訪れることによってモーゼルのワインの経験値がかなり上がりました。今回のドイツでのモーゼル訪問は原点回帰としていたのですが、新しい発見がいっぱいでした。

今回シュテファンの写真を撮ることができませんでした。ワインや畑のもっとくわしい情報も含めてシュタインメッツのホームページを見てくださればと思います。英語版もあります。
シュテファンはワインが大好きでなおかつ研究熱心で、自分のところのワインだけでなく他の醸造所のワインもたくさん飲んでいるようで毎日のようにfacebookで飲んだワインを投稿しています。ゲストルームの写真にも写っていますが、この時にも飲みかけの他の造り手のワインがたくさんありました。

9月のワイン会でシュタインメッツのワインを提供したらとても好評だったので少量ですが空輸でシュタインメッツのワインを輸入することとなりました。10月中旬に到着予定です。販売できるワインは後日お知らせします。

10月23日の東中野リエーブルでの食事会でもシュタインメッツのワインは2、3種類提供予定です。ヴァインベルクのワイン会に参加されたことがない方でも気軽にご参加ください。リエーブルはフランス料理をベースにした独走的な料理を提供していて、ヴァインベルクのドイツワインともとても相性が良いです。



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