2023年08月09日

初登場のナーエのヘクサマーの紹介です

なかなかブログは更新できていません。ブログは、時間が経ってもお読みいただきた内容の際にSNSの補完的に使用していくことにします。
インスタグラム(weinberg.wine)にてワインや会の感想、ドイツ出張こと、お知らせなどを書いていますので、そちらをお読みいただけるとうれしいです。

それでは本題です。
今年の6月に新たに取り扱いを開始した生産者についてです。
ナーエのヘクサマーWeingut Hexamerのワインの輸入を始めました。
ナーエは土壌が入り組んでいたりということでナーエと産地の説明が難しいこともあり今までナーエのワインは取り扱いをしていませんでした。しかし、モーゼルとファルツの中間というようなタイプのワインとなり、日本の方に受けれ入れやすいタイプであり、ヴァインベルクにもないようなタイプのワインもあるので、ナーエのワインの取り扱いを検討し始めました。
評価が高い有名生産者で日本に入っていないところも候補にはあったのですが、きれいな味筋でなおかつ親しみやすいワインを造っていて、価格帯も高めではないヘクサマーをパートナーにすることとなりました。
この生産者は、ドイツワイン仲間が20年前から醸造所を訪れていて、ヴァインベルク店主も何度がここのワインを飲んだことがあり、気に入っている生産者でした。そしてナーエのワインを扱うことを決めた時に候補とし、連絡をとり醸造所を訪れて輸入することが決まったのでした。
2022年の夏に醸造所を訪問し、ヘクサマーのワインを扱うという気持ちになり、その場でも帰国してからも具体的な調整をして、今年輸入することができました。
そのワインが船で日本まで輸送されている時にドイツ出張となり、2度目の醸造所訪問をしました。
その時の画像と共にヘクサマーの紹介をします。


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当主はハラルド・ヘクサマーで、数代続いている家族経営の醸造所です。
輸入関連のやりとりは奥さんのペトラとしていて、彼女もワイン、醸造所についてはしっかりとあります。
30ヘクタールの畑を所有していて、家族経営の醸造所としては大きい規模となります。ヘクサマーの家族だけでなく、何人も従業員はいます。

醸造所はメッダースハイムMeddersheimという小さな村にあります。ナーエの渓谷沿いで、このエリアには有名な醸造所が連なっています。


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試飲した後の画像です。
種類が多いので在庫がある全てのワインを試飲したというわけではありません。

ナーエの他の生産者同様、メインはリースリングで、こちらでは60%がリースリングのワインです。辛口から甘口まであり、収穫が可能な年にはアイスヴァインもリリースしています。
比率としてその次い高いのがヴァイスブルグンダーとグラウブルブルグンダーでトロッケン(辛口)のワインとしてリリースされています。
その他にもソーヴィニヨンブランやショイレーベ、ゲヴュルツトラミナーといったアロマティックな品種も栽培していますし、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)などの赤ワインもあり、多種多様なワインがあります。
とはいえ中心はリースリングで、とてもクオリティ高く、その中で数種を選び輸入しました。
その他の品種では今回はヴァイスブルグンダーのワインを選びました。

きれいな味筋のワインを目指しているので、人口酵母も使い安定的な味わいを心がけています。ステンレスタンクで醸造、発酵が大半で、一部はシュトゥックやバリックの木樽も使用しています。
生産量が多いのですが、栽培にも醸造にもしっかりと目をかけているというのがワインから感じられます。
この後に書くような土壌のキャラクターなどテロワールを感じられる個性のあるワインとなっています。

辛口と貴腐のついた極甘口というような大半の醸造所のような構成ではなく、ファインヘルプややや甘口のワインもたくさんリリースしています。
今回輸入したクヴァルツィットのリースリングも心地よく気軽に飲める甘口ワインです。
今回は輸入しませんでしたが、カビネットやシュペートレーゼの甘口リースリングもあります。

様々な方のニーズに合わせたワインを選べるというのもこの造り手のポイントだと思います。


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畑の大半はメッダースハイムにあります。
このエリアの土壌は珪岩(クヴァルツィット)で、それがこの生産者の大きな特徴となっています。
珪岩単一の土壌はドイツのワイン生産地でも数は少なく、その大半はナーエですが、それほど多くはありません。
浮遊感というような複雑みを感じるようなワインのキャラクターとなり、モーゼルのシーファー(粘板岩)やファルツのブントザントシュタイン(雑色砂岩)とは異なるワインとなります。

メッダースハイム以外にも醸造所からはだいぶ離れたシュロスベッケルハイムSchlossböckelheimにも畑を所有しています。
こちらの畑は火山の噴火の影響により形成された土壌で、斑岩(ポルフィア)ともう一つの火山性の土壌となっています。 
少しスモーキーさを感じ口の中での広がり、メッダースハイムのワインとは明らかに異なるキャラクターを感じることができます。

上の画像の左がメッダースハイムの土壌の石で、右がシュロスベッケルハイムの石です。

同価格帯でそれぞれのエリアのリースリング トロッケンを輸入しましたので、飲み比べてみるととても興味深いかと思います。


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試飲の後はメッダースハイムの畑を案内していただきました。
大半が斜面の畑です。
オーガニックの認証はとっていませんが、極力農薬を使わずに栽培しています。
機械だけに頼らずに手作業もしてしっかりと手をかけてぶどう栽培をしているという説明もありました。


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この2枚は最初の1枚とは別の場所にある畑です。
畑名はあるのですが、Eisendellと呼んでいて、それがワイン名にもなているリースリングもあります(輸入したワインです)。
ここの景色が好きだと当主に伝えたら、俺もだと返ってきました。


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この写真は昨年訪れた時に撮ったものです。
ヴァインベルクが取り引きしている生産者は、ワインが良いというだけでなく当主やその家族の人柄でもその醸造所を好きになっていて、こちらもそういう側面でもいい醸造所だと思いました。
真面目にワイン造りに取り組む実直な人柄がワインにも表れています。

この醸造所には数年前に日本人が働いていて、その縁も現在別の日本人が醸造学校に通いながらこちらで働いています。
そういったこともあり日本に良い印象があり、そして今回ヴァインベルクとして日本に輸出できたことをとてもうれしく思ってくれています。
多くの方に彼らの造ったワインを飲んでいただきたいです。
クセが強くないので、料理とも合わせやすいので、様々な料理と共にお愉しみいただけます。

ヘクサマーのワインはこちらからご覧ください。

スマホからご覧の際はPC用をクリックして切り替えていただくと各ワインの解説もご覧いただけます。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com




posted by ヴァインベルク at 18:36| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする