2016年09月24日

ファルツのシュピンドラーSpindler醸造所

もうだいぶ前になってしまいましたが6月のドイツ滞在の中の訪れた醸造所でまだ書いていないところがあるので書いていきます。
今回はファルツPfalzのフォルストにあるハインリッヒ・シュピンドラーHeinrich Spindlerです。
実はこの醸造所は昨年の11月も訪れています。ファルツの醸造所を扱いたいと考えていて所有している畑や価格帯からこのシュピンドラーを選び、扱いたい旨をメールで伝えたら快く受け入れてもらうことになり訪問したのです。実際に訪れてとても良い造り手だということがわかったので扱おうと考えたのですが、輸入したかった複数のワインの在庫がなかったり輸入スケジュールの関係で仕入れを見送っていたのです。その状態で再びドイツに行くことになったのですが、ここのワインはぜひやりたいと考えていたので少し気まずい状態ではあったのですがメールを送ったら再び快く受け入れてもらえることとなりました。
最初に訪れた際には複数の畑を車で案内してもらい土壌など細かい話を聞いて、地下のケラーにも入れてもらい収穫から2か月後の発酵が止まった状態のワインを樽から試飲させてもらいました。そういった話やこの醸造所の特徴などは、シュピンドラーのワインが入荷する10月後半にあらためてブログで書こうと考えています。今回は6月に訪れた時の様子を書いていき、その中でシュピンドラーの紹介も少し混ぜていく形にします。ファルツの産地の特徴も少し書きます。

ミュンヘンでDVPフランケンの試飲会に訪れた後、夜行列車でヴィースバーデンに向かい荷物を置いたのち、ヴィースバーデンからローカル列車を乗り継ぎ3時間かけて南下しファルツにたどり着きました。今回訪れたのは、ミッテルハートMittelhaardtというファルツの真ん中で著名な醸造所や畑が密集している地域です。ワイン街道Weinstrasseがあることでも知られています。ミッテルハートの北にバートデュルクハイムという街があり毎年9月に世界最大のワイン祭りと言われているヴュルストマルクトWurstmarktが開催されていて(ワイン中心のオクトーバーフェストと考えていただくとわかりやすいです)私も3回訪れています。
今回最初に降りたのはダイデスハイムDeidesheimです。この町には著名な醸造所がいくつかりワイン街道を観光する方は必ず訪れる街です。この町で一軒ビジネスとは関係ない部分で醸造所を一軒訪れてからシュピンドラーのあるフォルストへ向かいました。

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そんなに大きくはないダイデスハイムの町の広場には教会があります。この広場にあるダイデスハイマーホーフというレストランもあるホテルは首相が泊まったりして有名なところです。


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広場から続く道です。この周辺にも名の知れた醸造所が複数あります。


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フォルストはダイデスハイムから北に20分くらい歩いたところにあります。車だとワイン街道をまっすぐ行けばすぐなのでシュピンドラーが車で迎えに来てくれると言っていたのですが時間もあったのでぶどう畑の中を散歩しながら向かいました。
ミッテルハートの大半の畑は平地に畑があり、素晴らしい畑と言われている畑も平地にあります。これがモーゼルやラインガウと異なるところです。ファルツはそれらの地域よりも温暖で平地でもぶどうはしっかり熟すので斜面でなくても問題がないのです。それだけでなく土壌が辛口ワインに向いているのです。ヴァイサーブルグンダーなども造られていますがファルツのリースリングは他には存在感があり、著名な畑から造られるグローセス・ゲヴェックスは他の産地よりも高価格に設定されています。
また、平地なので畑の管理もしやすいので有機栽培、ビオロジック、ビオディナミの栽培が積極的に行われていてトップワイナリーも特別のことではないようにビオの認証を取得しています。ビオであることが大事なのではなく、良いワインを造るためにビオである、といえる産地です。


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フォルストForstはぶどう畑に囲まれた縦長の集落の小さい町で商店も少ないです。建物はダイデスハイムより小さいものが多く町の雰囲気が少し異なります。この通りが目抜き通りで、醸造所とレストランが数軒あります。


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目抜き通りの中にハインリッヒ・シュピンドラーSpindlerがあります。醸造所だけでなくレストランも経営しています。
先代の次男が醸造所を継ぎ、長男と先代の奥さんがレストランを切り盛りしています。
シュピンドラーはVDP加盟醸造所ではないのですが、VDPファルツではシュピッツェンタレントというシステムがあり、優秀で今後有望な醸造所を選び、VDPの試飲会やイベントなどのプログラムが組まれていて、昨年までそこに属していまた(1期は3年のようです)。2年前のグローセス・ゲヴェックスの試飲会でシュピッツェンタレントとしてこの醸造所も出展していたのがシュピンドラーを認識した最初でした。


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醸造所のゲストルームです。
前回は2014年産の試飲が中心でしたが(樽からは2015年産を飲みましたが)、今回は全て2015年産を試飲しました。
生産量がは多くなく自分のところのレストランでも消費している次のヴィンテージのがリリースされる前に大半が売り切れてしまうようです。


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シュピンドラーはクラスによってラベルを変えています。これは価格を見なくてもシュピンドラーを知っていればどういったクラスと価格帯のワインかすぐわかるのでいい試みだと思いました。一番右が畑名が記されているグローセスゲヴェックスのクラス(VDPではないのでGGは名乗っていません)のワインのラベルです。以前の等級でいうシュペートレーゼ、アウスレーゼクラス(辛口も含めた)に相当します。これらのみナチュラルコルクでグーツヴァインやオルツヴァインはスクリューキャップです。


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ミッテルハートの特徴として、小さいエリアごとに土壌が異なり、特性の異なるワインになる、ということがあります。大半がブントザントシュタイン(雑色砂岩)のエリアなのですが、ところどころに異なる土壌があり、それぞれのエリアを分け畑名がつけられています。特にフォルストはとても小さい畑だけがいくつかあり、複数の醸造所が少しずつ所有しているのですが、優れた畑なので生産量が少量であっても手放さず、そして高価なワインとなっています。大半はVDP加盟の著名なワイナリーが所有しそれらの畑のぶどうはリースリングのグローセスゲヴェックス(GG)という高価な辛口ワインになっています。
画像はフォルストの畑の土壌の説明です。畑の話は次回シュピンドラーのことを書くときにもう少し詳しく書きます。


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教会が見えますがこのエリアがキルヒェンシュトゥックkirchenstueckです。この他にFreundstueck、Jesuitengartenという小さなエリアの畑があるのですが、いづれもシュピンドラーは所有していてそれぞれの畑からGGクラスの辛口ワインをリリースしています。しかし他の著名な醸造所よりも価格が低くなおかつ質は劣らないので、数量が少ないこともあり毎年争奪戦となっているようです。2015年産も6月の時点で大半が売れているとのことだったのですが、キルヒェンシュトゥックのワインがとてもよかったのでお願いして2ケースだけわけてもらうことができました。


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一通りの試飲と輸送の過程の打ち合わせを終えてから今の当主のマルクス・シュピンドラーと昼食をとりました。暖かかったので外のテラスです。庭もありました。ワインまつりなどのイベントの時はこの芝生も活用するのでしょう。
彼は真面目そうで温厚な雰囲気ですがその中で時折ユニークなことを言うのがおかしかったです。
おすすめをきいて伝統的な料理で、と頼んだらこれが出てきました。自分でちゃんとチェックしていなかったのが悪いのですがこの2つはよく食べているし、もっと他の郷土料理が食べたかった、とは思いましたが、おいしかったのです。ザウアークラウトは絶妙な酸味で今まで食べた中で一番おいしくこの量でもすいすい食べることができました。
前回はより魅力的な料理を食べているので次に書く時に紹介します。


今回の記事ではシュピンドラーのワインがどういったものかまだわからないかと思います。入荷する時に書く記事とショップページでのそれぞれのワインの説明を楽しみにしていただければと思います。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com



posted by ヴァインベルク at 06:42| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする