2016年01月05日

ペーター・ラウアー醸造所にて

ファルケンシュタインの醸造所からヨハネスに車で送ってもらったのはアイルAylにあるペーター・ラウアーPeter Lauer醸造所です。
ペーター・ラウアーは、まだ趣味として醸造所を訪問をしてワインを買っていた2010年に初めて醸造所を訪れていました。ゴーミヨなどで評価が高く、私(ヴァインベルク店主)の好きな味わいであるファインヘルプ(中辛口、中甘口)も多く扱っているということでアポイントをとって訪ずれたのです。
ワインが良かっただけでなく、私と同い年である当主のフロリアンの人柄が好きで、ワインへのこだわり、哲学に共感し、一気に大好きな醸造所となりました。
この醸造所についての紹介はネットショップの造り手の紹介でも書いていますのでそちらもご覧いただけたらうれしいです。

その後もVDPの試飲会やトリアーのショップなどで何回もラウアーのワインを飲んでいますが、好きだということに変わりはありませんでした。ビジネスとして輸入、始めたを始めた際も取引することを考えたのですが、価格やラインナップのバランスなどで断念していました。ザールではファルケンシュタインを扱っているということにしたのもありますし。
しかし今回ドイツを訪れることになって、ファルケンシュタインとはかぶらない高価なタイプのワインだけでも空輸で少量だけスポットで輸入しようかと考え、フロリアンにメールで事前に打診したところ快く受け入れてもらえて、ファルケンシュタインにもその旨を伝え了承してもらい、1、2種類空輸で輸入するものを選ぶという意図のもと醸造所を訪れたのです。

ラウアーとファルケンシュタインは醸造所が近いこと、自然を尊重した造りで天然酵母での醸造なと共通点が多く思想も似ているので仲が良く、お互いの醸造所を訪れて試飲したり情報交換もよくおこなっているそうです。
この日も私を送ってくれたヨハネスとフロリアンは談笑していました。


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現当主のフロリアンFlorian Lauerです。彼が醸造に関わってからどんどん評価が上がってきて、VDPに加盟するということなどもあり知名度も上がっていき、今やドイツを代表する若手醸造家、今注目するべきワイナリーとまでなりました。
彼は南フランスの大学で醸造の勉強をしたということもあって、フランス語のヴォアラが口癖です。ドイツ語のビッテなど色々な意味合いで使っていました。


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11月に発売された最新のゴーミヨでは2014年産で最もコレクションするべき醸造所という「Kollektion des Jahres」に選ばれ、ワインごとの点数も軒並み高得点でした。
訪問のアポイントをとってからゴーミヨが発売されてこのことを知ったのでびっくりしました。


試飲は、以前のカビネット相当に該当するOrtsweinのトロッケンとファインヘルプから始まり、自然酵母のため辛口の残糖の数値までは下がらなくファインヘルプとしてリリースしている上級クラス、VDPの辛口の最上級クラスの呼称であるGG(グローセス・ゲヴェックス)、甘口と続いていきました。ぶどうの品種は全てリースリングです。

Ortsweinのクラスでも十分おいしいのですが、少量で輸入するということもあり日本の方々に紹介するのは、ラウアーの個性がわかる最上級のクラスにしようと考えました。


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ラウアーはテロワールの異なる区画ごとに収穫、醸造所をし、ぶどうの個性を引き出す作りをしているので上級のクラスでも何種類もリリースしています。
地質の違いだけでなく、斜面の向きや川から近いか(気温や保湿に影響)、斜面の上か下か(水はけに関係)などの要素による個性をふまえて区画をわけてそれぞれに適したワイン造りをしています。
アイラー・クップAyler Kuppの畑は広く斜面の向きも異なっていること、それらの畑の中で区画で分けているというのが上の画像のパンフレットでおわかりいただけるかと思います。


トロッケンに近いタイプのファインヘルプとGGだけで5種類試飲しました。ほとんどのワインは、すごさはわかるけれど今飲むには早すぎるというものが大半でした。だいたいは2、3年経ってから飲むのが良いのではと思い、中には10年後に飲みたいというものもありました。
今飲むはもったいないという意見を言っていたら、フロリアンももちろんその通りだと言い、2年前のものや2009年のも試飲させてくれた種類もありました。
テロワールの影響か、ものによっては2年くらい経っているだけではあまり味が変わらないものもありましたし、寝かせたことによる魅力がわかったものもあります。
辛口タイプのワインでは、今飲んでもおいしく飲めると思ったSaarfeilserを輸入することとしました。味わいの広がりが今の時点でもわかりやすく素晴らしいというのが理由のひとつでもあります。


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ワイングラスに入っているのは畑の土壌を形成している石や砂です。畑や区画によって画像のように異なる石や砂によって土壌で形成されています。
大半は一番左のようなシーファー(粘板岩)で形成されているのですが、川によって形成された砂岩や砂といった土壌もあるのです。
川に近い急斜面のSaarfeilserの畑は右の2つによって形成されています。
なので他のワインとはキャラクターが違い、シーファー土壌よりも早飲みにも向いているということがわかります(シーファーだから早く飲めないということではないのですが)。


もう一種類輸入することを決めたのがKernという名のアイラー・クップの一区画のワインです。辛口よりも甘口に近い味わいで、口の中でやさしく広がり、心地よい余韻もとても長いです。バランスが完璧で芸術品という言葉があてはまります。2014年産を評価してるゴーミヨでファインヘルプ(オフドライ)部門の最高得点の94点を獲得しているのも納得できました。
このワインは今飲んでもとてもおいしいのですが、熟成させるとどうなるのか、というのも興味があります。
2010年に訪れた時に飲んだ2009のKernも気に入ったのですが、少し甘みが強かったので寝かせた時にもっとすごくなるのではと思い最後の1本はまだセラーで寝かせています。


色々と試飲した中で選んだ、自信をもって勧めることができる2本を輸入して販売しています。
当分は2本セットのみでの販売となります。
ペーター・ラウアー2014年ザールファイルザーGG、ケルン・ファインヘルプ2本セット

2本で13,000円というのは高く感じるかもしれませんが、ゴーミヨなどに記載されているいわゆる醸造所価格を見ればこの価格でも高くないというのがお分かりいただけると思います。もちろんお飲みいただければ値段相応だということは理解していただけます。


試飲の最後には、まだ樽で熟成している段階の2015年産の甘口カビネットも試飲させてもらえました。
これは普通のカビネットではなくVDPの競売会に出展するための特別なものです。この時点でもおいしく、完璧な甘みと広がりのある味わいでした。

2010年に訪れた時の3時間の試飲(朝8時からの)よりは短かったですが、それでも今回も非常に有意義な時間となりました。


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鉄道の通っているザールブルクの街までフロリアンに車で送ってもらい、街の中で降ろしてもらいました。
お店に入ったりしようと思ったのですが、それほど時間がなかったし酔いもまわっていて、次の目的地にも行かなくてはいけなかったので、この写真を撮っただけで駅に向かいました。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


posted by ヴァインベルク at 22:42 | TrackBack(0) | 醸造所紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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