2016年09月04日

マルティン・ミュレン訪問

間があいてしまいましたが、ドイツに行った時のことの続きです。
モーゼルの醸造所のことが続いていますがこちらもモーゼルのマルティン・ミュレンMartin Muellenです。
醸造所のあるトラーベン・トラーバッハTraben-Trarbachはトリアーからは離れていますが、電車だけで行けるのでモーゼル川のエリアでは比較的行きやすい場所です。


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前回はヒューナーベルクの畑に一緒に行ったりレストランで昼食をとったりしたのですが、今回は時間をかけてじっくり試飲をしながら話をしたいと思ったので醸造所に向かうことにしました。
しかしここでアクシデントが。醸造所軒自宅のところに向かったのですが、ベルを鳴らしても誰もいなく人の気配がありませんでした。近くにケラーがあるのでそこにも行きましたが当主のマルティンはいませんでした。30分早めに着いていたので、行くと伝えてあった時間にまた来ようということで近くの畑を見たりしていたのですが、大雨が降ってきたので近くのカフェに避難してラドラー(ビールの炭酸割り)を飲んでいました。
で時間になったので戻ったのですが同じように人の気配がなく、途方にくれながらまた数十分後に行ってベルを鳴らしたら見知らぬ女性が出てきました。同居人?と事情はわからなかったけれど、マルティンと約束をしていることを告げて携帯に電話してもらったのですが出てくれなく、でもそのうち帰ってくると思うということだったので待っていました、それから20分くらいしてからマルティン登場です。約束は完全に忘れていたようで、朝からずっとぶどう畑で仕事をしていて戻ってきたところだったのです。まあ何にせよ会えたのでよかったのです。
汗だくだったのでシャワーを浴びるから待っててと言われ、それからいつもどおりの試飲がスタートです。なぜ知らない女性がいたかというと、マルティンの奥さんが病気で入院しているので、週何回か来てもらって家事やマルティンの食事を作ってもらっているとのことでした。息子はガイゼンハイムの大学に行っていて頻繁には帰って来られないし、マルティンが一人で畑仕事や営業のことをしているのはかなり大変なんだろうということが容易に想像できました。


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トロッケンから試飲をしていきましたが、途中でマルティンが、お腹はすいているかとたずねました。お手伝いさんが作った料理を食べるとのことだったのですが僕も昼はパンしか食べていなかったので一緒に食べることに。
どんぶりいっぱいの茹でたジャガイモとと白身魚のフライでした。典型的な家庭のドイツめしってかんじでこういうのもうれしかったです。ただふつうじゃないのが、上質なワインと合わせているということでとても幸せで特別なランチでした。これと合わせたほうがいい、と別のワインを出してくれたりして二人で楽しんでいました。食後にヨーグルトもあったのですが、これにはアウスレーゼと言って、酸と甘みが強くない複雑みのある2009年のアウスレーゼと合わせて食べたらとても幸せな気持ちになりました。ヨーグルトは普通のものでもとても贅沢をしたという気持ちになれました。


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朝から6時間以上ずっと畑にいたというマルティン、お腹がかなり減っていたようであっという間に平らげていました。フライが残っていたので食べる?と聞いたらじゃがいもをいっぱい食べればそれでよいという答えでした。20年前はどんぶりいっぱいのじゃがいもを一人で食べていたそうです。


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そういったことをはさみつつの2時間強の試飲、今回も畑の個性やヴィンテージによる違いの話をしながらあっという間に時間がすぎていきました。
2015年産はまだ販売を開始していないものも含めてたくさん試飲しました。この年は他の醸造所では骨格の太めのワインが多いのですが、ミュレンのトロッケンはアルコール度数が低くスラッとしているワインが多いのが印象的でした。ヴィンテージを決めつけるのではなく醸造所ごとで特性を把握するのが大事だとあらためて思いました。
2014年産で昨年試飲して気に入っていたものも今回よいと思いました。それらは2015年産と合わせて輸入予定です。11月から販売開始予定です。これだけ種類が入るとおいしいと思うのがたくさんあるのですが、価格も含めて日本で販売しやすいというものを選んでいます。貴腐のぶどうも混ざっているファインヘルプもとてもよかったのですが、5000円を超えた額での販売となると難しかったりするのです。

次の予定があったので別れを惜しみつつ、彼の家族の幸せを願いながら醸造所を後にしました。彼と一緒に飲んでいると何十回も一緒に飲んでいるかのようにホッとできるし楽しいです。でもその中でもしっかりとワインの話もしてるのも我ながらすごいと思います。
あまり口にはしませんが色々と大変だと思うのですが、実直にやっている彼のような人が報われてほしい、そのためには僕も彼のワインをちゃんと売らなければいけないと強く思ったのでした。


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別の日に再び車でモーゼルを訪れることになったのですが、車を止めてミュレンの所有するバラディースの畑を撮影しました。ヒューナーベルク同様、ミュレンにとって重要な畑です。ヒューナベルクは複雑みが出て、こちらの畑はより果実味が前に出てきます。次回はマルティンと一緒にこの畑を訪れたいと思っています。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


posted by ヴァインベルク at 12:55| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする