2023年08月09日

初登場のナーエのヘクサマーの紹介です

なかなかブログは更新できていません。ブログは、時間が経ってもお読みいただきた内容の際にSNSの補完的に使用していくことにします。
インスタグラム(weinberg.wine)にてワインや会の感想、ドイツ出張こと、お知らせなどを書いていますので、そちらをお読みいただけるとうれしいです。

それでは本題です。
今年の6月に新たに取り扱いを開始した生産者についてです。
ナーエのヘクサマーWeingut Hexamerのワインの輸入を始めました。
ナーエは土壌が入り組んでいたりということでナーエと産地の説明が難しいこともあり今までナーエのワインは取り扱いをしていませんでした。しかし、モーゼルとファルツの中間というようなタイプのワインとなり、日本の方に受けれ入れやすいタイプであり、ヴァインベルクにもないようなタイプのワインもあるので、ナーエのワインの取り扱いを検討し始めました。
評価が高い有名生産者で日本に入っていないところも候補にはあったのですが、きれいな味筋でなおかつ親しみやすいワインを造っていて、価格帯も高めではないヘクサマーをパートナーにすることとなりました。
この生産者は、ドイツワイン仲間が20年前から醸造所を訪れていて、ヴァインベルク店主も何度がここのワインを飲んだことがあり、気に入っている生産者でした。そしてナーエのワインを扱うことを決めた時に候補とし、連絡をとり醸造所を訪れて輸入することが決まったのでした。
2022年の夏に醸造所を訪問し、ヘクサマーのワインを扱うという気持ちになり、その場でも帰国してからも具体的な調整をして、今年輸入することができました。
そのワインが船で日本まで輸送されている時にドイツ出張となり、2度目の醸造所訪問をしました。
その時の画像と共にヘクサマーの紹介をします。


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当主はハラルド・ヘクサマーで、数代続いている家族経営の醸造所です。
輸入関連のやりとりは奥さんのペトラとしていて、彼女もワイン、醸造所についてはしっかりとあります。
30ヘクタールの畑を所有していて、家族経営の醸造所としては大きい規模となります。ヘクサマーの家族だけでなく、何人も従業員はいます。

醸造所はメッダースハイムMeddersheimという小さな村にあります。ナーエの渓谷沿いで、このエリアには有名な醸造所が連なっています。


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試飲した後の画像です。
種類が多いので在庫がある全てのワインを試飲したというわけではありません。

ナーエの他の生産者同様、メインはリースリングで、こちらでは60%がリースリングのワインです。辛口から甘口まであり、収穫が可能な年にはアイスヴァインもリリースしています。
比率としてその次い高いのがヴァイスブルグンダーとグラウブルブルグンダーでトロッケン(辛口)のワインとしてリリースされています。
その他にもソーヴィニヨンブランやショイレーベ、ゲヴュルツトラミナーといったアロマティックな品種も栽培していますし、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)などの赤ワインもあり、多種多様なワインがあります。
とはいえ中心はリースリングで、とてもクオリティ高く、その中で数種を選び輸入しました。
その他の品種では今回はヴァイスブルグンダーのワインを選びました。

きれいな味筋のワインを目指しているので、人口酵母も使い安定的な味わいを心がけています。ステンレスタンクで醸造、発酵が大半で、一部はシュトゥックやバリックの木樽も使用しています。
生産量が多いのですが、栽培にも醸造にもしっかりと目をかけているというのがワインから感じられます。
この後に書くような土壌のキャラクターなどテロワールを感じられる個性のあるワインとなっています。

辛口と貴腐のついた極甘口というような大半の醸造所のような構成ではなく、ファインヘルプややや甘口のワインもたくさんリリースしています。
今回輸入したクヴァルツィットのリースリングも心地よく気軽に飲める甘口ワインです。
今回は輸入しませんでしたが、カビネットやシュペートレーゼの甘口リースリングもあります。

様々な方のニーズに合わせたワインを選べるというのもこの造り手のポイントだと思います。


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畑の大半はメッダースハイムにあります。
このエリアの土壌は珪岩(クヴァルツィット)で、それがこの生産者の大きな特徴となっています。
珪岩単一の土壌はドイツのワイン生産地でも数は少なく、その大半はナーエですが、それほど多くはありません。
浮遊感というような複雑みを感じるようなワインのキャラクターとなり、モーゼルのシーファー(粘板岩)やファルツのブントザントシュタイン(雑色砂岩)とは異なるワインとなります。

メッダースハイム以外にも醸造所からはだいぶ離れたシュロスベッケルハイムSchlossböckelheimにも畑を所有しています。
こちらの畑は火山の噴火の影響により形成された土壌で、斑岩(ポルフィア)ともう一つの火山性の土壌となっています。 
少しスモーキーさを感じ口の中での広がり、メッダースハイムのワインとは明らかに異なるキャラクターを感じることができます。

上の画像の左がメッダースハイムの土壌の石で、右がシュロスベッケルハイムの石です。

同価格帯でそれぞれのエリアのリースリング トロッケンを輸入しましたので、飲み比べてみるととても興味深いかと思います。


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試飲の後はメッダースハイムの畑を案内していただきました。
大半が斜面の畑です。
オーガニックの認証はとっていませんが、極力農薬を使わずに栽培しています。
機械だけに頼らずに手作業もしてしっかりと手をかけてぶどう栽培をしているという説明もありました。


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この2枚は最初の1枚とは別の場所にある畑です。
畑名はあるのですが、Eisendellと呼んでいて、それがワイン名にもなているリースリングもあります(輸入したワインです)。
ここの景色が好きだと当主に伝えたら、俺もだと返ってきました。


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この写真は昨年訪れた時に撮ったものです。
ヴァインベルクが取り引きしている生産者は、ワインが良いというだけでなく当主やその家族の人柄でもその醸造所を好きになっていて、こちらもそういう側面でもいい醸造所だと思いました。
真面目にワイン造りに取り組む実直な人柄がワインにも表れています。

この醸造所には数年前に日本人が働いていて、その縁も現在別の日本人が醸造学校に通いながらこちらで働いています。
そういったこともあり日本に良い印象があり、そして今回ヴァインベルクとして日本に輸出できたことをとてもうれしく思ってくれています。
多くの方に彼らの造ったワインを飲んでいただきたいです。
クセが強くないので、料理とも合わせやすいので、様々な料理と共にお愉しみいただけます。

ヘクサマーのワインはこちらからご覧ください。

スマホからご覧の際はPC用をクリックして切り替えていただくと各ワインの解説もご覧いただけます。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com




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2022年02月28日

洪水被害にあったアールのヨステンウントクラインJosten und Kleinのその後についてと新入荷ワインの紹介

久しぶりの投稿になってしまいました。
昨年の7月にアール地方を襲った洪水についてとヴァインベルクとして考えていることはこちらの記事に書きました。
そして、取引先であるヨステンウントクラインJosten und Kleinのワインが新たに日本に到着し販売を開始しています。あわせてZoomで当主のマークとつないだオンラインイベントも開催しました。
そのイベントで彼が洪水について話したことや新入荷ワインについてそのイベントで話していたことも含めて書いていきます。


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洪水では数メートルの高さまで水が上がり、そして濁流により大きな被害を受けました。
オンラインベントでは、被害に遭った直後に撮った写真とその同じ場所で今年1月に撮った写真も送ってもらいスライドでお見せしました。


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瓦礫は片付き復興は進んでいるように見えます。
ただ、建物の修繕などは暖かくなってくるこれからようやく始まるとのことです。

これらの写真はマークが住んでいるマイショスで、大きな被害を受けた村のひとつですが、ライフラインは長い間復旧しなかったそうです。
しかし、発電機や水のタンクなどの支援があり、家に住める人たちは生活はできていたとのことです。


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彼のケラーは、アール川が谷間をくねくねと流れているところから開けたエリアとなるヴァルポルツハイムにあります(その先にこのエリアの中心地であるアールヴァイラー・ノイエンアールがあります)。
彼の仕事場にも水が流れ込み、とても汚い状態で、出荷前の箱に入っていたワインの山も崩れてしまいひどい状態となってしまいました。
しかし幸運なことにボトルの半分以上は水に浸りませんでした。そして浸かってしまったワインの大半は、チャリティでドイツ全土で購入されました。
木樽に入っていたワインもほぼ無事だったそうです。
この場所を掃除して、彼は現在も使用しています(いくかの醸造所やその他の業種でも移転先を探しているのでこの小さな地域で新しいところを探すのは困難であるため)。

洪水を襲って数か月で収穫というところでしたが、醸造のための設備も掃除をして少し修理して使えたとのことです。ステンレスタンクにも水は入っていましたが、建物内には急流が襲ったわけではないので、掃除するだけで使えたそうです。
そういうことで、一部の平地にあった畑は壊滅してしまったものの2022年の収穫はほぼ通常通り行えたとのことです。

アールは小さいエリアではありますが、ワインの醸造所はいくつかの村に点在します。しかしそのほとんどの醸造所が被害を受けました。
その中には醸造所が破壊され醸造設備m使えなくなってしまい、ワインが流されて資産も失ってしまい絶望的な状況となっているところもあります。そういったところと比べると、被害はあったにしろワインが残っていて設備も無事だったのでラッキーだったと彼は言っていました。まわりの同業者の状況も把握しているので複雑な心境ではあると思いますが。

復興は始まったばかりで、元に戻るまでには何年かかるかわかりません。
我々にできることは、アールのことを気にかけること、そして多くの方にアールのワインを飲んでていただきそして魅力を知っていただくことだと思っています。そして落ち着いた時には美しい景色のアール地方にも訪れていただきたいです。
アールの魅力を知っていただくためにこれからも活動していきます。


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さて、2月にヨステンウントクラインのワインが入荷しましたので、軽く紹介します。
リンクを貼っているネットショップには詳しい解説を書いていますのでそちらもご覧いただけるとうれしいです。
解説にはオンラインイベントで話していたことも含まれています。
スマホでご覧になる場合はPC用に切り替えると解説もご覧になれます。

ロゼ フュメ (辛口) 2020 ヨステン ウント クライン (weinbergwine.com)
ブランドノワールが好評だったのですが、数年は造らなかったということで在庫がなかったので、ロゼを入れることにしました。
フルーティーなピノ・ノワールのロゼもあったのですが、複雑みと濃さのあるロゼ・フュメを選びました。
PIWI品種のカベルネ・コルティスとレゲントのブレンドです。
ラズベリーなどベリー系の果実味と濃さのあるドイツにはあまりないタイプのワインです。
食事との相性も色々と試したくなるワインでもあります。

マイショス ピノ・ノワール (赤・ミディアム) 2015 ヨステン ウント クライン (weinbergwine.com)
今まで扱っていて好評だったワインで、同じヴィンテージで大量に再入荷しました。
マイショスの村名ワインとしてリリースしているピノ・ノワールです。
2015年は生育期間が長くなおかつ健全な状態で熟したぶどうを収穫できた特別な年で、果実味がしっかりとありつつ複雑もある、素晴らしいワインとなっています。
アールの魅力がわかるワインですし、ドイツワイン好き以外の方にも気にいっていただける自信のある素晴らしいワインです。
2017ヴィンテージも少量入荷していますが、こちらは以前からのドイツの赤ワインで感じるようなウスウマ感のあるワインです。

グランツシュトゥック リースリング (辛口・ミッテルライン) 2015 ヨステン ウント クライン (weinbergwine.com)
白ワインの品種はミッテルラインで栽培していて、今回一種類新しく入荷しました。
果実味よりもミネラル感、ハーブ感が前に出ているドイツではあまりないタイプの辛口リースリングです。
コブレンツより北のエリアの川沿いの斜面の畑でシーファー(粘板岩)土壌なのですが、火山の噴火による火山灰が土壌に混ざっていて、他とは異なるキャラクターのワインとなっています。
複雑み、飲みごたえのあるワインを求めている方にも気にいっていただけるかと思います。


ピノ・ノワールは畑名ワインのラーヒャーベルクも再入荷しています。
リースリングの甘口はカビネットとシュペートレーゼの在庫があります。
一覧は下記からご覧ください。
ヨステンウントクライン (weinbergwine.com)


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先のロゼ、2015ヴィンテージのマイショスのピノ・ノワール、以前も輸入していたマイショスのピノ・マドレーヌ2015の上の画像の3本をセットにして応援セットとして販売しています。
アールの魅力を感じていただけるセットとなっています。
☆洪水で汚れたボトル1本含む 返品不可☆ 洪水からの復興応援アール3本セット 送料込み (weinbergwine.com)

そのうちの1本であるピノ・マドレーヌ(フリューブルグンダー)は、洪水で水に浸かってしまい汚れてしまったボトルとなります。
画像のものより汚れているボトルもありますが、こちらのセットはいかなる場合でも返品は不可ということをご了承いただいご注文をお願いします。
中身に異物が入っている可能性はありませんが、保存状態がきっちりしていない期間がありますので状態が変わっている可能性は否定はできません。
ピノ・マドレーヌは単品でも販売しています。


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ヴァインベルクの8周年を記念したトロッケン(辛口)の4本をセットにして販売しています。
ドイツらしいワインであり、やわらいけれどうまみがあって芯のあるワインというのはヴァインベルクが輸入するワインらしさもあります。
上記で紹介しているマイショスのピノ・ノワール2015も入っています。


3月12日には新宿リースリングで試飲会を行います。ご都合がよければいらしてください。
アールのヨステンウントクラインのワインも4種類提供します。
事前申し込み制となっています。詳細は下記イベントページをご覧ください。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


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2021年11月22日

ザールのファルシュタインがドイツワインガイドブックVinumヴィーヌムで5つ星獲得!

ドイツワインガイドブックのヴィーヌムVinumで、ヴァインベルクが8年前に開業した時から輸入しているザール(モーゼル)のファルケンシュタインHofgut Falkenstein5つ星に昇格しました。モーゼルでは4軒のみが5つ星でザールエリアではファルケンシュタインのみです。5つ星に気がついた時にはびっくりしました。この年(2020ヴィンテージ)のモーゼルの最優秀Winzer des yearも獲得しています。
これらのことについて解説、感想などを書いていきます。記念、お祝いとして3本セットも販売しています。



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まずはヴィーヌムについてです。数年前に出版社の事情でゴーミヨGault Millauが今まで同様にできなくなってしまい、その編集陣がヴィーヌムでゴーミヨと同じことをやっているのです。今もゴーミヨはありますが、変わってからは別の編集陣でやっているので、今までのゴーミヨと同じ基準というのはヴィーヌムなのです。今のゴーミヨは、トロッケンに対しても高得点をつける、低価格のワインも得点が高かったりちゃんと取り上げている、という印象があります。ゴーミヨにはファルケンシュタインは掲載させれていません。アイヒェルマンEichelmannも含めて、全てではなく特定のところにだけサンプルを送っている生産者もあるので、ひとつのガイドブックだけでは全てを網羅できない、ということもあります。


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ヴィーヌムの特徴としては、醸造所の星が高いほどワインごとの点数も高めになる傾向があります。なので、私(ヴァインベルク店主)自身はあまり点数は気にしていません。ファルケンシュタインは数年前から軒並み高い点数となっていますが。そしてその中の高い低いも。また、醸造所によっては、あまり点数が高くならないのがわかっているワインや得意先で売れてしまうようなワインはサンプルに出さないで掲載されていない、ということもよくあることです。
今年輸入した2020ヴィンテージではヘレンベルクのファインヘルプ(フーダー4)とアルテンベルク・トロッケンはサンプルを出していないみたいなので掲載されていません。


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冒頭にはカテゴリーごとに10位まで順位をつけているページがあるのですが、今年(2020ヴィンテージ)からカビネットとファインヘルプの部門がひとつになっていました。そして最高得点の96点は3本でうち2本(1位と3位)がファルケンシュタインでした。
3位のアルテレーベンのカビネットは2017年に輸入していていますが、醸造所販売価格がそのヴィンテージの2倍になっていました。前が安すぎたととらえたほうがよいと思います。

そしてこの部門の7位(95点)に輸入しているオイヒャリウスベルクのカビネットが入っていました。順位と点数とか関係なく、僕自身が大好きなワインです。高得点だとか考えず気軽に飲んでおいしさを感じていただきたいです。


ヴァインベルク店主としては点数より醸造所の星数のほうが気になります。ヴァインベルクで輸入している醸造所は3つ星は当然だと思っていて、4つ星以上になると誇りに思えます。マルティン・ミュレンが今年から4つ星になりました。アイヒェルマンでは、シュピンドラーとビショッフリッヒェス・リューデスハイムが4つ星です。そして星が低くても、その生産者の素晴らしさを知っていますので気にはしていません。

ヴァインベルクとしては、評価が高いから選ぶということはしていません。試飲会や何かの機会で気になったところが、あまり星がなくても全然気にしないのですが、だいたいは3つ星前後のところです。そして大半はその当時より今は星が増えているのです。元から評価と人気があるから選んでいるのではなく、良いと思っているところが評価されていくのはとてもうれしいことです。
その最たる例がファルケンシュタインとなりました。生産量が少なくアメリカへの輸出も多いのでドイツ国内ではあまり知られていなかったところが評価され、そして知られていったのでした。

ただ、おかげで争奪戦がさらに激しくなり、来年からヴァイベルクの分を希望通り確保できるか心配にはなっています。評価される前から付き合いがあり信頼関係もあるので、ヴァインベルクは好きなだけオーダーできるとヨハネスは言っていたのですが、それでも2020年ヴィンテージはトロッケンは希望よりかなり少ない数しか確保できなったのです。なので2021ヴィンテージはとても心配です。
それと、星が多くなるにつれ醸造所のスタンスや印象が変わる造り手もあったのですが(ヴァインベルク輸入の造り手ではなく)、ファルケンシュタインは全く変わっていません。一部のワインは価格を上げていますが、今までが安すぎたと思っているので何も思いません。エリッヒとヨハネスの親子は、自分たちのワインの向上だけを考えてがんばっているのをよくわかっています。以前より栽培、醸造以外の仕事が増えているみたいで大変そうではありますが。
そしてそんな彼らを知っていて、当たり前のことを当たり前にやるだけと思ってやっているだけで、それが評価されているのは自分のようにうれしいです。建物が火事になったりして大変だったのも知っていますので、いいことがあってとてもうれしいです。5つ星という基準で見られてそういった目でしか評価できない人たちに彼らのワインが飲まれるようになるのは嫌ではありますが。


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星が多いところでも生産量が多いところでは、収量が低くなかったり早摘みだったりで、畑の特性や造り手の個性などがあまりわからないいわゆる裾もののワインも多く生産しています。そういったワインが大きな収入源にもなっています。しかしそういったグーツヴァインなどを一本飲んだだけではその生産者の魅力がわかりません。そういうこともわからず生産者の考察をしたり評価されているのを見ると悲しくなります。ワイン自体はおいしくて食事に合わせてなど最適なシチュエーションはあるのですが。

生産量が少ない生産者だとわりとそういった裾ものワインは少なくなります。とはいえグーツヴァインだけで評価はしてほしくはないです。
ファルケンシュタインではそういった裾ものをほとんど造っていないのです。どのワインでもファルケンシュタインの魅力がわかると思います。辛口、中甘口、甘口とありますし、トロッケンでも酸が強くかたいものから果実味豊かでやわらかいものでありますので、好みで選んでいただけます。点数が高くタイプのワインではありませんが、シュペートブルグンダーのロゼも素晴らしく、そして好評です。


ファルケンシュタイン一覧


今回の5つ星獲得のお祝いということで、3本セットを企画しました。
ファルケンシュタイン中甘口甘口リースリング3本セット 送料込み 9,500円

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辛口から甘口までにしたかったのですが、アルテンベルク・トロッケンは在庫数が少ないので、ファインヘルプ(中甘口)、カビネット(甘口)、シュペートレーゼ(甘口)となりました。
まだファルケンシュタインのワインを飲んだことがなくて全体像を知りたい方はアルテンベルク・トロッケンも一緒にご注文されることをおすすめします。

中甘口、甘口といっても、冷涼なザールならではの酸があるので甘みは前面には出ていなくて酸と甘みの調和の素晴らしさを感じていただけます。そしてクラシカルではありながらこういった完璧なバランスのワインは近年は少なくなっていますので、こういったドイツワインならではの魅力を感じていただけます。


冒頭にはヴィーヌムの生産者紹介のページを撮りましたが、土壌の粘板岩はグラウ(灰色)だけじゃないよ、とか、アルテンベルクもいい畑だよとか思いますが、あくまでその醸造所を知らない方へのインフォメーションと思ってこれらは読んだほうがよいと思います。醸造所で話を聞くと大半のところは、もっと深いところを知れる、聞けます。


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これは約3年前に日本にヨハネスが来てくれた時のものです。
この時に5日間一緒にいたことなどもあり、今は彼とは友達のような関係です。彼の方がかなり年は下ですが。
そして彼はおちゃらけているだけでなく、ワインに真摯に取り組んでいるし、研究熱心で色々なことを知っている、というのもよくわかっています。
これからも彼らのワインを輸入し、彼らとそのワインの魅力を伝えていくことをがんばります。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


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2021年02月14日

ヴュルテンベルクのクナウス当主とのZoomイベントの感想と補足

先日のヴュルテンベルクのクナウスの当主アンディとのZoom、参加されたみなさまありがとうございました!

Facebookの個人ページに補足などを2回に分けて投稿したのですが、一部カットし少し修正もしたものをこちらのブログにも記録します。
参加されなかった方でもこれを読むと、クナウスのワインを飲んでみたい!と思っていただけると期待しています。
最後に次回28日のzoomの内容も書いています。

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終わった後にアンディから、いい人だったしとっても楽しかった!というメッセージが来て、僕自身もうれしかったしホッとしています。
反省点もありましたが、アンディと参加されたみなさまにとっていい時間だと思ってもらえたことが何よりです。

質問コーナーによって、本編で伝えてきれていなかったことの補完になっているのもいいなあと思いました。 レンベルガーとトロリンガーに対する彼の想いを感じていただけたかなと思います。
トロリンガーを飲みながらやっていましたが、いいワインだなあとあらためて思いました。品種の特性、特徴がどうとかというのはどうでもよく、このワインの魅力を感じていただきたい、というワインです。

彼ら造り手は伝えたいことがいっぱいあるので本当にいっぱいしゃべるので、1時間という枠だと厳しいですね。かといって長すぎると聞き手も話し手も集中力がなくなってしまって、やったことだけに意味があるようになってしまうので、1時間では終わらないけれど、質問コーナーも含めて最大90分まで、というのがよいような気がしました。

前日雪が降ったそうで、外の景色を見せてくれたりもしました。マイナス15度までいったそうです。

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トロリンガーとレンベルガーについてはだいぶ伝わったかと思います。
トロリンガーは、典型的なタイプと彼のワインの両方を飲んでいないと、彼のワインがどう違うのかというのは伝わりづらいと思います。とはいえ、彼のトロリンガーは、ワインだけでも食事に合わせるとしてもとても魅力的で、他の品種にはないタイプでもあります。
レンベルガー(ブラウフレンキッシュ)については、僕からももう少し話したかったのですが、軽やかでなおかつ果実味豊かなタイプから、新樽で熟成させても負けないどっしりとしたタイプまでとても幅広い味わいで、なおかつどれも高品質なワインにすることができる品種です。日本ではまだは幅広いタイプが入っていないので、日本でしか飲まれていない方は、レンベルガーはこういうタイプと決めつけてしまっているかもしれませんが、色々なタイプがありそれぞれに魅力があるということをもっと知っていただけるようになればなあと思っています。
ヴュルテンベルクを代表するこれら2品種とシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)以外にもたくさんの赤ワイン用のぶどう品種が栽培され、単一でもブレンドとしても活躍しています。クナウスは作っていませんが、シュヴァツリースリング(ピノ・ムニエ)が素敵な造り手もあったりします。
ただの品種の勉強のためではなく、ヴュルテンベルクの幅広い魅力を知ってもらえるためにもっと色々なタイプが日本で飲めるようになればいいなあと思っています。ヴュルテンベルクがマニアックなんて言っている人は古すぎます。ドイツでのヴュルテンベルクのワインの立ち位置など現状を知らなすぎます。地産地消のワインというイメージも過去の話です。赤の地域という紹介もされますが、おいしい白ワインもいっぱいあります。

ビオの話は本当はもう少し丁寧にやりたかったのですが、あの時間内では無理なのでさらっとやりました。 有機栽培にしてこそ、テロワールも感じられる魅力的なぶどうの実がなる、というヴュルテンベルク、ドイツに限ったことではなく、当然の認識ですが、大量消費、そして農協(組合)が主流だったヴュルテンベルクでもビオの生産者が増えているという話があります。とはいえ2010年以降に増え始めていてまだまだファルツやラインヘッセンに比べれば少ないと思います。新しく始めるところは、モーゼルのように石の超急斜面ではないので当たり前のように最初から有機栽培でやるでしょうが。

クナウスのワインは認証取得済みのビオロジックでの栽培ですが、いわゆるビオっぽい(本来の意味合いでなく日本で使われている言い回しとして)風味や味わいはなく、きれいでピュアです。なので料理とも素直に合わせて楽しみやすいです。これは彼のワインの大きな特徴、魅力だと思っています。

ンベルガーはふだん何に合わせる?という質問で肉(主にダークミート)と彼は答えていましたが、それはその地域が肉中心の食事ということもあってのことであって、野菜や魚、和食にもとても合わせやすいのが彼のワインです。トロリンガーもとても幅広く合わせられます。白だと広範囲なのは珍しくありませんが、赤で万能なドイツワイン、というのはそうは多くなく、これも特出すべきことだと思います。

彼が造る亜硫酸無添加のワイン(全体の10%)は、思想も含めてのヴァンナチュール(自然派ワイン)ではなく、手法と味わいのカテゴリーとしてヴァンナチュールの部類になる、ということもあの中で理解していただけたかと思います。なので、自然派ワインしか飲まない人にはグッとこないかもしれませんが、頭でっかちな(言い方悪くてすみません)こだわりがない人にはとても好意的に受け入れられるワインなのです。ただ流行りにのって造ってみたというにではなく、彼のセンスと技術でクオリティの高いワインですので。


心から、クナウスのワインの良さを多くの人に知ってほしいなあと思っています。 格付け、評価の高い造り手とはまた異なる魅力、良さがある造り手です。販売のためにヴィンテージ違いも含めてたくさんの種類を輸入して、食事との相性も含めてじっくりと飲んでいるからこそそう思えるようになったのと思っていて、趣味のみだったら出会っていない、もしくは飲んでいても強い興味を持つには至っていない、というのが想像できます。

やはり飲んでみないと伝わらないことも多いので、クナウスのワイン(特に赤)をぜひ飲んでいただきたいです。 http://weinbergwine.com/22.html

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次回の2月28日日曜20時からのzoomは、この会でふれたことをもう少し深掘りしようかと考えています。 一度やりましたが、赤ワインについてやります。今回はぶどう品種のことを中心に話します。
加えてヴィンテージについての話もします。これは白も含めての内容です。ただ単にそれぞれのヴィンテージの特性、特徴の話というのではなく、ヴィンテージとは何か、なぜ重要視されるのか、みたいな話をします(ドイツワイン屋なのでドイツワインを軸に話していきます)。
セットは作りませんが、ぜひヴァインベルクの赤ワインを飲みながらご視聴していただきたいです。クナウスの赤でなくてもかまいませんのでご注文お待ちしております!


ドイツワインショップ ヴァインベルク
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2019年03月31日

ファルケンシュタインHofgut Falkensteinのヨハネス来日その3彼の発言とその感想のまとめ

ファルケンシュタインのヨハネスの来日の様子、前回の記事ではワイン会の様子などを書きました。それらの会や二人で話していたことについて、みなさんにも知ってもらいたいという内容をまとめます。


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このように彼はワイン会などで熱く語っていました。色々なことを話してはいましたが、核となるポイントはそんなに多くはないのです。
また、お会いした方々から、ヴァインベルク当主と話す時は熱い口調ではない、ワインの話をあまりしていないと何人かの方に言われましたが、もうすでに彼のワインのへの気持ちは伝わっていいますし彼もそれをわかっているので、冗談を交えながら色々な話をしていました。とはいえ、二人の時には、けっこう真面目な深い話もしていました。


ファルケンシュタインという醸造所で最も大切にしていることは、自然に対して敬意を払い、そして尊重する、とうことだというのはワイン会に参加されたり彼と話をした方は感じたと思います。
自分たちは自然の営みによって活かされているということを忘れてはいけない、というのがファルケンシュタインを設立したヨハネスのお父さんの根本にある考えで、それはヨハネスにも受け継がれています。
そして、活かしてもらっているのだから、遅霜や雹、雨、日照不足によるカビや病気が発生しても、自然を恨むのではなく、その中でどうしていけばいいか考えるだけだ、というように話しています。
温暖化は天候の変化というマイナス影響だけでなく、ぶどうは熟すようになって毎年クオリティの高いワインが作れるようになったプラスの面もあるのですが、暑すぎてこれから彼らの求めているスタイルのワインが造れていけなくなる可能性もあります。そうなっていってもテクニカルな部分でどうするというのではなく、環境の変化を受け入れて自然の最良の状態を表現できるようなワインにしていきたい、と彼は語っていました。
また、醸造の技術によってではなく自然が表現されたワインにしたい、というのも先の考えによるものです。そのため畑の個性やヴィンテージのによる違いがワインに表れています。どのワインも、軽やかでローアルコールでなおかつ酸による骨格のあるきれいでピュアなワインではあるのですが、ちゃんとそれぞれに個性が表れているのが、そういった考えによるものだということを感じ取れます。けして醸造によって自分たちの思う方向に向けるということをはしていない、というのも今回どの会でも話していました。彼らのワインは収穫して果汁となったワインは1000リットルのフーダーの木樽に入ったら、自然酵母によって発酵され、発酵が止まりワインが出来上がるまでは人の手は加わっていないのです。
また、リースリングは自根も含む大半が樹齢50年以上の樹のぶどうで造られているので、テロワールも含めて恵まれているので、人が介入しなくても、しっかり栽培し(オーガニック栽培です)、良いタイミングで収穫し、いい実を選別して選んでさえすれば、良いワインとなるのです。と単純そうだし簡単に見えることですが、実は難しいことを当たり前に彼らは実践しているのです。
自然派ワインといったタイプとは異なる手法や味わいのワインですが、ファルケンシュタインのワインは自然なワインなのです。それはファルケンシュタインだけでなくヴァインベルクが輸入するどの醸造所のワインにも当てはまることではありますが。

自然を表現したワインにしたい、いわゆるテロワールが表現されているワイン、という考えのもと彼らのワインは造られていますが、息子のヨハネスが醸造所の中心になってきたこの数年からは、よりテロワールということを意識するようになっています。ファルケンシュタインのワインの大半はリースリングですが、リースリングは同じ畑名で同じ等級のワインが複数の木樽で出来上がっても、それらをミックスしてリリースするのではなく、それぞれ別のワインとしてリリースているのですが、ヨハネスはより細分化したエリアごとに分けてそれぞれ別のワインとしてリリースするようになっています。テロワールの少しの違いでもワインとして大きく異なることもあり、分ければそれぞれの個性が見えるので、そういったワインにしていきたいという考えです。混ぜたほうがプロモーションはしやすいのですが、量は多くなく取引先はほぼ決まっているので、好みのワインをそれぞれが選んでもらえればよいと考えているのです。自分たちの理想というだけでなく、販売先にもこのほうが良質なワインを提供できるということもあるのです。
100年前の地図では、今の畑名から最も細かく分かれていてそれぞれに畑名があるのがわかるのですが、その当時ですでに、それぞれのエリアに個性があるということがわかっていたのです。その部分をヨハネスもぶどうを栽培しワインを造っていく中で感じたからこそ、このやり方にこだわるようになりました。

また、すぐそばにはシャルツホーフベルクという世界的に有名な畑があります。有名になったのは長年良質なワインを著名な造り手が造ってきたからで、今はブランドとして確立している側面があります。
ファルケンシュタインの所有する畑は、著名な醸造所がほとんど所有していないためあまり知られていない畑です。しかし、オイヒャリウスベルクはシャルツホーフベルクの地質とほとんど変わらないそうです。今はブランド力はないけれどいい畑からいいワインを造っていくことが自分たちの氏名で、いづれは所有する畑も知れ渡ってほしい、と語っていました。といっても彼らはブランド力に頼らず今と同じワイン造りをしていくであろうことは容易に想像できます。
そして、もうすでに彼らのワインは、評論家やガイドブックで評価されています。彼らがいいワインを造ることによって畑の価値が上がっているのです。前回の記事でも書いた通り100年前には良質な畑とされていた畑も、20世紀にはテロワールを表現する造り手の良質なワインが造られていなかったので忘れられていた畑となっていたのを、ファルケンシュタインが復活させたのです。

自然を尊重してワインを造っているのですが、けして自然にまかしきりなわけではないのも彼らと話しているとわかります。自然を表現するためにできることはしているのです。果汁を絞ってから樽に入れる時にはストレスをかけないようにしたり、スクリューキャップではなくコルクににしてるのも根拠があったりと、より良いワインにするためにできるだけの努力をしています。そしてやり方は年々、変化、進化させより方向を目指しいているのです。彼らのワインはクラシカルなワインと表現されてますが、けして古い手法のままなだけ、ではないのです。
コルクは2015年産まではブショネが多かったのですが、メーカーを選んだり人の手で選別された少し割高なコルクを使用するなど、といったことから変化、進化ということを感じ取れるのです。

もうひとつ今回感じたのは、ヨハネスは熱く語りますが、それは情熱で勢いで話しているだけではない、ということです。それらの話にっは根拠や裏付けがあり、しっかり調べたり実証した上で話をしているのです。研究熱心で勉強家ということが今回よくわかりました。彼らのワインに関わることだけでなく、ザールやモーゼルのワインの歴史やまわりの醸造所のこともよく知っているのです。このことには少しびっくりしました。


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そういった彼らの想いや考え方をみなさまに伝えることはインポーターとして大事な役割だと感じています。彼らと接するほど、彼らの想いをしっかりと届けなくてはという気持ちになります。おいしいワインを選ぶだけではなく、そのことも重要だと考えています。
なので、今回多くの方にファルケンシュタインはどういった造り手なのか、というのを感じてもらえたことをとてもうれしく思っています。しして参加できなかった方のためにこうして文字として残しているのです。

上の写真からは二人の信頼関係も感じていただけるかと思います。ワインの話はたくさんしますが、それだけでないし冗談も言い合っています。この5年で、お互いを信頼し分かり合っている関係を築いていけたと思います。そして今回の滞在で長い時間一緒にいたので、よりお互いのことをわかることができました。このことは今度の関係の中でとても重要だと思いました。
彼らはいいワインを造り、それを私が日本で売る、それだけのことですが、信頼があることによる違いはあると思います。そして今後もみなさまに素晴らしいワインをお届けしていきます。



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posted by ヴァインベルク at 10:48| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする