2018年12月04日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます 醸造所訪問では何をしているのか?

前回の続きです。
気になる醸造所で取引したいと思う醸造所が決まったら、ドイツに訪れる時期が見えてきたらその醸造所にメールで連絡をします。
日本にあなたのところのワインを輸入したいので、一度訪れて話をしたい、ということを伝えます。その際には、量のことやドイツワインだけをやっていて日本にもっとドイツワインを広めていきたいと思っていることなども書いています。
そして返事が来て、訪れる日程を相談して醸造所を訪れます。
大半が家族経営の小さな醸造所で、営業担当でメールをすぐに返せるような方がいなくて畑、ケラーでの作業の合間にこういった対応をしているところもあるので、返事がすぐに来なくてもしょうがないと考えています。少したって返事がない時にはもう一度メールすることもありますが、それでも連絡が来ないときには諦めることにしています。その状態で訪れることになても先方が乗り気でない可能性が高いこと、メールでが届いていない、読まれていない、ということであっても、それは運命で合わなかったのだと思うようにしています。現につながっていい取引が続いているところがあるので、そうならなかったのはしょうがない、と思うようにしているのです。
ちなみに、趣味の時代にも、興味を持っているから訪れたい、とメールで伝えてアポイントをとってから醸造所は訪れていました。

そして、ドイツに行って、約束の日に醸造所に向かいます。駅、バス亭から遠めのところにある場所の時には迎えに来てくれることもあります。
初めて訪れる醸造所の時には、まずはケラーなど醸造所の中を案内してもらいながら話をして、その後に車で畑を一緒に見に行くというのが最近のパターンです。


IMG_8437.JPG

これはモーゼルのマルティン・ミュレンですが、畑にいる生産者の姿はやはりいいです。
一緒に歩きながら、土壌や気候、仕立て方、樹齢の話などを聞きます。樹齢については、実際に見て、かなりの古樹だったので質問してみたら、フィロセキセラの害を逃れている自根も多く持っているということをそこで初めて知った、ということもありました。


IMG_9086.JPG

このように、畑にワインを持っていって、一緒にワインを飲むという演出をしてくれることもあります。
うれしいし楽しいのですが、しっかりと畑を見る、説明を聞いて質問をする、HPやブログ用の写真をしっかり撮ることは忘れないようにしています。


IMG_3118.JPG

そして、醸造所に戻ってからは試飲ですが、まだボトリングされてなく、木樽、ステンレスタンクで発酵、熟成中の場合には直接そこから試飲することあります。もちろんまだ完成の状態ではないので、ポテンシャルを感じる、という程度になります。それでも、その時に良いと思った感覚は、ボトリング後に再び飲んでも同じような喜びを感じることは多いです。
画像のファルケンシュタインのように、一樽(1000リットル樽)ごとで別のワインとしてリリースする場合には木樽からの試飲は有効ですが、複数の樽のワインを一緒にしてからボトリングする際には樽試飲は無意味な場合もあるので、その時点では試飲しない銘柄もあります。


IMG_8446.JPG

画像はマルティン・ミュレンですが、ここまで試飲するのは例外で、だいたいは10種類前後です。複数のヴィンテージのワインを現行として販売していたり、品種が多い、辛口から甘口まで幅広い、複数の畑を所有している、などという理由により種類の多さは醸造所ごとに異なります。
また、その場で全て新しくワインを開けることもありますし、それまでの試飲で使っていたものでの提供の場合もあります。考え方はさまざまなのでそのやり方に従います。ただ、時間が経ってそうと感じた時には、いつ開けたものなのか確認しますし、変化がどのくらいあるかなども聞きます。

試飲のスピードもまちまちです。どんどん次を注ごうとするところもありますし、ひとつひとつゆっくりと説明する造り手もいます。
ほとんどの造り手は一緒に飲みながら進めていくということが多いです。中には、自分も飲んでみたいからと熟成しているワインを持ってきた生産者もいます。
また、スピードや順番によって、しっかりと判断できない場合もあるので、最近は気になったものがあれば途中か最後にもう一度戻って試飲するようにしています。必ずその時間をもらうように頼んでいます。
それでも輸入するべきか判断に迷う場合には、そのワインを購入するかもらって、日本で再び飲んでから判断するようにしています。
いづれにしろ、その場で輸入する種類と量は決めず、日本に戻ってから量の確認のやり取りをしながら決めるようにしています。そのあたりの話はまた別で書きます。

おいしいもの、貴重なものは全て飲み込むこともありますが、冷静な判断をするために、全ては飲み込まず、口の中に入れてから吐き出すこともふつうにします。生産者が目の前にいても試飲として当たり前の行為としてやっています。とはいえ生産者を目の前にしてあからさまに捨てるのはためらいますが。少なめに注いでもらうようにして、もっと試飲したい場合には追加でリクエストするようにしています。


IMG_8771.JPG

ファルツのシュピンドラーでの試飲の光景です。この時は同行者がいたので撮ったくれたようです。
マルクスとは、毎回GGクラスの辛口リースリングの購入量の交渉をしています。数量が少ないのであまりたくさんは出しなくないので、自分がほしい量との折り合いをつけます。この時は2017年のキルヒェンシュトゥックの数量の話でしたが、24本と譲ってくれなかったのですが、粘ってなんとか36本確保してもらえました。
先に数量は後で決める、と書きましたが、数が少ないもの、すぐになくなってしまいそうなもので、絶対にこれは欲しい、というようなワインはその場である程度の数量を確保してもらうよう頼むこともあります。

試飲の時間は30分で終わるところもありますし、2時間以上かかるところもあります。そういうこともあるのでスケジュールはぎちぎちには入れないようにしています。詰め込みすぎると、時間を気にしていると集中できない、最後のほうが集中力がなくなっている可能性もあり生産者に申し訳ない、ということがあるので、ヴァインベルクではしっかりと話をするつもりの醸造所の訪問は1日2軒まで、と決めています。午前1軒、午後1軒という形です。


image3.JPG

試飲の時間の後に一緒に食事をすることもあります。醸造所や自宅での場合にはそのまま試飲で開いているワインを飲むことができます。
トロッケン(辛口)のワインだと食べ物と合わせると印象が変わる場合もあるので、この体験はとてもありがたいです。
画像のヴュルテンベルクのクナウスでは、わりとゆったりとこの時間を与えてくれるのでとても助かります。


というようなことが一連の訪問の流れです。
この流れのことを一醸造所ごとに訪問した時のことをブログでは書いています。

ワインだけ取り寄せれば輸入するワインは決めることができるのですが、ヴァインベルクではこの訪問での会話を重要視しています。そこで人柄などもわかるからで、そういったことも日本のみなさまへ伝えるようにしています。
一度訪れたとしても、時間的に可能なかぎりは何度でも醸造所に訪れるようにしています。新しいヴィンテージのワインの話はもちろんのこと、今まで知らなかったことを聞けることもあるからです。

そしてこの訪問で試飲した中から、どうやって輸入するワインを決めるのか、という話を次回に書きたいと思います。



12月8日は新宿リースリングにて試飲会を開催します。こうやって出会った生産者のワインをお飲みいただけます。
事前申し込みは不要です。15時から17時の開催、参加費は2,000円です。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


posted by ヴァインベルク at 18:41| ヴァインベルクについて | 更新情報をチェックする