2017年02月28日

アンディの滞在時のこと

クナウスの当主アンディが日本に来るに当あたって、前回書いた通り、ワイン会でもさまざまな料理を経験してほしいと思い会のセッティングをしましたが、ワイン会以外でも、日本や日本の食文化を知ってほしいということでできるだけ多くのものを食べてもらえるように考えました。
事前のやりとりで、嫌いなものはないかと聞いたら、なんでもウエルカム、日本の食を楽しみにしているとの返事がありました。
今回の投稿はワイン会以外の彼の滞在のことを少し書きます。あまりワインの話はない内容です。

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合流して最初に連れていったのはすき焼きでした。
生たまごも問題がなく、長時間のフライトで疲れていてもしっかりと食べていました。漬物も抵抗がなかったそうです。
持ち込みを許可してもらっていて、クナウスのトロリンガーはすき焼きにとてもあいました。甘みのある味わいと軽いけれどコクのあるロゼタイプのトロリンガーは、とても好みの合わせ方でした。
1週間前にボドリングしたという白品種のブレンドを持ってきたということだったので、これも早速飲んでみることに。瓶詰めと飛行機での移動でボトルシックがあるはずなのですが、フレッシュ感もありとてもよい味わいでした。2016年産からは一部は上記のようなラベルになる、という話も聞きました。
この後にここでコーヒーを飲んだのは、欧米の感覚だなあと思いました。


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ケータリングでの寿司での会の時にとても喜んでいて、最終日にも彼のリクエストで回転寿司に行くことになりました。
ドイツにも寿司はありますが鮮度がよくないので、魚好きの彼には日本の魚介はとてもうれしかったようです。ネタを見ながら選んでいるのはとても楽しそうでした。
寿司会の時にはたいら貝がとてもよかったと言っていて、ここでも何種類か貝を食べていました。そしてお気に入りは何かと聞いたら生だこという回答でびっくりしました。ワイン会でもタコを食べる機会があったのですが、食感も味わいも好きなようです。そして中トロで始まり中トロでしめていました。
ここまで何でも食べていたので納豆巻もチャレンジしてもらいました。食べられるけれどたくさんはいらない、とのことでした。

築地にも連れていって、場内の魚市場も歩きましたが、売っているのを見るのがとても楽しいと言っていました。大きな貝があったのですが、それが夜に食べたたいら貝だとわかって喜んでいました。


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ラーメンも食べました。本当は何種類か食べてほしかったのですが、スケジュール的に一軒しか行けそうになかったのでどこにしようか迷いましたが、築地場外にある幸軒にしました。カウンターだけの昔ながら雰囲気、昔ながらの醤油ラーメンだけど洗練された味わい、ということでここに決めました。上手に箸を使いながらおいしそうに食べていました。
今回、しゅうまい、餃子、豚まんなども色々なタイプを食べる機会がありました。
他にも、たらの白子やホタルイカの沖付けなど沖漬けなど色々なものを食べましたが、いらない、というものはありませんでした。豆腐はあまり好きではないようでしたが。

日本酒を飲む機会も何回かあり、興味深く飲んでいました。アンディは、食べ物もですが辛口のものが好みで日本酒も甘く感じるものはあまりとのことだったのですが、数値ではなく、原酒などなら少し甘みがあってもおいしく飲んでいたのは興味深かったです。これはワインが酸度や残糖の数値だけでなく、それらのバランスや天然酵母での発酵などと色々な要因があるのと同じことだ思いました。
京都の伏見では、ミュージアムと蔵の見学もして、より日本酒のことを知ってもらえました。

ビールも好きで、最終日には特にたくさん飲みました。
彼の色々な面を知ることができて、とても興味深かったです。

観光地も少しは知ってもらったほうがということで、短時間ですが浅草にも行きましたし京都では清水寺に行きました。
その他には繁華街やちいさな商店街を歩いたりといろいろと日本を見てもらいまいました。アンディはアジアが初めてということで、多くの刺激があったようです。
今度来るときはもう少し長く滞在したいといううれしい言葉も聞くことができました。



クナウスのワインのご購入はこちらから。


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2017年02月26日

クナウス来日、ワイン会の様子

何回かにわけてクナウスの来日の様子を書いていきますが、まずはワイン会の様子です。

集まる方も料理も異なる会を6回行い約80人の方に参加していただきました。
和食や彼(当主のアンディ)の住んでいる地域の郷土料理(シュヴァーベン料理)など色々なタイプの料理で会をして、アンディ自身にも興味深いと思ってもらえるように会をセッティングしました。
一つの会では7種類前後のクナウスのワインを提供しました。輸入している全種類ではなく、その中からその時の参加者や料理の内容に応じてリストを決めました。
販売用とは別に事前に1ケース別にワインを送ってもらっていて、彼のところの高価格帯のRのワインなどもワイン会では提供しました。


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会の始まりには、醸造所の説明などをしてもらいました。
画像のローゼンタールでの会は、英語の堪能な方に通訳を頼みましたが、他の会ではヴァインベルクの店主が通訳をすることもありました。やっていて思ったのは、忠実に訳すことよりも、いかにそのワインや醸造に関する内容をわかりやすく伝えるかということが大事だということでした。ざっくりした訳をすることはありましたが、彼が何を伝えたいかということを理解することとワインの説明としては丁寧に、ということを心がけていました。


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会の途中では、座りながら新しいワインが出てきたらそのワインの説明をしてもらいました。
木樽の大きさや新樽の比率というのはクナウスのワインにとっては重要なことなので、そのことやぶどうの樹齢などのデータをそれぞれのワインで話していましたが、そのぶどう品種が彼の醸造所でどういう位置づけにあるのか、ヴィンテージのことなども話してもらい、全体を通して聞いていくと彼のワインや醸造所のことを知れる内容になっていました。

食事もしっかりと食べてもらい彼自身にも楽しんでもらえました。特に気に入った料理はおかわりをしているのが印象的でした。


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店主の知り合いのドイツワイン好きの仲間や業界の方による会もしたのですが、この会は寿司職人の方にケータリングに来てもらっての会でした。アンディは魚が好きということと、リラックスした雰囲気の会もやりたいと思っていたのでこの会をセッティングしました。
ネタごとにマッチングするということは事前では考えず、食べながら合わせるワインを考えて楽しんでもらうというスタイルをとりました。そのネタに対してアンディがどういうワインを選ぶのか、というのがどういうアプローチでそのワインを選んだのかが見えて興味深かったです。また、トロリンガーSの繊細だけどそれないの濃さのある赤が合わせやすいネタが多かったのも興味深かったです。
どの会が一番印象的だったかと聞いたらこの寿司の会と答えていました。寿司が彼のお気に入りだったこと、英語とドイツ語でのワインの会話がとても楽しかったようです。

また、この会だけでなく、日本人の作る料理や和食とクナウスのワインの相性がよいことはアンディにも感じてもらえました。
出汁やうまみということを彼にも説明したのですが、日本食、和食のそういった部分と彼のピュアでやさしいけれど芯のあるワインが相性が良い理由であることを理解してもらえました。


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試飲会でも参加者の反応が聞けて興味深かったです。
レンベルガーGがとても万能で多くの方に受け入れてもらえることを再認識しました。
リースリングGは2015と2014があったのですが(2014は飲食店用に少しだけ輸入したもので、試飲会では途中までの提供となりました)、2015年は雨が少なく暑くてボリュームのある年だったので例年に比べてボリュームのあるワインになっていて、どちらが好きかというのが試飲会、ワイン会の参加者で半々に分かれていたのが興味深かったです。
トロリンガーのと亜硫酸無添加のWithout allも両方提供した会ではアンケートをとったのですが、すべての会を通すとほぼ半々くらいに分かれていました。こちらのほうは特に今までどういったワインを飲んでいたか、ふだんはどういうワインを好んで飲んでいるか、によって好みがわかれているのがわかりました。Sのほうは亜硫酸が入っているとはいえ、残留数値が25㎎ととても少なく、それでも味わいの差が明白で、それによって好みがわかれていました。
上記のリースリングとトロリンガーは、どちらがより好きかはアンディとヴァインベルクの店主でも意見が分かれています。
とはいえどちらも魅力的なワインであり、どちらのワインにもファンがたくさんいるということで、造る側(クナウス)も販売する側(ヴァインベルク)も自信を持って提供することができるというのが再認識できました。

ドイツワインは白、それに甘い、というイメージを持つ方が日本でもまだ多い中で、辛口のみで赤ワインの比率が多いクナウスのワインが受け入れられていることはヴァインベルク店主にとってもうれしかったです。赤ワインもみなさんに評判がよかったのも印象的でした。

今後の投稿でもクナウスのワインに対して今回の来日を通してあらためて感じたことなども書いていきます。




クナウスのワインのご購入はこちらから。


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2017年02月25日

クナウスが来日しました

ヴュルテンベルクにある醸造所クナウスの当主アンドレアス・クナウスが来日し、実質5日間の旅程を終えて無事にドイツに戻りました。
さまざまなタイプのワイン会を計6回開き約80人の方が参加していただき、試飲会でも20人の方にご参加いただきました。
最後には少し疲れた表情も見せていましたが、参加者が彼のワインを飲んで喜んでいるのをとてもうれしく思っていました。
さまざまなタイプの料理と合わせたので、彼にとっても良い経験になったようでし、会話も楽しかったと言っていました。
ただプロモーションをするため、というだけでなく、彼に日本のことを知ってもらおうと、イベントを組んだり、取引先のところに連れて行って話をしてもらったり、名所などの観光地にも連れて行きましたし、たくさんの日本の食べ物を食べてもらいました。アンディは初めてのアジアでしたが日本を好きになってくれました。

これから何回かにわけて来日の様子や店主が感じたことなどを書いていきます。

クナウスのワインはヴァインベルクで何種類も輸入しています。それぞれのワインについてはショップページをぜひご覧ください。聞いた話などにより、解説は少し変更をしています。


今回はワイン会などでの彼の写真をざっと載せていきます

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ローゼンタールにて。


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虎ノ門のカーヴ・ド・リラックスにて。ロゼを置いてもらっています。


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築地場外の酒美土場。亜硫酸無添加のトロリンガーも置いてもらっています。


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新宿リースリングにて。


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京都の昼の会は長屋を借りて。


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京都夜の会は野村松花堂でした。


会の様子についてもまた書きます。



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2017年02月11日

クナウス来日の情報とブログ記事についてまとめました

2月16日から20日までヴァインベルクが取り扱っているヴュルテンベルクの醸造所クナウスWeingu Knaussの当主アンドレアス(アンディと呼ばれています)がプロモーションのために来日します。
その時のイベントの告知やブログでもクナウスのワインを何度か書いているので、それらをわかりやすくまとめます。

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いくつかイベントを企画しているのですが、16日のローゼンタールでの和食との会、19日京都での昼の長屋での会、夜の野村松花堂でのシュヴァーベン料理との会は満席となります。
これを書いている11日現在で参加可能な催しをお知らせします。

プチ試飲即売会
17日 16時から18時30分
会費 無料
モリモトハウス(最寄駅 水天宮、人形町)
東京都中央区日本橋人形町2-13-11
(水天宮駅からだと7番出口を出て、甘酒横丁方面に進み、最初の角を右に曲がり、クリーニング店の横。7番出口から徒歩2~3分)
ワイン会に来られない方のために試飲会も開催します。
イベントスペースにてワイングラスでクナウスのワインをアンディがいる中でお飲みいただけます。
リースリングG、レンベルガーG、シュペートブルグンダーS、トロリンガーS、トロリンガーWithout all(亜硫酸無添加)の5種類をお飲みいただける予定です。
何本か用意しますのでその場で数がある限りはその場でご購入もいただけます。後日配送の場合は3本以上で送料無料でお送りします。
飲食店関係の方もご参加ください。
事前申し込みは必要ないので気軽にお越しください。次の会があるので18時30分には試飲は終了とさせていただきます。



昼のワイン会
18日 13時から15時30分
会費 7,000円
リースリング (最寄駅 新宿、新宿西口)tel 03-3360-8013
ドイツワインを中心に提供しているリースリングにて昼のワイン会です。
手作りソーセージなどの通常メニューの他にこの日のために特別にシュヴァーベン地方の料理も提供していただきます。
ワインは白3、赤4種類(すべてトロッケンです)をご用意します。販売はしていないソーヴィニヨン・ブランとレンベルガーのレゼルヴもお飲みいただけます。
facebookをなさっていない方のお申し込みは直接お店へお電話にてお願いします。



新宿リースリングでは2月いっぱいはヴュルテンベルク特集をしていてヴュルテンベルクのワインをグラスワインで飲むことができ、マウルタッシェン(ドイツ風餃子)などその地方の郷土料理も提供しています。
クナウスのリースリングG、レンベルガーGもグラスワインでお飲みいただけます(都合によりお出ししていない場合があることはご了承ください)。


1月にはクナウスのワインが新たに入荷しました。
新入荷はシュペートブルグンダーS2014、新しいヴィンテージはリースリングG2015、トロリンガーS2015、再入荷がレンベルガーG2015、レンベルガーS2014です。
クナウスのご購入可能なワインは下記からご覧いただけます。

亜硫酸無添加のヴァンナチュールタイプのトロリンガーのことについてはブログでも書いています。

前回クナウスの醸造所を訪れた時のこと

クナウスの醸造所について

こちらのブログの記事もお読みいただくとクナウスの醸造所とワインについておわかりいただけるかと思います。

ピュアにワイン造りに取り組んでいるアンディのワインは、その性格や思想も反映されています。
ドイツ各地のレストランでも彼のワインはオンリストされていて、これからもっと注目される造り手です。ヴュルテンベルクという枠を超えた、素晴らしい辛口ワインを造る造り手と言えます。
ドイツの辛口ワインという分野のすそ野を広げられる造り手でもあると思っています。ドイツワインにあまり興味がない方でもクナウスのワインに魅力を感じていただける可能性は大いにあると思っています。
リースリングはモーゼルやファルツとはタイプが異なり、赤ワインは、食事に合わせる可能性が広がるトロリンガー、さまざまな用途や好みに合わせやすいレンベルガー、など他の地域にはない魅力のワインもあります。
この機会にクナウスのことを知っていただき、そして彼のワインを飲んでいただけるとうれしいです。


2月16日から20日までは出荷作業は停止させていだだきます。ご注文に関しては土日以外は対応をします(出荷は21日以降となります)。ご了承ください。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
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2017年02月05日

茜坂での出汁をテーマにした和食とドイツワインの会の様子

赤坂にある和食とワインおお店、茜坂にてヴァインベルクのワインによるワイン会が開かれたのでその様子と感想を書きます。
茜坂はあじる亭、セレブール系列で2016年にセレーブールの一つ下の下の階にオープンしたお店です。開店の時からヴァインベルクのワインも取り扱ってもらっていて、ペアリングの話をしに行ったりと何度も顔を出したりしていて、ヴァインベルクのワインでワイン会をとずっと話していたのですが、お互いのタイミングがあってついに実現することができました。

茜坂は、ワインに寄せた和食ではなく、板前の作る純和食にワインを合わせるスタイルです。ここの板前の小嶋さんの料理はワインということがなくても大好きです。特に出汁の取り方、味わいが好みに合うと思っています。
そこで、ドイツワインは出汁という話を私はドイツワインの説明でよくしているし、出汁をテーマにしたワイン会をと提案しました。このことはについては後でも書きます。


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会の募集をかけたら12人の定員がすぐ埋まりびっくりしました。ヴァインベルクのワイン会に来てくださったり面識のある方が2組だけということにも驚きました。参加された方になぜ参加しようと思ったのか聞いてみたところ、ドイツワインをもっと飲んでみたいと思ったから、ドイツワインは和食に合うと思っているのでいい機会だと思ったから、出汁とワインということに興味を持っているから、ということを複数の方が言っていて、引きの強いテーマだということがわかりました。


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ワインは7種類選びました。


① トリッテンハイマー トロッケン 2015 ベルンハルト・アイフェル 辛口

 Riesling  Trittenheimer Sommelier Selection  trocken  11.5%

② アルテンベルク トロッケン 2015 ファルケンシュタイン 辛口

 Riesling  Krettnacher Altenberg  Spätlese trocken 11.5%

③ ゾンネンベルク ファインヘルプ 2015 ファルケンシュタイン 中甘口

 Riesling  Niedermenniger Sonnenberg  Spätlese feinherb 9%

④ ウンゲホイヤー トロッケン 2015 シュピンドラー 辛口

 Riesling  Forster Ungeheuer trocken 14%

⑤ トロリンガー Without all 2015 クナウス 赤・ライトボディ

 Trolinger Without all trocken  10.5%

⑥ シュペートブルグンダー ヨハニスベルク 2009 ビッケル・シュトゥンプ  赤・ミディアム

 Spätlburgunder Tüngersheimer Johannisberg  Erste Lage  trocken 13%

⑦ キュヴェ アンリ ブリュット ゼクト N.V ゾルター  泡・辛口 Cuvee Henri  12% 


前半はタイプの異なるリースリングを4種類お出しし、ワイン自体の違いや料理との相性の比較をしていただくという意図で、後半は赤と泡で、ドイツの多様性を知っていただけるという内容にしました。
ワイン先行で考えたわけではなく、ワイン選びの中に意図がありつつ料理の構成と相談しながらワインと料理は決めていきました。
ひとつの料理とワインを対で考えるのではなく、グラスを並べて、前後でお出ししたワインともその料理と相性を楽しんでもらえるように、というのがこの会のポイントでもあると考えていました。

事前に試作して綿密に合わせるということはせずに、ワインを飲んでもらってある程度のイメージをつかんでもらい、こちらも料理の内容を聞き、どういうふうになるのかある程度想像する、という程度にとどめておくことにより、思いがけない良さがあったりするのでそういう楽しみもあるワイン会にしたいと思ったのです。こちらで提示するだけではないことにより、想定したワインだけでなく他のワインでもいいなあと思ってもらえたりということも和食の会では大事なことだと考えています。このことについても後半でまた書きます。



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献立とワインリストです。
テーブルにあるおちょこは、ここに出汁を入れてもらいそれを飲んでもらってから会を始めようという提案によるものです。
かつおだしの純粋な出汁を飲んでもらうことによって、今回のテーマがよりわかりやすくなると考えたのです。


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①のワインを飲んでもらった時に、菜の花というのが浮かんできて、ここに貝を合わせるとよいのではということで決まった料理です。菜の花の苦みとワインの余韻が心地よかったです。


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②のきりっとししてなおかつ果実味のあるワインはたけのこにといういことでこのお椀になりました。


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黒むつの西京焼です。このメニューは1月のレギュラーメニューになっていたもので12月に③のワインを持っていところ西京焼に合うということで出してもらったら素晴らしく、このペアリングは通常のコースの中でも採用されていました。
レストランのマリアージュという方向性の合わせ方でぴったりとはまっていたのです。食感もあるし西京焼の味の部分とほのかな甘みがとけこんでいたりとパーフェクトでした。
この感覚も体験してもらいということで構成に入れました。


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この会の中でもリースリングと天ぷらを合わせたことがあるという会話もありましたが、揚げ物はぜひということで組み込まれた献立です。
④のボリューム感があるけれどきりっとしているGGクラス(ドイツ辛口の最上級)の辛口は海老にも胡麻豆腐にもぴったりでした。石灰質の土壌からのワインということもポイントだと思いました。


ここまでの白ワイン4種類は全てリースリングにしました。
①と②は同じモーゼル(といっても片方はザールですが)の辛口でもグーツワインと収穫糖度の高いぶどうからのものとの違い、②と③は同じ造り手で残糖が異なるもの、④は産地の違い(土壌やアルコール度数など)、とドイツのリースリングといっても多種多様であり、料理との合わせ方も異なると、いうことを体感してほしいという意図を持って選びました。
和食にはリースリングは酸味があるので合わないという方もいらっしゃるのですが、ヴァインベルクの選ぶリースリングはとても和食と相性がよいので、他の品種は選らず今回は白ワインはリースリングだけにしました。

料理との相性は関係なしにこの4種類の中でどれが好きかと感想を聞いたら②が半数を超えていました。
ワイン好きの方が多く、そういった方々のこの結果は新鮮でした。みなさんワイン自体のクオリティを感じていただけているということとドイツワインでもその方向性は同じということを認識することができました。④はなじみのある味わいという声もありましたが、それでも②を選んでいて、ドイツワインならではの魅力が発揮されているワインを選んでくれていることをうれしく思いました。
③もいいけれどずっと飲むのであれば②がいいというのも参考になる意見です。ドイツ好きの方は③のほうがずっと飲めるという方のほうが多いと思うので。

食事のことも考えると、①は食事に万能だし、③は和食の甘みやうまみと合いワインをそれほど飲まない方でも飲みやすい心地よい甘みがあったり、とそれぞれの良さがあるワインということをわかってくださりみなさんどれも気にいってくださいました。


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こういったものとはペアリングというよりは、こういうったものとも合わせられるということを感じていただければなという意図がありました。
⑤の亜硫酸無添加のトロリンガー、⑥のピノ・ノワールもお出しして楽しんでもらいました。
数の子とドイツの白の相性が良いこと(といっても質が良く添加物がないものだからこそですが)、いわしの田作と④や⑤の相性、黒豆との新鮮な合わせ方、などみなさん発見や驚きがあったりしながら楽しまれていました。
時期はすぎてしまいましたが、おせち料理とドイツワインというのはぜひ試していただきたいのです。特に⑤とおせちの料理というのは興味深いと思っています。


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鴨の治部煮は、片栗をまぶした鴨肉が肉質の良さや食感すべてが素晴らしくとても好みでした。今まで食べた鴨の中で一番おいしいと思いました。
鴨肉だけならブルゴーニュのピノ・ノワールのほうがよいというのはうなずける意見で、葱や出汁があるからこそ慈悲深いこのフランケンのピノ・ノワールと同じトーンでほっとできる合わせ方になっているのだと思いました。
白ワインでも楽しめました。リースリングだからこそというのがあると思います。


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最後もすっぽんの雑炊と豪華でした。
通常営業ではシャンパンを合わせていると聞き、当初は甘めのリースリングをと考えていたのですが、提供しているシャンパンを飲ませてもらったらゾルターの⑦のキュヴェアンリとタイプが似ているので面白いなあと思いこのスパークリンングワインにすることにしました。
99年産など熟成したワインもブレンドされていて奥行きと深みのあるこのゼクトは深みのある味わいのこの雑炊と同調していました。
ゼクトでしめるのもいいという声もいただきました。酸を強く感じるタイプではなくこういうタイプだからこそ、なのですがそういう提案もできてよかったです。


これらの料理とワインを通して、出汁といっても味付けや調理法によって合うワインや合わせ方のアプローチが異なるということ、料理のポイントに合わせてワインが合うという西洋料理の感覚の合わせ方だけでなく、食事に寄り添う、つつみこむような合わせ方もドイツワインはできる、ということを感じていただけました。
寄り添う合わせ方というのは、ドイツワインにも出汁のようなニュアンスがあるから、と考えていて、最初にやさしくてほっとする味わいの出汁を飲んでもらったことにより、今回のドイツワインでそのことは感じていただけたかなと思っています。うまみ、出汁というのはドイツワインと料理ということにおいて重要なキーワードなのです。
日本酒のような合わせ方であること、でもお米による余韻とは異なり酸味があるからこその相性がある、という点も体感していただけました。

和食にワインを合わせる場合の感覚という点でもこの会をやる上での意図は成功したと考えています。
懐の深さがあるのが和食だと思っていて、色々なアプローチの仕方ができるのが和食とワインを合わせる時の魅力だと思っています。だからこそ冒頭で書いたように厳密なペアリングでないほうが面白いと思っていて、そういうやり方で、というお願いをお店のほうにしたのです。特にドイツワインではそうやるからこその楽しみが発揮できえると考えていて、今回の会でもみなさまそれぞれの楽しみ方をされていました。提案した相性と異なる楽しみ方でもいいと思っていてそれがドイツワインと和食を合わせる醍醐味だと思っています。
また、同じ食材や調理法によっても料理人によって味わいなどはかなり異なるのが和食で、ワインを合わせることによってそのことはよくわかります。だからこそ、ピンポイントな相性の提案ではなく、感覚を感じてもらうことが、和食(家庭の食卓の料理も含んて)とドイツワインを各々で楽しむ時に役立つと思っているのでこういった合わせ方のやり方をしているのです。そしてそうやって食事をされていても違和感なく楽しめる組み合わせが多いのがドイツワインなのです。
相性ということだけでなく、楽しみ方のアプローチも含めて、ドイツワインと和食を合わせるのは素晴らしい、というのをわかっていただけたのではないかと思います。

今回の会をやって、新たな発見ができるかなあと思っていたのですが、驚くような発見や驚きはなく、今まで考えていたこと、感じたことの再認識となったのですが、そのこと自体がわかったのが今回の収穫でした。
上記で書いたようなことをポイントにして薦めていくことをすればよい、というのを自信を持ってやっていけることができるようになりました。


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板前の小嶋さんです。何度か話をして理想の料理を提供してくださり感謝しています。私が小嶋さんの料理が好きで、小嶋さんがヴァインベルクのワインを好きだと思ってくれているからこそ相性が良いというのもあると思います。
アイデアやセッティングもしてくださった三沢さんにも感謝です。参加者みなさまが喜んでいただけた会にすることができました。

ワイン会としてのクオリティも、ドイツワインと和食ということを示す上でも、素晴らしい会となりました。



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