2019年01月05日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます どういうワインを選んでいるのか?その2 味わいに一貫性はあるのか、食事との相性は

前回の続きです。スペースや金銭的な事情により、どれも素晴らしいワインの中から一回のひとつの醸造所からの輸入は3アイテムから6アイテムにしぼらなくてはいけないのですが、それらをどういった基準で選んでいるのか、ということについて書いていきました。
今回は、どういうタイプのワインが選ばれているのか、ということについて書いていきます。

ヴァインベルクが輸入するワインを飲んだみなさんから、違う造り手のワインでも共通するニュアンスがある、と言われることがよくあります。
一言で表すと、やさしい、やわらかい飲み口だけれど、内側に凝縮感のある、というようなワインかと思います。
そういったワインを造っている醸造所が好きですし、そういうワインを造っている人たちとは気が合うので、取引につながっています。そして、これまでに書いていったとおり、自分の好みだけでなく、色々な要因の中から輸入するワインを選んでいるわけですが、それでも一貫した共通するニュアンスがあるようです。その部分はあまり意識はしていないのですが結果としてそうなっています。

数年前のことになりますが、とあるモーゼルの造り手から、一口飲んで良さがわかるけれどたくさんの量を飲めないワインがたくさんある、私はスイスイ飲めて気がついたらボトルが空になっているようなワインを造っていきたい、という話をされました。まさに自分が選びみなさまにお伝えしたいワインはそういうワインなのです。しみじみおいしいワインが自分の好みですし、ワインを飲むという空間においてはこういうワインであることが大切なことだと考えています。
そうであることを意識しなくても選ばれているワインはそういったワインになっているのですが、こういったワインは試飲会などで一瞬で判断されるには向いていません。たくさんの中からおっと思うにはインパクトが大事です。なので一口ずつの試飲では埋もれていってしまう可能性が高いです。それでもみなさんにお伝えしたいと思うワインを選んでいきたいですし、間違いなくそれぞれに個性のあるワインなので、その良さを感じていただける、と考えています。
やさしい、やわらかい、といっても軽いだけではない、というのがヴァインベルクのワインの特徴でもあると思います。どれも味わい、ではなく、それぞれに個性がある、というのもヴァインベルクのワインの特徴です。
びしっとした酸(味わいとしてすっぱいわけでなく)や熟したぶどうによる果実味、土壌由来のキャラクターなどがあるワインなので、骨格、存在感のあるワインだと思います。丁寧に造っているこその証明がワインのそういったところに表れていると思います。

また、ヴァインベルクのワインは食事との相性ということも重要とです。ワインだけ飲んだ時においしいと感じてほしいですしそうであるワインを選らんでいますが、ヴァインベルクのワインは食べ物とともに楽しんでいただき本領を発揮するワインも多いです。ワインの良さをより感じられ、料理もよりおいしく感じられるようになります。よく言われているマリアージュ、と言われる合わせ方だけでなく、やさしい、やわらかいワインなので、料理に寄り添う形で合わせることもできるのがヴァインベルクの特徴です。強くないワインなので食事を邪魔しない、でも軽いだけでなく食べ物としっかりからむ、とういうよりになり幸せな時間を演出することができます。そしてどんどんワインを飲んでいききがついたらボトルが空になっている、というのはひとつの理想な形です。

魚には白、肉には赤、という考え方にこだわらずに楽しめるのもヴァインベルクのワインの特徴かと思います。味付けが強くない肉料理でしたら白ワインのほうが良い場合がたくさんありますし、トロリンガー、レンベルガーといった軽めだけれどコクのある赤ワインはオールマイティに合わせることができます。野菜に合わせて良さを感じられるワインが多いのがヴァインベルクの特徴です。ひとつの料理、素材だけでなく、いくつかの料理や素材と合わせても楽しめますので、お店で一本だけ頼んで食事の初めから最後までという時やご自宅での食事やパーティなどで複数の料理がある時にも料理を選ばずに楽しめるワインがたくさんあります。そういった時には、ジルヴァーナーファインヘルプのリースリング、赤だとトロリンガーレンベルガーなどが特におすすめです。これらのワインは白いご飯のある食事でも違和感がなく楽しめるのも特徴です。

和食というだけでなく、日本人の食卓の料理も含む、出汁、うまみのある料理とヴァインベルクの深みとコクのあるドイツワインの相性がとてもよいのです。それがどういうことなのか、というのは言葉で説明するのはなかなか難しいので、ぜひヴァインベルクのワイン会にいらしていただければと思います。和食などいろいろなテーマでワイン会をやっていて、その時々でワインも変えています。2019年も色々な会を考えています。勉強会ではなくアットホームな雰囲気の会でお一人での参加でもお楽しみいただけます。お気軽な気持ちでいらしていただきたいです。1月2月の会の予定はこちらに書いています。


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春のワイン会のオダンデーズソースのシュパーゲル(白アスパラ)には定番の合わせ方ではなく樽のきいているグラウブルグンダー(ピノ・グリ)を合わせました。現地で試飲しながらの食事の時に相性がよく驚いたので再現しました(当時はまだ未輸入でサンプルとして日本に持って帰ってきたワインですが現在は輸入して販売中です)。
こういった色々な合わせ方のチャレンジもして参加されたみなさまに良さを体感してもらっています。


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まぐろと赤ワインをあわせてみました。新入荷の赤で試してみたのですが、前のヴィンテージではトロリンガーがとてもよかったのですが、この時は新しいヴィンテージのトロリンガーよりは片麻岩土壌のシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)のほうが相性が良かったです。
築地場外の酒屋の酒美土場では店頭にてクナウスのレンベルガーとまぐろの刺身をお楽しみいただけます。


ワインに対しての理想があるからこそ、意識をしないでも選ぶワインに一貫性がある、ということについて書いていきました。
そうやって選んだワインは、多くのインポーターが輸入しているドイツワインの中でも他にはないタイプ、というワインも多いです。自分の中ではドイツワインの王道と考えているようなワインでも日本にはそういったタイプがほとんど入っていない、ということも少なくありません。
ドイツでたくさんのワインに出会っているからこその、その中で日本のみなさまに飲んでいただきたいという考えでの結果ですが、それがヴァインベルクならではのワイン、ということにもなっています。
ヴァインベルク店主のセンスで選ばれたワインが好きな方にも、今のドイツワインを知りたい方にも、ヴァインベルクのワインはおすすめできる自信があります。

このシリーズはもう少し続けます。次回は、栽培や醸造方法についてヴァインベルクとしてはどういった考えを持っているのか、ということについて書いていきます。



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2019年01月03日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます どういうワインを選んでいるのか?その1価格帯、辛口甘口のカテゴリー、ヴィンテージについて

2019年、本年もよろしくお願いいたします。

最初の投稿は昨年の続きで、ヴァインベルクではどういうワインを選んでいるのか、ということについてです。
自分がいいと思った醸造所から、自分の好みだけでなく価格帯や味わいなどで日本のみなさまに受け入れられてもらえるのか、ということなどを考量しながら輸入するワインを選んでいる、ということを書いていきました。
ではそうやって選んだワインはどういうワインなのか、ということについて書いていきます。

前に書いたように輸送コストの関係でヴァインベルクでは2000円前後で販売できるワインではドイツワインの魅力を知っていただくには少し物足りないワインになってしまうので、果実味や深みがある中程度の等級、もしくは下のクラスでもレベルが高い醸造所のワインを選んで輸入しています。そういったことから価格帯としては希望小売価格が3000円から4000円となるワインが大半を占めています。日常的にワインをお飲みになる方、気軽に飲んでいただけるような価格帯のワインのリストになっている飲食店にとっては、少し手の出しづらい価格帯となってしまっていますが、この価格としては満足、安いと思えるクオリティと言ってくださる方がたくさんいらっしゃり、自分でもそう思ってもらえるようなワインを選んでいます。

5000円から7000円のワインも気がつけば常時10種類以上あるようになりましたが、そういったワインは特にヴァインベルク店主が悩んで自信を持って進められるワインのみを選んでいますので、ヴァインベルクの系統の味筋のワインがお好きな方にはぜひ飲んでいただきたいです。この価格帯は特にコストパフォーマンスに優れているというワインを取り揃えています。グローセスゲヴェックス(VDPの辛口の最上級格付け)のタイプのワインも少し打つ増やしていきますのでお楽しみください。
ドイツの赤ワインは温暖化によりぶどうが熟しやすくなったことに加えて造り手の技術も向上しているので、特にこの数年でかなり進化しています。5000円から15000円となるドイツの赤ワインはのはびっくりするよようなクオリティのワインがたくさんあります。そういったワインもたくさん紹介していきたいのですが、まだこの価格帯のドイツの赤ワインの認知度が日本では低いので、もう少し良さを皆さんが感じてきていただいたタイミングでよりがんばっていこうかなと考えています。とはいえヴァインベルクで輸入しているラインガウのアスマンズハウゼン、アールの共にシーファー土壌のピノ・ノワール(アールはマイショスのヨステンウントクライン)、ヴュルテンベルクのクナウスの畑名ワインのレンベルガー、シュペートブルグンダーはかなり好評ですので自信を持って選んでいきたいです。
ドイツの赤ワイン、特にピノ・ノワール(シュペートブルグンダー)の醸造所でのトップの等級のワインはブルゴーニュに近いタイプのワインが多いですが、ヴァインベルクとしてはドイツならではといえる果実味が豊かでなおかつ深みのある5000円以上の赤ワインを紹介していきたいと考えています。

ヴァインベルクでは赤も含めて、トロッケン(辛口)のワインが多数を占めています。日本ではまだドイツワインは甘いだけというイメージを持っている方が多いので、ドイツワインにも辛口ワインでおいしいのがある、というのを知ってもらいたいという気持ちでトロッケンを入れている、ということもありますが、何年か続けていると、飲食店では辛口系のほうが甘口よりも需要があるということがわかってきたので、種類としても輸入量としてもヴァインベルクはトロッケンが多めになっています。
ただ、辛い、甘いだけでは分類できない魅力があるのがドイツワインで、トロッケンであっても熟したぶどうに果実味、深み、甘みのあるワインがドイツワインにはあり、そういったワインにはドイツならではの魅力がありヴァインベルクでも多く入れていますし、中辛口中甘口となるファインヘルプ(ハルプトロッケンと同じか少し多めの残糖)も日本での食事に合わせやすいし日本の方々に親しみやすいです。辛口、甘口という区分ではわからない良さを伝えていくことがヴァインベルクの使命でもあると思っています。特にファインヘルプはもっと広まるべきだと思っていますのでこれからもプッシュしていきます。

甘口も種類は少ないながらも輸入しています。ラインナップを広げられないので、その分厳選して素晴らしいワインを選んでいます。甘口といっても甘さがあるという程度のQBA、カビネットから甘みの強いアウスレーゼまで色々な味わいのものがあるのがドイツワインです。そういった残糖の違いや酸や果実味の感じ方の違いによってなるべくタイプがかぶらないようなものを取りそろえるように考えています。
貴腐ワインやアイスワインも輸入できればと考えていますが、モーゼルなどの家族経営の醸造所のワインではアウスレーゼからそれ以上の等級のワインになると倍以上の価格になってしまうため、価格と質のバランスで輸入を躊躇してしまっています。それでも今後そういったそのクラスでしか体験できないような喜びのあるワインも輸入できればとは考えています。

ドイツでは前にも書いたことがあるように(その時の記事はこちら)、出来上がり瓶詰めしたらわいりと早い時期から販売をしている醸造所が大半です。白ワインは収穫の翌年の春ごろから販売が開始されます。上質なものも大半が9月には販売が開始されます。そしてそれぞれのワインの生産量が多くないため、販売した年には大半のワインは売り切れてしまいます。現地で試飲するのもそういった新しいワインなので、輸入するワインは大半が若いワインとなります。とはいえ若くても魅力がありおいしく感じることができるワインをヴァインベルクでは選んでいます。とはいえ早く飲まないとおいしくない、ではなく熟成させてもおいしいワインをヴァインベルクが取引している醸造所は造っていますので、おうちなどでよい環境で少し寝かせておくとまた違う魅力を感じていただけることもできます。
ファルケンシュタインなどは生産量がすくないため争奪戦となるほどでその年に全てのワインが売り切れるので最新ヴィンテージしか輸入できないのですが、造り手によっては意図的に少し時間が経ってから販売しているワインもあり、そういったワインだからこその良さのあるワインも選ぶようにしてます。特にモーゼルのマルティン・ミュレンにはそういうリースリングのワインがたくさんあり、現在ヴァインベルクでは2009のトロッケン、2007の甘口シュペートレーゼ、1993のアウスレーゼを販売しています。


今回は価格帯、味わいのカテゴリー、ヴィンテージのことを書いていきました。
次回はどういったタイプの味わいを選んでいるのか、栽培や醸造方法について、などのことを書いていきます。


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画像は12月の試飲会で提供したワインです。
ゼクトから甘口まで、価格帯も2,800円から5,000円までのものを幅広くそろえました。赤も数種類あります。



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2018年12月24日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます どうやってワインを選んでいるのか?その2ワインのヴァリエーション

どうやってワインを選んでいるのか?の続きです。
ヴァインベルクではそれほど多くは一度に輸入することができないので、選ぶワインは絞らなければいけません。
ひとつのワインに対してもそれなりに量がないと販売するメリットは少ないので、そうなると一回のひとつの醸造所からの輸入では3種類から6種種類程度のアイテムに絞らなければいけないのです。
前回は価格のことについて書きましたが、今回はその他の要因についてです。

選ぶものを決定する際に価格と共に大きな要因となるのは、ヴァインベルクとしてのヴァリエーションです。
ヴァインベルクとして販売するものはできるだけ幅を広げたいと考えています。ドイツワインの魅力をより知ってもらえるためには多くのヴァイリエーションがあることが大事で、そして多くの方に興味を持ってもらえる確率があがります。
おいしいワインでも同じ価格帯で同じようなものが並ぶよりは、色々なタイプがあったほうがよいと考えます。それはひとつの醸造所でもそうですし、ヴァインベルク全体で扱っているラインナップとしてもです。ひとつの醸造所では等級やタイプをできるだけ幅広く取り扱って、その醸造所のことをよりわかっていただけるようにしたと考えています。全体のラインナップとしてもより多くの品種やタイプのワインを取り扱いと考えています。
といっても同じ価格帯で同じ品種でも一見同じように見えてもそれぞれに特徴があって入れているということもあります。土壌違いでキャラクターンが異なるというのがひとつの例です。産地や品種、価格帯といったことだけではなく、味わい、キャラクターのタイプのヴァリエーションもヴァインベルクでは重要視しています。

一つの醸造所から選ぶワインでは、まだ前のヴィンテージの在庫がヴァインベルクに多めにある場合には違うタイプのワインを入れていたりということも考えてます。人気のあるワインに関しては、味わいの違いで判断せずに毎年入れているものもあります。ゾルターのリースリング、ロゼのゼクト、クナウスのレンベルガー、トロリンガー、アイフェルのアポテーケ・トロッケン、ファルケンシュタインのヘレンベルク・ファインヘルプは最近は毎年必ず輸入しています。少しの違いがあっても、日本の方に喜んでもらえるという自信があるからです。それは何年も同じワインのヴィンテージ違いを飲んでいてこれらのワインは毎年入れたいと考えるようになりました。
アイテムによっては、まだ発酵の途中だったりブレンドする前ということで試飲ができない場合もありますが、それでも輸入を決めることもあります。

取引している醸造所のワインはどれもおいしいワインなので、その中で輸入するワイン、というのは前回と今回書いたようなことによって絞っていって選んでいます。
色々と紹介したいのですが、量が限られるので種類をしぼらなくてはいけないので、この作業はとても悩みます。種類だけでなく本数も重要で、種類と本数を同時に決めていきます。
すぐになくなりそうというアイテムの場合には、日本に戻ってきて早い段階でアイテムの指定と本数を伝えそのワインを確保してもらう場合もありますし、輸入を依頼するタイミングで、ヴァインベルクの在庫を考慮しながら注文する内容を決める場合もあります。そのやり方は醸造所によってやりとりが異なりますし何年もやっていると要領がつかめてくるのでその時々の最適な方法にしています。


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来年のはじめに輸入されるラインヘッセンのグッツラーの醸造所での試飲の時の写真です。
ここでは試飲会には出ないような前のヴィンテージのグローセスゲヴェックス(VDPの辛口ワインの最上級の格付け)も何種類も試飲させてもらえました。どれも素晴らしかったのですが、悩んだ中でひとつの銘柄では1ヴィンテージだけを選んでいきました。それぞれがそんなに多くの量ではないですが。


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試飲は輸入するワインを選ぶための重要な仕事ですが、いいワインを造り手と一緒に飲むのは幸せな瞬間でもあります。
写真はアイフェルの新しい醸造所で、アポテーケの畑が目の前にあるところで外で試飲をしていましたが、甘口のシュペートレーゼを飲んでいた時にはとても幸せな気持ちになりました。こういうのもご褒美かなと思ってその瞬間は楽しんでいます。

おいしいワインだから輸入をしているのですが、加えてなぜそのワインが選らばれているのか、という理由を書いていきました。
次回はもう少し、ヴァインベルクのワインではどういうものが選ばれているのか、というのを、今のラインナップの結果からも書いてみたいと思います。



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2018年12月23日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます どうやってワインを選んでいるのか?ワインの価格について

2回に分けて、醸造所をどうやって選んでいるのか醸造所で何をしているのか、ということを書いていきましたが、今回は、その醸造所の中で輸入するワインをどうやって選んでいるのか、ということを書いていきます。
今回はワインの販売価格の話が中心となります。

輸入することに決めたワインには大きく分けて2つの要因があります。
ひとつは、自分の好みであるワインであるということです。ヴァインベルク店主はドイツワインが大好きですが、その中でも好きなタイプというのがあります。好みという部分と、十種類以上ひとつのところで試飲しているとおっと思う時があり、そんどちらか、もしくは両方があったワインを輸入することに決めることが多いです。
ふたつめは、購入する方たちがいいと思うかという点です。5年やっているとどういうものを求めるのかが何となくわかってくるので、これは喜んでくれるだろうと想像できることがよくあります。また、この産地でこういうワインを造っている、ということだったり、そのワインに対して逸話だったりポイントがあるということも、決める理由になることもあります。
どちらか片方というよりはどちらも要因としてからんでいるのですが、どちらかに偏っていてそれでも輸入することを決めることもあります。

いいワインというだけでなく、価格も重要な要素となります。
とてもおいしい、と思っても、日本で販売するとなるとこの価格になってしまう、では難しいなあと思うワインもたくさんあります。特に気軽に飲みたいようなグーツヴァインではそういうワインは多いのです。また、ドイツで軽い食事とともになら最高のワイン、でも日本のその価格だとそうはならないし、そういうものはドイツで楽しむもの、と僕は考えています。輸送や輸入者などいくつかの行程があると価格が上がっていくのが当然なので、その価格になった際に、このワインをその値段でも満足できるか、ということが重要だと思っています。それはワインの質だけではなく、食事と合わせられるか、色々なシチュエーションに対応できるか、などそういった要素も含めてです。
よく、現地ではこの価格なのに日本では高い、と言う方がいらっしゃいますが輸入したらいくつかの業者がからみ、酒税、関税、消費税も加わるので、当たり前のことなのです。その値段でも楽しめるかどうか、なのです。高いと思う方は、ドイツやヨーロッパにに行ってワインもビールも買ってくればよいのです。といっても物自体は安くても、そこまでの交通費や多く買った時に輸送代もかかる、ということを考えれば、同じこと、ということをわかっていただけると思うのですが。

とはいえ、現在は1,000円以内でも日本で購入できるワインがたくさんあります。
ではなぜドイツでそういうワインが少ないか、というと、他の国と同様に大量に生産できるところが少ないからです。ぶどうを栽培できるエリアは限られているので、質が良いものを大量に作ってその価格で販売することができません。
そしてヨーロッパの中でも経済大国のドイツなので、物価も上がっていくわけで、ワインも例外ではないので、その価格で販売できるワインというのは多くないのです。家族経営の生産者が多いドイツでは、生産量も多くないので高品質なワインを作り価格を上げて利益を確保しているので、優良な生産者のワインは日本での販売価格は2,000円以上のワインになってしまいます。
モーゼルやラインガウの急斜面の畑は特に、規模を拡大できないこと、機械が入れず人件費と手間がかかるので、安く売れないということがわかりやすいかと思います。

そしてヴァインベルクは大手に比べると量がとても少ないので輸送コストが多くかかってしまいます。そのため、小売りで2,000円前後のワインを販売することができません。現在はヴァインベルクのネットショップでの税込みの販売価格が2,700円が一番低い価格となっています。大半が3,000円から4,000円のワインとなっています。
という中で、その価格帯の中で、購入してもらえるものを選ぶ、ということになります。お客様にこの価格でこのワインは安い、と言っていただけることが多いのですが、できるだけ安いものをというよりは、価格以上の価値を感じていただけるワインを選んでいます。
醸造所を選ぶ時点で、この価格帯で販売できるワインがたくさんあるような醸造所を選んでいます。そのこと自体をすごいと言ってくださる方もいらっしゃいます。すでに評価の高い醸造所だともう少し上の価格帯になってしまうので、まだそんなに評価は高くないけれど、質の高い醸造所を探して選んでいるのです。しかし、そういう醸造所でも、評価が高くなってきて価格を上げたり、そうでなくても毎年少しずつ価格があがるのはドイツの業界では当然のことなので、それは受けいれるようにしています。素晴らしいと思っていて長く付き合いを続けていきたいという醸造所を少しの価格の違いでやめる、ということはするつもりありません。
また、ヴァインベルクで輸入している3,000円から4,000円のワインの大半はオルツヴァイン(村名ワイン)、エアステラーゲ(畑名ワイン)のクラスです。昔からの等級だとカビネット、シュペートレーゼに相当するワインです。このクラスが、醸造所とワインの個性がはっきりわかると思っていますし、価格と質のバランスもヴァインベルクが販売するにはちょうどよいものが多いのです。

好きなもの、もしくはお客様が求めているものとして試飲した中でいいと思った中で、価格も考量して輸入するかどうかを決めることとなります。その際には、個人のお客様だけでなく、飲食店や酒販店にも多く取り扱ってほしいと考えているワインに関しては、卸販売の価格としてこのワインのこの価格だとどうだろうか、ということを考えます。4,000円以上のワインは、いいと思ったものは大半は選んでいるのですが、飲食店も扱いやすい価格帯となるとよりシビアにこのワインを入れるべきか、ということを考えます。
こういった選定の作業は、醸造所でではなく、日本に帰ってからゆっくりと考えます。
また、この価格だったらいいのに、と思うこともありますが、ヴァインベルクでは値下げの交渉をこちらからすることはありません。1年かけて造られた農作物であり、年によって生産量の増減が大きく収入の幅も広くなってしまう職業で、そのワインだけで生計を立てている家族に値下げの要求をしようとは思えないのです。なので、提示された価格の中で、自分がいいと思うものを選べばよいと思っています。
たまに前のヴィンテージなどでこの本数を買うならこの価格でいい、と言われることがあり、そういう時はその価格で購入することもあります。

リースリングとシュペートブルグンダーでは、質が良くて素晴らしいと思ったものはたいだいは輸入をしているのですが、その他の品種だと、この価格だたなかなか難しいのではと思い見送ることも多々あります。
一つの例だと、ヴュルテンベルクのクナウスでは、最初に訪れた時にソーヴィニヨンブランをとても気にいったのですが、4,000円を超えるドイツのソーヴィニヨンブランは難しいのでは、と思いその時はこのワインは選びませんでした。しかし、何度目かに訪れて2016年産のソーヴィニヨンブランを飲んだ時にもやはり素晴らしいと思い、今のヴァインベルクなら4,000円となっても購入していただけるのでは、という自信があり輸入することに決めたのでした。


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と価格の話を中心に書きましたが、やはりいいワインかどうかが大事であり、前回の醸造所の訪問は重要な要素なのです。
その時の試飲では、価格も大事ですが、日本の皆さんに喜んでもらえるワインなのか、ということをそれぞれのワインから考えることが一番大事なことです。
画像のアールのヨステンウントクライン(ミッテルラインのワインも作っています)ではケラー(といっても工場の一角ですが)で試飲をしましたが、こちらの好みがわかってくると、そのタイプをどんどん開けて試飲させてくれました。結局2時間近くこの場所で立って試飲と会話をしていました。
こういうことあってこそ選択肢ができ、その中から価格などもふまえて最終的に決めていけるのです。

今回は価格で選ぶワインは絞られていくということを中心に書きましたが、もうひとつ大きな要因があり、そのことについては次回に書きます。


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2018年12月04日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます 醸造所訪問では何をしているのか?

前回の続きです。
気になる醸造所で取引したいと思う醸造所が決まったら、ドイツに訪れる時期が見えてきたらその醸造所にメールで連絡をします。
日本にあなたのところのワインを輸入したいので、一度訪れて話をしたい、ということを伝えます。その際には、量のことやドイツワインだけをやっていて日本にもっとドイツワインを広めていきたいと思っていることなども書いています。
そして返事が来て、訪れる日程を相談して醸造所を訪れます。
大半が家族経営の小さな醸造所で、営業担当でメールをすぐに返せるような方がいなくて畑、ケラーでの作業の合間にこういった対応をしているところもあるので、返事がすぐに来なくてもしょうがないと考えています。少したって返事がない時にはもう一度メールすることもありますが、それでも連絡が来ないときには諦めることにしています。その状態で訪れることになても先方が乗り気でない可能性が高いこと、メールでが届いていない、読まれていない、ということであっても、それは運命で合わなかったのだと思うようにしています。現につながっていい取引が続いているところがあるので、そうならなかったのはしょうがない、と思うようにしているのです。
ちなみに、趣味の時代にも、興味を持っているから訪れたい、とメールで伝えてアポイントをとってから醸造所は訪れていました。

そして、ドイツに行って、約束の日に醸造所に向かいます。駅、バス亭から遠めのところにある場所の時には迎えに来てくれることもあります。
初めて訪れる醸造所の時には、まずはケラーなど醸造所の中を案内してもらいながら話をして、その後に車で畑を一緒に見に行くというのが最近のパターンです。


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これはモーゼルのマルティン・ミュレンですが、畑にいる生産者の姿はやはりいいです。
一緒に歩きながら、土壌や気候、仕立て方、樹齢の話などを聞きます。樹齢については、実際に見て、かなりの古樹だったので質問してみたら、フィロセキセラの害を逃れている自根も多く持っているということをそこで初めて知った、ということもありました。


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このように、畑にワインを持っていって、一緒にワインを飲むという演出をしてくれることもあります。
うれしいし楽しいのですが、しっかりと畑を見る、説明を聞いて質問をする、HPやブログ用の写真をしっかり撮ることは忘れないようにしています。


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そして、醸造所に戻ってからは試飲ですが、まだボトリングされてなく、木樽、ステンレスタンクで発酵、熟成中の場合には直接そこから試飲することあります。もちろんまだ完成の状態ではないので、ポテンシャルを感じる、という程度になります。それでも、その時に良いと思った感覚は、ボトリング後に再び飲んでも同じような喜びを感じることは多いです。
画像のファルケンシュタインのように、一樽(1000リットル樽)ごとで別のワインとしてリリースする場合には木樽からの試飲は有効ですが、複数の樽のワインを一緒にしてからボトリングする際には樽試飲は無意味な場合もあるので、その時点では試飲しない銘柄もあります。


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画像はマルティン・ミュレンですが、ここまで試飲するのは例外で、だいたいは10種類前後です。複数のヴィンテージのワインを現行として販売していたり、品種が多い、辛口から甘口まで幅広い、複数の畑を所有している、などという理由により種類の多さは醸造所ごとに異なります。
また、その場で全て新しくワインを開けることもありますし、それまでの試飲で使っていたものでの提供の場合もあります。考え方はさまざまなのでそのやり方に従います。ただ、時間が経ってそうと感じた時には、いつ開けたものなのか確認しますし、変化がどのくらいあるかなども聞きます。

試飲のスピードもまちまちです。どんどん次を注ごうとするところもありますし、ひとつひとつゆっくりと説明する造り手もいます。
ほとんどの造り手は一緒に飲みながら進めていくということが多いです。中には、自分も飲んでみたいからと熟成しているワインを持ってきた生産者もいます。
また、スピードや順番によって、しっかりと判断できない場合もあるので、最近は気になったものがあれば途中か最後にもう一度戻って試飲するようにしています。必ずその時間をもらうように頼んでいます。
それでも輸入するべきか判断に迷う場合には、そのワインを購入するかもらって、日本で再び飲んでから判断するようにしています。
いづれにしろ、その場で輸入する種類と量は決めず、日本に戻ってから量の確認のやり取りをしながら決めるようにしています。そのあたりの話はまた別で書きます。

おいしいもの、貴重なものは全て飲み込むこともありますが、冷静な判断をするために、全ては飲み込まず、口の中に入れてから吐き出すこともふつうにします。生産者が目の前にいても試飲として当たり前の行為としてやっています。とはいえ生産者を目の前にしてあからさまに捨てるのはためらいますが。少なめに注いでもらうようにして、もっと試飲したい場合には追加でリクエストするようにしています。


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ファルツのシュピンドラーでの試飲の光景です。この時は同行者がいたので撮ったくれたようです。
マルクスとは、毎回GGクラスの辛口リースリングの購入量の交渉をしています。数量が少ないのであまりたくさんは出しなくないので、自分がほしい量との折り合いをつけます。この時は2017年のキルヒェンシュトゥックの数量の話でしたが、24本と譲ってくれなかったのですが、粘ってなんとか36本確保してもらえました。
先に数量は後で決める、と書きましたが、数が少ないもの、すぐになくなってしまいそうなもので、絶対にこれは欲しい、というようなワインはその場である程度の数量を確保してもらうよう頼むこともあります。

試飲の時間は30分で終わるところもありますし、2時間以上かかるところもあります。そういうこともあるのでスケジュールはぎちぎちには入れないようにしています。詰め込みすぎると、時間を気にしていると集中できない、最後のほうが集中力がなくなっている可能性もあり生産者に申し訳ない、ということがあるので、ヴァインベルクではしっかりと話をするつもりの醸造所の訪問は1日2軒まで、と決めています。午前1軒、午後1軒という形です。


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試飲の時間の後に一緒に食事をすることもあります。醸造所や自宅での場合にはそのまま試飲で開いているワインを飲むことができます。
トロッケン(辛口)のワインだと食べ物と合わせると印象が変わる場合もあるので、この体験はとてもありがたいです。
画像のヴュルテンベルクのクナウスでは、わりとゆったりとこの時間を与えてくれるのでとても助かります。


というようなことが一連の訪問の流れです。
この流れのことを一醸造所ごとに訪問した時のことをブログでは書いています。

ワインだけ取り寄せれば輸入するワインは決めることができるのですが、ヴァインベルクではこの訪問での会話を重要視しています。そこで人柄などもわかるからで、そういったことも日本のみなさまへ伝えるようにしています。
一度訪れたとしても、時間的に可能なかぎりは何度でも醸造所に訪れるようにしています。新しいヴィンテージのワインの話はもちろんのこと、今まで知らなかったことを聞けることもあるからです。

そしてこの訪問で試飲した中から、どうやって輸入するワインを決めるのか、という話を次回に書きたいと思います。



12月8日は新宿リースリングにて試飲会を開催します。こうやって出会った生産者のワインをお飲みいただけます。
事前申し込みは不要です。15時から17時の開催、参加費は2,000円です。



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