2018年06月03日

ドイツのぶどう畑は斜面? 畑の話その1

シュパーゲルとワイン会の話もはさみましたが、ドイツ出張で感じたことの話は、醸造過程、出来上がったワインに関しての話が続いたので、畑のことも書こうと思います。今回ドイツで撮った畑の写真も載せていきます。

ドイツワインで連想される中で斜面の畑ということを挙げる方も多いのではないかと思います。そして急斜面のほうが良いワインができるのではない、と考えることもあると思います。しかし、実際に畑を造り手と一緒に見て回っていると、急斜面だから高価なワイン、ということがあてはまらない、ということが見えてきます。

なぜ、ドイツは斜面にぶどう畑が植えられているのかというと、冷涼な気候のため、ぶどうが育ちにくいために、斜面のほうがぶどうに太陽の光が直接当たりより育ちやすくなる、ぶどうが熟しやすくなる、ということがあります。また、水はけがよいなどの効果も斜面にはあります。
80年代までは、ぶどうが完熟しない年もあったので、ぶどうを熟させるというのはとても大切なことだったのです。
しかし、温暖化により比較的どの地域でもぶどうが熟すようになったのです。そのため、平地からでも良質な辛口ワインも造られるようになりました。それでもモーゼルなどでは斜面の畑が大半です。大量生産品などが平地で造られています。斜面の畑は限られているため、良質なワインは斜面から造られています。また、斜面だからよいというわけではなく、日当たりも重要なので、くねくね蛇行しているモーゼル川では北向きの斜面にはぶどうは植えられず、主に南、南西向きの斜面にぶどう畑があります(川沿いではないところでも南、南西向きの良質なブドウ畑もたくさん存在します)。また地質も重要なため、良質なワインができる区画の栽培面積は限られてくるのです。

モーゼル以外にも斜面がある例をあげていきます。


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アールのマイショスMayschossです。川沿いではありませんが、急斜面のシーファー土壌です。
隣村のデルナウも同様です。こちらはリースリングではなく赤ワインになる品種が植えられていて、大半はピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)です。
アールヴァイラーの地域はおだやかな丘陵で、土壌も異なり、ワインのキャラクターが変わります。

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バーデンも斜面の畑が多いです。有名なのはカイザーシュトゥールですが、もう少し北のオルテナウのエリアも斜面の畑がたくさんあります。
この畑はオッフェンブルクOffenburgから近い畑で、花崗岩Granitの土壌です。


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ラインガウではおなじみのリューデスハイムです。
川沿いの急斜面という、ドイツのぶどう畑を想像した時の典型的な畑かと思います。
この画像のエリアでも3つのぶどう畑があり、それぞれに少しずつキャラクターが異なります。
この画像は、観光船から、ではなく、向こう岸のビンゲンヘの車用の渡し船から撮影したものです。車でないと2ユーロで乗れます。


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こちらはもっと上流側のリューデスハイムのぶどう畑です。左の丘の上にあるのはヒルデガルトの修道院です。
このようにゆるやかな斜面が実はラインガウには多いです。川沿いではなく良質なワインが造られているところもたくさんあるのです。

このように、斜面といっても色々あること、モーゼルやラインガウ以外にも斜面の畑があることをお伝えしていきました。

次回は平地の良質な畑、ぶどう畑により土壌の話を、もう少し書いていきます。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
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posted by ヴァインベルク at 13:07| ワインのためになる知識 | 更新情報をチェックする