2016年09月05日

ヒルデガルトゆかりの料理とワインの集いの様子と感想です

日本にあるドイツ料理のレストランとしては最も有名で最初に名前の出てくる六本木一丁目のツム・アインホルンで会を開催しました。こちらでは一年半前に一度食事会をやらせてもらっていますが、今回はその時とはテーマが違い趣の異なる会となりました。
ツム・アインホルンの野田シェフはヒルデガルト・フォン・ビンゲンHildegard von Bingen(11世紀の修道女でさまざまな分野に影響を残した女性)のハーブを使った料理に興味を持っていて「ドイツ修道院のハーブ料理」という本も刊行しています。ヴァインベルクで輸入することとなったリューデスハイムのビショッフリッヒェス・リューデスハイムがヒルデガルトの建てた教会に醸造所を併設しているということもあり、ヒルデガルトのことを勉強しました。その中でツム・アインホルンでヒルデガルトをテーマにした会をできないかと打診したところ快く引き受けてくださったので、6月にドイツに行った時にヒルデガルトで造っているワインも入手しそれらとヴァインベルクで輸入しているリューデスハイムの醸造所のワインとヒルデガルトに関連する料理での食事会をすることとなりました。ヒルデガルトの修道院を訪れた時の様子はこちらをごらんください。


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まずはヒルデガルトについて野田シェフからの解説がありました。修道士たちの食生活をただす、健康を気遣うためにハーブ料理のレシピを多く開発したことなどをお話しいただきました。その当時はじゃがいもやトマトはなかったということも言われてみればそうだなと思いました。じゃがいもはアメリカ大陸からやってきたものなので。ドイツ料理なのにじゃがいもがない料理なのです。


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タルトにはトマトが入っていたり川魚ではなくメバルだったりと当時の料理の完全再現ということではなく、ハーブなどによる味付けなどヒルデガルトのレシピとはどういった系統のものかという雰囲気がわかりつつ、現代においしく食べられる料理、といったメニューです。事前にどういったワインを提供するかということを話して、野田シェフに料理の構成を考えていただきました。お話を聞きながらのゼクト以外のワインと料理を一種類ずつ合わせていく形となりました。


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料理が出たときなどに野田シェフからハーブや食材の解説をしていただきました。
僕も調理されていない根セロリは初めて見ました。


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こういったハーブの香りをかいだりなめたりしました。紅茶で使われているようなものや胃腸薬おような苦味のあるベルトラムなど面白い体験でした。


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提供したワインです。
②ヒルデガルト リースリング トロッケン
③ヒルデガルト リースリング シュペートレーゼ ファインヘルプ Sanctus
⑥ヒルデガルト リースリング シュペートレーゼ Scivias

当初は6種類の予定だったのですが予備として用意していたもう一種類のシュペートレーゼも提供しました。
ヒルデガルト以外のワインはヴァインベルクで販売しているので各ワインの紹介のページへリンクを貼ってあります。
ヒルデガルトのワインは全て2015年産です。他のヴィンテージも試飲したのですが、気にいったものが結果的に2015年産となりました。2番のラベルのものとヒルデガルトのシンボルをラベルにしているものの2種類の系統があり、後者はシュペートレーゼクラスのぶどうを使用していてワイン名にはヒルデガルトにまつわる単語が使われています。⑥のワイン名になっているSciviasはヒルデガルトが執筆した有名な指導書で日本訳では「道を知れ」とされています。



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根セロリのサラダ。生クリームのとハーブのみの味付けです。こういった味わいには、きりっとした②のような酸味がありフレッシュなリースリングの辛口がぴったりあいました。リースリングの酸の重要性はこういった料理でもよくわかります。②のワインは、わざわざ日本で購入するほど、というわけではないのですが、現地で飲んだらとてもおいしく感じるドイツの風土、食べ物にあった(あまり料理を選ばないので)お手本のようなフレッシュなリースリング・トロッケンです。トロッケンではサマーワインというシリーズもあったのですがこちらのほうがコクがあって好みだったのでこちらを入手しました。


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野菜のタルト。ハーブの風味がとけこんでいます。野田シェフの腕も感じる料理として完成している素晴らしいものでした。
③のファインヘルプは先のトロッケンがアルコール度数が11.5%だったのに対し12%で、収穫したときの糖度が高いので辛口よりもアルコールに変えていっても度数が高くボリュームがあるものになっているというのが参加者にも興味深かったと思います。甘いとは感じないけれど心地よいボリュームの残糖で野菜の料理との相性がとてもよいワインだと思いました。


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ヒルデガルトはいくつかの区画にブドウ畑を所有していますが、③のワインは修道院の真下の斜面のエリア、リューデスハイマー・クロスターベルクKlosterbergの畑です。ここは砂岩に石英が混ざっている土壌だそうです。リューデスハイムはレスやシーファー、石英、といった要素が畑ごとに微妙に異なっています。畑のことを調べていたらこの隣にはクロスターライKlosterlayという畑もありこちらはシーファーとレスの土壌だそうです。なんで似たような名前をつけるの、とは思いますが畑名が異なるのには構成要素が違うというちゃんとした理由があるのです。昔は科学的な分析ではなく感覚でその違いがわかっていたのだからすごいです。


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メバルです。クリームソースでこちらも塩、コショウの味付けはありません。ヒルデガルトでも重要な食材であるスペルト小麦があります。スペルト小麦はヘルシー健康というだけでなく食感やこくといった部分で食材としてもいいものだということがわかる料理でした。
こういったうすめだけどコクがあり洗練された料理とまったりめだけど深みと奥に力強さもある④のワインは最高の組み合わせでした。


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仔羊とレンズ豆の煮込みです。内側に力のある料理と、一見薄く感じるけれど力がありなおかつエレガントな⑤の赤ワインの組み合わせはとてもよいです。提供された時は少し温度が低かったのですが、時間がたつにつれこのワインの良さが出てきてほっとしました。一瞬でなくてゆったりと味わっていただきたいピノ・ノワールです。6000円というと高く感じるかもしれないけれど他の国の同価格のピノ・ノワールと比べたらとてもよいワイン、という感想をいただけました。


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デザートはかぼちゃのタルトです。砂糖の甘みが強くなくてもかぼちゃのうまみでホットできます。ツム・アインホルンといえばやはり一角獣の砂糖のデコレーションです。
甘口のシュペートレーゼは⑥のほうが甘みを感じ、⑦はより複雑みがありシュロスベルクという畑の良さがわかるものでした。どちらがよいかは好みであり、どちらもおいしい甘口ワインだということは間違いありません。

ヒルデガルトで販売しているハーブティで落ち着きこの会は終了となりました。

豪勢と感じない味付けや食材でも幸せで特別な食事になるということを感じられる会になりました。一見物足りなく感じる料理でも、繊細なドイツワインと合わせると相乗効果でお互いの良さが引き立っていくのがよくわかりました。ヘルシーと(心の)贅沢という相反しなさそうにみえるものの共存ということを強く感じることができました。新しい体験をすることができた料理を提供してくださった野田シェフに心から感謝しています。
多くの方の想像するドイツ料理とは異なるものですが、こういった料理によりドイツの文化の幅を知ってもらえる機会になればと思います。ワインと料理が好きな方も、フランス料理などとは異なる合わせ方なので、ぜひヒルデガルトの料理とドイツワイン、というのを体験していただきたい、と思いました。


次回のヴァインベルクの会は9月22日新宿リースリングにてゼクト(スパークリングワイン)でランチの会です。さまざまなタイプのゼクト6種類をお楽しみいただけます。



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2016年08月07日

8月のワイン会の様子

8月の初めにヴァインベルクのワイン会を行いました。ドイツでのことなどを話す機会にしたいということで「ドイツワイン最新事情を聞ける会」と銘打ちました。まだ輸入していないドイツで入手したものも数種類提供しました。会場はドイツビール、オーストリアビールを輸入しているJenaの直営レストラン、ツークシュピッツェです。小さいグラスでのウエルカムビールから会をスタートさせました。この週は和食メニューを提供する企画をしていてふだんとは異なるメニューが中心なり面白い組み合わせを楽しむことができました。
今回もアットホームな雰囲気で、参加者同士でもいろいろな話をしながらみなさん楽しんでいただけたようでよかったです。


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飲んだワインの感想などを一本ずつ左から順に書いていきます。リンクを貼ってあるものが現在ヴァインベルクで購入できるワインです。

ビッケル・シュトゥンプのトゥウェンティシックス。夏の一杯目に冷やして飲むのには最適だと思っていましたがみなさん同じように思っていただけました。頭で考えて飲むタイプではなく、体が欲する、喜ぶワインです。

ベルンハルト・アイフェルのヴァイスブルグンダー。ここのリースリング以外は2013年のヴァイスブルグンダーと2010年のグラウブルグンダーを輸入しどちらも好評でしたが、2015年のヴァイスブルグルグンダーを現地で試飲したらこれもよいものでした。ただ輸入するかは迷っていたので持って帰ってきて反応を聞くということも含めてあらためて試してみました。思っていたよりも好評で参考になりました。

モーゼルのギュンサー・シュタインメッツのヴィントリッヒの畑のリースリング・トロッケン。この醸造所は、ヴァインベルクとしては輸入できないけれど興味があるので訪問したいと伝えて訪れました。複数の畑を所有してそれぞれの畑の特性の出ているワインを造っていて、モーゼルの典型的な味わいというわけでないのですが、素晴らしいモーゼル産の辛口ワインを造る今の造り手だと思いました。試飲した2015年産の大半がまだ瓶詰めされていなくて購入できなかったのですが、その中で購入したこのワインは参加者にとても好評でした。酸は強くは感じずやさし味わいだけれど力強さがあります。

ザールのペーターラウアーの上級クラスのファインヘルプ。この造り手は2014年産の上級クラスを2種類空輸しましたが、2015年産を入手したので今回提供しました。Unterstenbergはアイラー・クップの畑の一区画の古樹のぶどうによるワインです。VDPでは辛口のGGは9月からのリリースを定められていますが、ファインヘルプは上級クラスであってももう入手することができるのです。酸は強烈ではありませんが緑の風味を感じるザールらしい味わいです。ただ価格を考えると難しいかなと感じました。ザールに関しては2014年産のほうが素晴らしいワインが多いように感じています。ただ2015年産も偉大なワインはありそうです。

クナウスのレンベルガーG。今回唯一の赤ワインです。他のものより価格が低いのですが、それでもこのワインを気にいってくださった方が多かったのは手ごたえを感じました。飲み口は軽めだけれどほどよい濃さがあり使い勝手の良いワインです。クナウスのこのレンベルガーはヴァインベルクとしても定番で継続して入れていきたいと考えています。

トリアーにあるゼクトの醸造所SMWのエルブリンク1992。縁があって以前醸造所を訪れたことがあって、今回時間があったので挨拶もかねて再訪しました。たくさんの種類を試飲させてくれましたし、トリアー市内が見渡せる高層階にある食堂(観光客用できるのですはないです)で一緒にご飯を食べたり、別の日に黒猫で有名なツェルのオリジナルの畑を一緒に歩いたりと、とてもよくしてくださいました。
ここでは古酒でゼクトを造る技術があって常に数種類販売しているのですがその中の一本です。とても余韻が長く心地よい甘みがあります。エルプリンクのぶどう品種のワインを飲んだことがある人が少ないので比較して判断をするというのは困難なワインだったかと思います。(モーゼルの上級などで栽培されていますが栽培面積は多くありません)。自分もエルプリンクの古酒は飲んだことがないので、どう変化している、などということは伝えられないのですが、食事が終わる頃に飲むスパークリングワインとしてはとてもよいものだと思いました。この古酒ゼクトは少しの差で大きく変わるらしく、ヴィンテージによって全く味わい異なるのが興味深いゼクトです。

リューデスハイムのフェンデルのファインヘルプ。VDPの格付けでカビネットクラスのオルツヴァイン(村名ワイン)です。試飲した中でいいなあと思って入手したのですが、現地で飲むには心地よいさわやかさとてもよいと思うのですが、日本に輸入してそれなりの価格(3000円弱)で購入してもらった時に満足してもらえるかというと難しいかなと感じました。

最後は同じフェンデルのシュロスベルクの甘口シュペートレーゼです。輸出用はこのラベルです。甘みは充分ありますがデザートワインほど甘みは強く感じないので、こういった会の最後にぴったりだと思っています。参加者の中でも、ドイツ以外を普段飲まれているワイン好きにはこのくらいの甘口ワインがちょうどよいという声がありました。甘さだけでなく、特級畑であるシュロスベルクの畑の個性による複雑味があるので多くの方に受け入れられる甘口ワインだと考えています。

フェンデルは構想では始めはファインヘルプだけにしようと思っていて、途中で甘口に変更したのですが、参加者も増えたので結局両方提供することにしました。リストは甘口だけ書いていたのですが7ではなく8と書いてしまっていて、結果的にはその通りになりました。


今回の参加者は、ドイツワインをふだんから飲んでいるという方が少なく、色々なタイプが飲めてよかったという声がありました。それぞれのワインに関して、これは典型的なその産地の味わい、これは造り手の個性が強い、などという話もしていきましたが、比較しながら飲んでいるのでそういうこともわかりやすく理解していただけたかと思います。
面白かったのは、典型的ではないモーゼルの辛口ワインを気に入ってくださった方はドイツワインに飲みなれていない方で、ドイツワインをたくさん飲まれている方は、ザールらしさのあるラウアーがとても好きと言っていたことでした。

最後に食事を載せます。


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前菜盛り合わせ。トゥウェンティイシックスは合わせやすいです。


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豆腐とつくねのフリカデル。


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シュニッツェルの玉子とじ。レンベルガーとバッチリでした。出汁というのがポイントだと思いました。


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アイスバインで出汁をとっているつけ麺。ヴァインベルク店主の好みもあってリクエストしました。スープとてもよかったですが、麺を食べながらのフェンデルのファインヘルプとの相性の良さにびっくりしました。少し残糖があるのとシーファー土壌ではないというのがポイントだったかと思います。


今回も良い会になったと思っています。
月に一度は何かしらのイベントはやっていますので興味のある方は気軽にご参加ください。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
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ラベル:ワイン会
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2016年04月21日

シュパーゲル(白アスパラ)づくしの食事会の様子

毎回好評で今年で3年目となる永田町のドイツ料理中心のレストラン、ビッテでのシュパーゲル(白アスパラ)づくしの食事会の今年1回目を開催しました。
白アスパラはヨーロッパの春の風物詩でほとんどのレストランでこの季節に食べることができるのですが、日本でもここ数年で白アスパラのメニューを多く見かけるようになりました。
しかし日本とヨーロッパ産では太さや味わいが異なるので、値段が高くなってもヨーロッパ産にこだわっているビッテのシュパーゲル料理は人気があり、僕も毎年楽しみにしています。
ドイツ産は国内の高級レストランで買い占められてしまうためほとんど輸出されないので、現在はオランダ産のシュパーゲルを使用しているそうです。


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ワインは6種類です。


人数が想定より少なかったので5本で足りるかと思ったのですが、みなさんの飲まれるペースが速かったので予備としていた4番のワインも提供することにしました。
順番に料理のことを書きながらワインとの相性のことも書いていきます。


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一皿目の前菜は冷製のシュパーゲル、野菜のテリーヌとサーモンです。ソースはフォアグラとヨーグルトです。
みなさんこの一皿だけで歓喜の声をあげていました。
この料理には1と2を合わせましたが、ザールの酸味と甘みのある1はフレッシュな野菜という要素でよく合っていて、2の少しまったりした味わいはソースをつけた時やサーモンと一緒に食べたときに合わせる時によかったです。
ドイツワインでは野菜に合うワインを容易に見つけることができます。


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2品目はシュパーゲルのスープです。中に固形のものも入っています。
味が濃すぎずうまみ中心のこのスープは、2と3のジルヴァーナーのワインと相性ばっちりです。
この2種類は両方ともフランケンのジルヴァーナーなのですが、畑の土壌が異なり、そのことにより味わいのキャラクターが異なる、ということを実感していただけました。


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メインはスペイン産の丸鶏のグリルとシュパーゲルのボイルです。
ソースは、シュパーゲルのボイルの定番であるオランデーズソースとこの料理のために特別に作っている黒トリュフ入りのソースの2種類を用意していただきました。黒トリュフのソースは皿によそおうと近づけたらトリュフのとても良い香りがしました。あっさりしているけどコクもある鶏肉とシュパーゲルの組み合わせは幸せになれる味わいでした。どちらのソースでも楽しめました。
さっぱりと食べたい時は少し酸味もある3のジルヴァーナー、黒トリュフのソースと合わせたりどっしりとした味わいで楽しみたいのなら5のグラウヴァイセ、そして6のシュペートブルグンダーの薄めだけれどコクのある味わいが鶏肉にとてもよく合っていて、どのワインと合わせても楽しめました。
この料理はドイツのシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を合わせるときによい見本になる構成でした。


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デザートはチョコレートケーキとストロベリーのアイスです。メインの後のこのデザートはさっぱりと食べることができおいしくペロッとたいらげてしまいました。
ワインの締めはアウスレーゼにします。甘みも強いけれど酸も味覚として感じるくらいあるので、コース料理を食べた後にちょうどよい濃さです。


品数もワインも少なめに見えるかもしれませんが、とても濃密な食事となりみなさん笑顔で満足していられました。
ヨーロッパでは大半の飲食店ではボイルかスープしか食べられないのですが、現地でも気軽には食べられることができない特別な料理で、素晴らしいシュパーゲル料理を堪能できた会となりました。
それと、ヨーロッパ産のシュパーゲルにこだわる理由のわかる料理でした。日本産だからこそ合う料理もあるのですがこういった料理はやはりヨーロッパ産でなおかつ太いものがいい、ということを納得できました。

ヴァインベルクのワインは勉強会ではないので、参加者のみなさんで会話しながら楽しい食事にしていただきいと考えているのですが、初めてヴァインベルクの会に参加された方にも楽しかったと言っていただけました。
今回は7名の参加者で、最初は話をする方が少なくていつもより静かな出だしだったので、楽しい会にできるかと少し不安だったのですが、途中からみなさんワインの感想やドイツの話などをしていてそんな不安はいらない雰囲気となりました。店主からもぶどう品種や地域、土壌の話など色々な話もすることができました。


ビッテでのシュパーゲルの会は今年はもう一度開催します。
5月21日18時から、会費は9,000円です。
興味のある方はzでぃご参加ください。
facebookをやられている方は下記リンクのイベントページから、その他の方はメールかネットショップの問い合わせページから申し込んでください。
料理はほぼ同じ内容を、ワインはジルヴァーナーとシュペートブルグンダーは同じものをと考えていますが、参加人数や状況により変更となる場合があることはご了承ください。


最後に。今大変な想いをしていらっしゃる方がいて、食べたものも食べられない状況だと思いますが、自分たちが抑えても何も変わらないので、ふつうの生活ができることに感謝しながら通常通りの活動を続けていきます。


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2016年04月19日

「初めて?のドイツワイン」の会の様子とドイツワインを紹介する時に心がけることについて

経堂のインゴビンゴにてワイン会をしました。3月の会はこのお店でヴァインベルクの会として、ザールワインのみというだいぶマニアックなテーマでやりましたが、今回の会はお店のお客さんなどドイツワインをあまり飲んだことがない方向けということでお店の企画として行いました(インゴビンゴはビールが中心のお店です)。
敷居を低くということで4,000円と、かなり低い価格設定にしましたが、ワイン、食べ物ともにこの値段では安すぎるという満足
できる内容となりました。食べ物は冷製のハム、ソーセージ、野菜の盛り合わせの後に4種類の温かいソーセージを提供していただきました。ソーセージは全てインゴビンゴの自家製です。
ワインはヴァインベルクのワインだとその会費では準備できないので他のインポーターのワインも用意しましたが、意図をもってそろえたものが意図通りの効果を発揮していてほっとしました。


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ワインは白5赤2の7種類です。
1 リースリング トロッケン (モーゼル)
4 3種ブレンド グラウヴァイセ トロッケン クナウス (ヴュルテンベルク)
5 シュペートブルグンダー トロッケン (ファルツ)
6 レンベルガー クナウス (ヴュルテンベルク) 
7 リースリング シュペートレーゼ ファルケンシュタイン (モーゼル)


こういった、ドイツワインをあまり飲んだことがない方のためにリストを組んで用意する会が増えているのですが、その時に心がけていることを書いていきます。少し長くなってしまうのでワイン会の様子だけ知りたい方はとばしてお読みください。

他の国では、産地ごとにある程度ブドウ品種が決まっているので、産地で分けてワインを説明していく、というのが一般的です。
ドイツでは各産地でリースリングやシュペートブルグンダーなど同じぶどう品種を生産しているので、ぶどう品種で違いを表して説明するやり方もあります。
しかし、その2つのやり方で説明しても、わかりづらい部分も多いのでは、と思うようになりました。わかっている人にとってはわかりやすいやり方に見えるのですが、初めて体験する人にとってはこれらの方法で示されてもわかりやすく把握することにはならないのではと感じるようになりました。
そういったことから、品種や産地できれいに分けて用意して説明するよりも、味わいの異なるタイプをそろえてドイツワインにはこういう味わいがある、と感覚的に知ってもらうほうが、実際に飲むことができる環境の場合には効果的だと考えています。
なのでこの会も、モーゼルが多めだったり、勉強として入る場合には最後のほうに紹介するヴュルテンベルクも2種類入っていたり、品種の特徴はわかりにくいブレンドしているワインも入れています。
しかし、そろえたワインはそれぞれ味わいが異なり、ドイツワインの幅広さとこういったワインがある、ということを知っていただき、なおかつそれぞれのワインでなぜそういった味わいになっているかというところで産地や品種のことも話をすることができるのです。

もうひとつ、ドイツワインでは土壌というのが重要で、その地質によって味わいのキャラクターが決まってくるということがあり、そのことで入門として説明するワインを選ぶ場合に思っていることがあります。
産地で分けたとして、同じ産地でも土壌によって全く味わいが異なったり、産地が異なっていても土壌や畑の条件が似ていれば同じような味わいになることがあるので、産地できっぱりと分けて説明するのは違うのでは思うようになっています。
なので産地は気にせずに異なる土壌で、味わい、キャラクターの異なるワインで幅広いタイプをそろえるべきだと考えています。
しかし、その土壌の違いというのは細かく説明したとしても理解はできないと思うので、土壌がそれぞれ異なっていて、その部分でドイツワインには特徴がある、ということを知ってもらえさえすればよいと思っています。
興味を持っていただいたワインから、産地、品種、土壌といったところにそれぞれが興味を向けてもらえればよくて、そのきっかけを作る場にすればよいのだ、と考えるようになっています。
本や講義で説明する場合には品種や産地での分類とするしかないのですが、実際に飲んでらもらえる場ではこういったアプローチをするようにしています。

選ぶ側としては、こういった産地、品種、土壌のキャラクターを把握することは大切で、そういった部分を理解していれば幅広い味わいを提供することが容易になります。ただしその知識やそれぞれの特性をそのまま説明するのではなく、参加者に紹介する場合にはそれぞれの産地、品種、土壌ごとの細かい説明をするべきではない、と考えています。それぞれのワインでさりげなく特徴として少し説明すればよいのです。


ではワイン会の様子に戻ります。
①は典型的な北のほうの酸とミネラルによって骨格がある、気軽に飲まれている定番のタイプということで提供しました。
②は少し残糖があるのでそれによってどう印象が変わるのかということを知ってもらいたいと思い選びました。どちらもおいしいけれど全く印象が異なり、シチュエーションや気分によって選べばよい、ということをわかっていただけました。
③はシルヴァーナはリースリングよりは酸が少なく穏やかということを知っていただけました。このワインはフランケンのジルヴァーナーよりはやわらかい味わいなので典型的なタイプではないのですが、バイエルンの名物であるヴァイスヴルスト(茹でた白ソーセージ)と相性がよいということは知っていただけました。
④は複雑みと重さがありそれまでのワインとは味わいが異なり、こいったタイプもドイツワインにはたくさんるということを知っていただけました。幅広さもドイツワインの魅力であり、落ち着いた味わいのフランスなどのワインが好きな方にも気に入っていただけるワインもドイツにはたくさんあります。


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この③と④の時にアスパラ入りのソーセージを出してもらいましたが、アスパラ(シュパーゲル)といえばジルヴァーナーと合わせるのが定番なのですが、中に入っているとはいえグリルだとその香ばしさなどに負けてしまっていて、④のほうがトーンが一緒で相性がよかったというのが興味深かったです。

⑤はシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)です。シュペートブルグンダーだけでもドイツの中でもいろいろな味わいがありこういった会で種類が限られている中で説明するのはなかなか難しいです。産地や土壌だけでなく造り手の個性も反映されて味わいの幅が広くなる品種なので。その中でも果実味がのっているものは多いので、ドイツのピノ・ノワールのひとつの特徴ということで⑤のようなワインを出すのはありだと思っています。ブルゴーニュに似ているワインを出してその中で少し異なるのはなぜか、という説明の仕方もあるのですが、低価格のワインでの紹介だったら果実味のあるタイプでよいと思っています。

⑥は、ボルドーやオーストラリアの赤のような濃さのあるワインもあるということを知ってもらう意図でレンベルガーを選びました。
本当はGの予定だったのですがワンランク上のSを持ってきてしまったのですが、3,000円台でこういったワインを飲めるということを知っていただけたのでよかったと思っています。


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典型的な焼きソーセージとルッコラ入りのソーセージです。ソーセージは白でもドイツワインと相性がとてもよいのですが、この2種類は赤ワインとも相性がとてもよかったです。ウスウマといわれる系統の赤ワインとお肉の組み合わせを体験して理解していただくのにちょうどよい内容でした。

⑦は甘口ですが、なんかんだいっても甘口はおいしく、頭を使わずによいと思えるので、やはりドイツワインには欠かせない要素です。
このワインは甘いだけでなく酸もしっかりのっているので、そのバランスが素晴らしくそしてドイツにしかない味わい、という説明をしました。

今回は10人参加されて、半数は初めてお会いする方で半分は知り合いだったのですが、大多数の方はドイツに行かれていたりと初心者ではない方でした。しかし、会のタイトルの「初めて」には初めて飲むタイプのドイツワイン、という意味合いもこめていたので、意図通りの驚くような反応をされることもあり、成功したと思いました。

こういやっていろいろなタイプや魅力のあるドイツワインを紹介していくことが自分の役目だと思っていますので今後もがんばっていきます。

4、5月のワイン会やイベントは前の記事で書いていますので、気になる会がありましたらご参加ください。



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ラベル:ワイン会
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2016年03月27日

チーズと新着ワインの会の様子

チーズと新着ワインの会の様子を書きます。
今回の会は、新入荷のワインのお披露目にあわせて、チーズも一緒に楽しんでもらおうという趣旨にしました。
築地の場内のチーズ屋コトブキフーズの江藤さんに来ていただき、ヴァインベルクのワインに相性の良いチーズを選んでいただき会でも色々な話をしてくださいました。
会場のスペースとテーブルによる上限の16人の方にお越しいただき、今回も素晴らしい会になりました。


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ワインは8種類になりました。参加者に対して2本の用意ではなく1本のものもありました。

①トゥウェンティシックス 2014 ビッケル・シュトゥンプ 白・中辛口 11.5% 

②ジルヴァーナー ブントザントシュタイン 2014 ビッケル・シュトゥンプ 辛口 12%

③アポテーケ トロッケン 2014 ベルンハルト・アイフェル 辛口  12%  

④グラウヴァイセ 2014 クナウス 辛口 Grauweisse Reben S  13.5% 

⑤レンベルガーG 2014 クナウス 赤・辛口 12・5%

⑥レンベルガーS 2014 クナウス 赤・辛口 13%     

⑦シュペートブルグンダー ヨハニスベルク 2009 ビッケル・シュトゥンプ 赤辛口 13% 

⑧アンナベルク アウスレーゼ 2013 ベルンハルト・アイフェル 白・甘口 7.5% 


③と⑧以外は新着ワインです。この2つは、やはりリースリング辛口と甘口はドイツワインとチーズを合わせる時に体験するべき組み合わせということでリストに入れました。

どのワインも自信を持って選んだものですが、どれも好評で安心しました。
①はフランケンぽさのあまりない4種ブレンドですが、花見など気軽に飲むときに最高という声いただきました。このワインを選んだのは頭を使わないで飲んでも素直においしいと思えるワインだったから、なのですがパーティなどで活躍できるワインだと思っています。
②はムッシェルカルクではなくブントザントシュタインの土壌なので、典型的と言われるフランケンワインとは味わいが少し異なるので日本の方に受け入れられるか心配でしたが、やさしい味わいのジルヴァーナーかなり好評でした。おかわりのリクエストが一番多かったのがこのワインでした。
④と⑤は昨年に引き続き輸入しましたが、今年も評判よさそうです。
⑤と⑥のレンベルガー飲み比べは興味深かったようです。軽く飲むなら⑤、ゆっくりと向き合って飲むなら⑥、と意図していたことを理解していただけたようでよかったです。
⑦のシュペートブルグンダーは、現地の醸造所でかなり気に入って輸入したのですが、おいしいと言ってもらえてよかったです。特にドイツワインをふだんから飲んでいる方に良いと言われたのがうれしかったです。熟成したリースリングやシュペートブルグンダーには私はたまに慈悲深いという言葉を使うのですが、その言葉に納得していただけたようでした。
⑧のアウスレーゼは、誰が飲んでもおいしいと思える味わいなので今回もみなさん喜ばれていました。なんだかんだいっても甘口もドイツワインでははずせません。


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チーズは5種類用意していただきました。
スペインのアルピノ(山羊)、ドイツのカンボゾラ、スイスのアッペンツェル、イタリアのタレッジオ、フランスのロックフォールです。

チーズは同じ銘柄でも作りによってかなり異なるので、今回合った相性がそのまま今後も応用できるということにはならないのですが、どういうたタイプとどういったワインでどういった関係になるかということは体験し今後の参考にはなっているかとは思います。

アルピノは①のトロピカルな味わいのワインだと口の中で一緒になってとても相性が良いと思っていたのですが、みなさんもそう思っていただけたようでした。花梨のペーストをつけるとその甘さとやわらかさでさらに一体感が増しました。
ガンボゾーラは塩気が強めですがどの白ワインとも合いました。その中では樽とシャルドネによる複雑味のある④と合わせるのが個人的には好みでした。
アッペンツェルは白ワインで洗っていてクリーミーで濃厚なチーズでした。白でも赤でも合いましたが、クリーミーで重たい余韻と②のジルヴァーナーのトーンがぴったり合っていてこの組み合わせが好きでした。
タレッジオは赤ワインどれにも合いました。中でも⑥の濃いめだけど上品さもあるレンベルガーと合わせるのが好みでした。
ロックフォールはかなり高価なものを持ってきてくださり、みなさんその味わいに驚きでこんな美味しい青カビ初めて食べたという声が続出していました。赤ワインと合わせる場合、個性のあるワインだとお互いの良さが消えてしまうような印象でした。⑤のような気軽なハウスワインのタイプのほうがこういった個性のある素晴らしいチーズとは合わせるほうがいいのかなと思いました。
バニラアイスを買ってきてくださって、アイスとロックフォールと⑧の甘口ワインを合わせた時の口の中での融合は初めての体験でした。甘みと塩気とクリーミーさが見事に一体になっていました。


セミナーというよりは和気あいあいとした会になればと思っていたのですが江藤さんも陽気な方なのでとても楽しい会になりました。
その中でも、チーズへの向き合い方など、ためになったり納得するようなことも話していたので参加者は喜んでいられました。


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こういった会も今後もやっていけたらと思っています。

次回のヴァインベルクの会は4月20日から永田町ビッテにてシュパーゲルづくしの食事会です。今年で3年目の開催となります。会費は9000円です。
参加希望の方はフェースブックページかメールかネットショップの申し込みフォームから表明してください。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
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