2018年12月23日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます どうやってワインを選んでいるのか?ワインの価格について

2回に分けて、醸造所をどうやって選んでいるのか醸造所で何をしているのか、ということを書いていきましたが、今回は、その醸造所の中で輸入するワインをどうやって選んでいるのか、ということを書いていきます。
今回はワインの販売価格の話が中心となります。

輸入することに決めたワインには大きく分けて2つの要因があります。
ひとつは、自分の好みであるワインであるということです。ヴァインベルク店主はドイツワインが大好きですが、その中でも好きなタイプというのがあります。好みという部分と、十種類以上ひとつのところで試飲しているとおっと思う時があり、そんどちらか、もしくは両方があったワインを輸入することに決めることが多いです。
ふたつめは、購入する方たちがいいと思うかという点です。5年やっているとどういうものを求めるのかが何となくわかってくるので、これは喜んでくれるだろうと想像できることがよくあります。また、この産地でこういうワインを造っている、ということだったり、そのワインに対して逸話だったりポイントがあるということも、決める理由になることもあります。
どちらか片方というよりはどちらも要因としてからんでいるのですが、どちらかに偏っていてそれでも輸入することを決めることもあります。

いいワインというだけでなく、価格も重要な要素となります。
とてもおいしい、と思っても、日本で販売するとなるとこの価格になってしまう、では難しいなあと思うワインもたくさんあります。特に気軽に飲みたいようなグーツヴァインではそういうワインは多いのです。また、ドイツで軽い食事とともになら最高のワイン、でも日本のその価格だとそうはならないし、そういうものはドイツで楽しむもの、と僕は考えています。輸送や輸入者などいくつかの行程があると価格が上がっていくのが当然なので、その価格になった際に、このワインをその値段でも満足できるか、ということが重要だと思っています。それはワインの質だけではなく、食事と合わせられるか、色々なシチュエーションに対応できるか、などそういった要素も含めてです。
よく、現地ではこの価格なのに日本では高い、と言う方がいらっしゃいますが輸入したらいくつかの業者がからみ、酒税、関税、消費税も加わるので、当たり前のことなのです。その値段でも楽しめるかどうか、なのです。高いと思う方は、ドイツやヨーロッパにに行ってワインもビールも買ってくればよいのです。といっても物自体は安くても、そこまでの交通費や多く買った時に輸送代もかかる、ということを考えれば、同じこと、ということをわかっていただけると思うのですが。

とはいえ、現在は1,000円以内でも日本で購入できるワインがたくさんあります。
ではなぜドイツでそういうワインが少ないか、というと、他の国と同様に大量に生産できるところが少ないからです。ぶどうを栽培できるエリアは限られているので、質が良いものを大量に作ってその価格で販売することができません。
そしてヨーロッパの中でも経済大国のドイツなので、物価も上がっていくわけで、ワインも例外ではないので、その価格で販売できるワインというのは多くないのです。家族経営の生産者が多いドイツでは、生産量も多くないので高品質なワインを作り価格を上げて利益を確保しているので、優良な生産者のワインは日本での販売価格は2,000円以上のワインになってしまいます。
モーゼルやラインガウの急斜面の畑は特に、規模を拡大できないこと、機械が入れず人件費と手間がかかるので、安く売れないということがわかりやすいかと思います。

そしてヴァインベルクは大手に比べると量がとても少ないので輸送コストが多くかかってしまいます。そのため、小売りで2,000円前後のワインを販売することができません。現在はヴァインベルクのネットショップでの税込みの販売価格が2,700円が一番低い価格となっています。大半が3,000円から4,000円のワインとなっています。
という中で、その価格帯の中で、購入してもらえるものを選ぶ、ということになります。お客様にこの価格でこのワインは安い、と言っていただけることが多いのですが、できるだけ安いものをというよりは、価格以上の価値を感じていただけるワインを選んでいます。
醸造所を選ぶ時点で、この価格帯で販売できるワインがたくさんあるような醸造所を選んでいます。そのこと自体をすごいと言ってくださる方もいらっしゃいます。すでに評価の高い醸造所だともう少し上の価格帯になってしまうので、まだそんなに評価は高くないけれど、質の高い醸造所を探して選んでいるのです。しかし、そういう醸造所でも、評価が高くなってきて価格を上げたり、そうでなくても毎年少しずつ価格があがるのはドイツの業界では当然のことなので、それは受けいれるようにしています。素晴らしいと思っていて長く付き合いを続けていきたいという醸造所を少しの価格の違いでやめる、ということはするつもりありません。
また、ヴァインベルクで輸入している3,000円から4,000円のワインの大半はオルツヴァイン(村名ワイン)、エアステラーゲ(畑名ワイン)のクラスです。昔からの等級だとカビネット、シュペートレーゼに相当するワインです。このクラスが、醸造所とワインの個性がはっきりわかると思っていますし、価格と質のバランスもヴァインベルクが販売するにはちょうどよいものが多いのです。

好きなもの、もしくはお客様が求めているものとして試飲した中でいいと思った中で、価格も考量して輸入するかどうかを決めることとなります。その際には、個人のお客様だけでなく、飲食店や酒販店にも多く取り扱ってほしいと考えているワインに関しては、卸販売の価格としてこのワインのこの価格だとどうだろうか、ということを考えます。4,000円以上のワインは、いいと思ったものは大半は選んでいるのですが、飲食店も扱いやすい価格帯となるとよりシビアにこのワインを入れるべきか、ということを考えます。
こういった選定の作業は、醸造所でではなく、日本に帰ってからゆっくりと考えます。
また、この価格だったらいいのに、と思うこともありますが、ヴァインベルクでは値下げの交渉をこちらからすることはありません。1年かけて造られた農作物であり、年によって生産量の増減が大きく収入の幅も広くなってしまう職業で、そのワインだけで生計を立てている家族に値下げの要求をしようとは思えないのです。なので、提示された価格の中で、自分がいいと思うものを選べばよいと思っています。
たまに前のヴィンテージなどでこの本数を買うならこの価格でいい、と言われることがあり、そういう時はその価格で購入することもあります。

リースリングとシュペートブルグンダーでは、質が良くて素晴らしいと思ったものはたいだいは輸入をしているのですが、その他の品種だと、この価格だたなかなか難しいのではと思い見送ることも多々あります。
一つの例だと、ヴュルテンベルクのクナウスでは、最初に訪れた時にソーヴィニヨンブランをとても気にいったのですが、4,000円を超えるドイツのソーヴィニヨンブランは難しいのでは、と思いその時はこのワインは選びませんでした。しかし、何度目かに訪れて2016年産のソーヴィニヨンブランを飲んだ時にもやはり素晴らしいと思い、今のヴァインベルクなら4,000円となっても購入していただけるのでは、という自信があり輸入することに決めたのでした。


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と価格の話を中心に書きましたが、やはりいいワインかどうかが大事であり、前回の醸造所の訪問は重要な要素なのです。
その時の試飲では、価格も大事ですが、日本の皆さんに喜んでもらえるワインなのか、ということをそれぞれのワインから考えることが一番大事なことです。
画像のアールのヨステンウントクライン(ミッテルラインのワインも作っています)ではケラー(といっても工場の一角ですが)で試飲をしましたが、こちらの好みがわかってくると、そのタイプをどんどん開けて試飲させてくれました。結局2時間近くこの場所で立って試飲と会話をしていました。
こういうことあってこそ選択肢ができ、その中から価格などもふまえて最終的に決めていけるのです。

今回は価格で選ぶワインは絞られていくということを中心に書きましたが、もうひとつ大きな要因があり、そのことについては次回に書きます。


12月28日まで、ランダム3本セット9500円(送料込み)を販売中です。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


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2018年12月15日

新入荷のワインを中心にヴァインベルクのワインを紹介します

ヴァインベルクはどうやって醸造所、ワインを選んでいるのか、ということをこのブログに書いている途中ですが(書いた記事のリンクです)、そうやって選んだワインの一部を紹介します。
商品名にヴァインベルクのネットショップのそれぞれのワインのページへのリンクをはっています。
先日試飲会を行いましたので参加された方の感想などもあわせて書いていきます。


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今回の試飲会ではいつもより多めの13種類を提供しました。
新入荷のバーデンのフランケンシュタインとヴュルテンベルクのクナウスのワインが中心でした。


フランケンシュタインの4種類はどれも好評でよかったです。
この醸造所を訪れた時のことはブログに書いています。

グラウブルグンダーはボリュームがありながら酸ものっていると、特にドイツワイン好きの方に人気でした。
ムスカテラーは、ヴァインベルクとしては初めて仕入れるアロマティックな香りのするタイプの品種です。この試飲会だけでなく他で飲んでいただいた方たちにも好評です。スパイシーな香りですが、スーッと飲めてしまうきれいな飲み口のワインです。

シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)は同じ価格で、土壌の異なる畑からそれぞれリリースされているものを輸入しています。
グナイスは片麻岩土壌のワインです。気品があるきれいな味筋ですが、複雑みがあり、ギュッとつまったコクが飲み進めるとくせになっていきます。どちらかというドイツワインを中心に飲んでいる方に人気がありました。
グラニートは花崗岩土壌のワインです。ボジョレーやローヌにも同じ土壌があり、品種が違っていても重たさがあり一般的に赤ワインでイメージするタイプのキャラクターあり、他の国のワインに慣れている方はこちらの方が好みのようでした。ドイツワイン好きでも、重心低めのしっとりとしたワインが好きな方はこちらのほうが好みのようでした。
ヴァインベルクのワインに関しては、どのワインもおいしいけれどその中では、というような言い方をされることが多いのですが、この2種に関しては好みがはっきりわかれていたのが面白かったです。そしてその割合はほぼ五分でした。どちらも魅力的だと思い、土壌違いということもあって両方輸入したのですが、グナイスのシュペートブルグンダーは他にないタイプだと感じ、こちらのほうを多めに仕入れていてヴァインベルクとしては力を入れています。


クナウスは新ヴィンテージの2017年産での入荷となった、コクのあるロゼ、ナチュラルだけれど濃さのあるレンベルガー、チャーミングだけれど食事に寄り添えるトロリンガー、どれも好評です。
その中でもレンベルガーは、色々な用途でお飲みいただくことができ多くの方に気に入っていただけるワインなのでヴァインベルクでは大プッシュしています。

5月に醸造所を訪れた時に飲んで気に入り初めて選んだ、赤のブレンド(ツヴァイゲルト、メルロー、レンべルガー)のシグナトゥア、樽の風味と果実味でフルボディタイプのだけれど軽やかさもあるグラウブルンダー、どちらも反応がよくてうれしかったです。


ゼクト(スパークリングワイン)専門の醸造所ゾルターは、定番となったリースリングとロゼ、どちらも人気がありますし、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエというシャンパンで使われているぶどう品種をブレンドしたキュヴェアンリも入荷しています。
2001年のローゼンエックの畑からのリースリング・レゼルヴは高貴で気品のある味わいで、特別な時に飲んでいただきたいです。

ノンドサージュできれいな味筋のクナウスのピノ・ノワールのゼクト、モーゼルのSMWのエルプリングの90年のゼクトもございます。


ドイツワインはもちろん甘口も素晴らしいです。
フレッシュさもあり甘いワインでしたらファルケンシュタインのシュペートレーゼ、落ち着いてコクのあるワインならマルティン・ミュレンの2007年シュペートレーゼがございます。
アウスレーゼは貴腐菌も混ざったコクと深みのあるアイフェルのリースリング、華やかだけれど落ち着きもあるシュピンドラーのゲヴュルツトラミナーのアウスレーゼがございます。
熟成した甘口ではミュレンの1993年のアウスレーゼもあります。甘味は抜けてきていますが、熟成したワインならではの深みと心地よい余韻があります。

全てがおすすめできるワインとしてヴァインベルクではワインを輸入していますが、今回は新入荷のワインと年末年始などの特別な時期にもおすすめできるワインを紹介しました。

12月中の発送ですとご購入金額13,000円以上で850円の送料が無料となります。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


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2018年12月09日

新入荷のバーデンのフランケンシュタインの醸造所を訪問した時のこと

バーデンのフランケンシュタインのFreiherr von und zu Franckensteinのワインが入荷し販売を開始していますので、5月にこの醸造所を訪れた時のことを書きます。

この醸造所をやりたいと思ったのは、前回のブログでも少し書いたように昨年のプロヴァイン試飲会でのことでした。
知り合いがこの醸造所のことを言っていたので、VDPのエリアの中にあったこの生産者のブースにも訪れました。
そうしたら、自分の好みでしたし、後でも書きますが土壌違いでのワインをリリースしていること、そして生産者の家族がとてもいい方たちだったので気が合いそうと思い、ここと取引をしたいと思いました。当主のお父さんとは30分近く、僕のつたないドイツ語でやりとりをして、これは想い出として印象に残っています。ちなみに隣のバーデンの有名生産者のブースでは通訳付きで日本からのグループが試飲していました。
そして今年ドイツを訪れた時に醸造所を訪れて、正式に輸入することを決めたのでした。


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醸造所はオッフェンブルクOffenburgにあります。
ライン川に近く、数キロ離れたキールからは橋を渡るとフランスのストラスブールにすぐに行けることができます。
駅を降りてまずは昼食でおすすめしてもらったレストランヘ。オッフェンブルクの中心地まで来ました。
木組みの家もありました。後で畑に向かう途中にも観光地ででなくもふうつに木組みの家はありました。そのあたりの雰囲気はヴュルテンベルクのクナウスの醸造所があるヴァインシュタットWeinstadtに似ていると感じました。


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紹介してもらった伝統的レストランではシュパーゲル料理。シュパーゲルに付け合わせを合わせるような感覚で魚や肉と書いてあり、ビーフステーキにしてみました。盛り付けもおまけみたいなかんじになっています。
肉質もよく、新鮮なシュパーゲルもおいしく、オランデーズソースも他にはない味で、大満足でした。
フランケンシュタインのワインはグラスで飲めないか訊いたらシュペートブルグンダーがあるということでいただきました。
薄め、軽めですがコクがありこの料理にもありました(地元用のグーツヴァインなので輸出はしていないものです)。


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レストランに車で迎えに来てもらい、郊外の畑に向かいました。
案内してくれたのは今年からこの醸造所で働いているレオンさんです。
ゼクトを持ってきてくれて、畑で一緒に飲みながら話を聞きました。

この醸造所は、フランケン男爵という名の醸造所で、13世紀から続いているとされています。その男爵の家系が所有していて、ワイナリーは2008年年からはフーシュレ家が任されています。1926年からVDP(高品質ドイツワイン生産者連盟)に加盟しています。
物語のフランケンシュタインは全く関係がありません。

この醸造所は数キロ離れた畑は、花崗岩、片麻岩と土壌が異なっていって、それがこの醸造所の大きな特徴と言えます。
花崗岩はバーデンでも点在していますが、片麻岩で地質が混ざっていないのはバーデンではこのエリアだけということでした。ドイツの他の産地でも片麻岩の土壌は少ししかないと思います(オーストリアにはたくさんあります)。

最初に訪れたのは、先の画像のZell-Weierbachにある畑です。こちらは花崗岩土壌(グラニートGranit)です。
標高は高めで、遠くにはアルザスのシュトラスブールも見ることができました。


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畑には十字架もありました。
けっこうな急斜面のところもありましたが、トラクターなどが間に入って作業をするとのことでした。
岩がごつごつしているシーファー土壌のモーゼルでは考えられいことです。ただ、昨年もトラクターの転倒事故が起きたりとかなり危険みたいです。それでも全て手作業にするよりは効率がよいので機械は入れるのだそうです。収穫は選定が必要なので手摘みです。


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10分くら車で移動して片麻岩土壌(グナイスGneiss)のBerhauptenにある畑へ。
シュヴァルツヴァルト(黒い森)はすぐそばにあるそうです。
画像からもわかるように農薬はほとんど使わないほぼビオの栽培です。


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こちらは畑は縦にはそれほど長くはありませんでした。
シュペートブルグンダーやリースリングはどちらの畑にもありましたが、ミュラートゥルガウやムスカテラーといった品種はこちらのみに植えられているそうです。
この先にはモミの木が栽培されていてびっくりしました。


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そして醸造所へ向かいました。
数年前にオッフェンブルクの街に近い今の場所に引っ越したそうです。
写真は撮っていませんが、入ったところには広めの販売場があります。


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その奥はケラーです。
今回輸入したワインはステンレスタンクでの醸造ですが、GG(グローセス・ゲヴェックス)などはバリックでの熟成で、ワインが入っているたくさんの木樽がありました。


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2階は試飲スペースです。こちらで試飲しながら質問をしたりもしました。
あらためて、土壌違いのワインを試飲するととても興味深かったです。
その中で、販売するとしたらどれが魅力的か、と考えながら試飲しました。
GGクラスでも素晴らしいワインがいくつかあったのですが、今回は日本の方へのお披露目ということで、わかりやすいタイプとしてオルツヴァイン(村名ワイン)で4種類輸入することを日本に帰ってから決めました。
せっかく土壌違いでそれぞのワインがあるので、シュペートブルグンダーはグナイスグラニート、それぞれの土壌で同じ価格のオルツヴァインを輸入することにしました。
ムスカテラーは悩んだのですが、日本でどういう食事と合わせるのか興味がある、と言っていたので購入することを決めました。
和食全般に合わせる、というのは難しい気がしていますが、日本の食卓で使いやすいワインだと思いました。


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試飲の途中で当主のシュテファンさんが来たので、パーティなどもできる広い庭で写真を撮りました。
2018年は生育が早く、訪れた5月は、前年のワインのボトリングまでの作業と栽培の作業が重なってとても大変で、僕との時間をとることができなかったと言っていました。


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数日前のマインツでのVDP試飲会では3人で写真を撮りました。
輸入した2017年のグラウブルグンダー(ピノ・グリ)は、この時も、あらためて醸造所で飲んだ時も好印象だったので輸入することにしました。


ヴァインベルクが扱うとしてもとてもよい醸造所だということがわかりました。
真面目で実直でやさしいワイン、とても好きです。
これからは、日本のみなさまの反応や食事と合わせた時のことなどをお知らせしていきたいと思っています。

ワイン名にリンクははりましたが、下記からもネットショップのファルケンシュタインのワインをご覧いただけます。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


posted by ヴァインベルク at 21:27| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする

2018年12月04日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます 醸造所訪問では何をしているのか?

前回の続きです。
気になる醸造所で取引したいと思う醸造所が決まったら、ドイツに訪れる時期が見えてきたらその醸造所にメールで連絡をします。
日本にあなたのところのワインを輸入したいので、一度訪れて話をしたい、ということを伝えます。その際には、量のことやドイツワインだけをやっていて日本にもっとドイツワインを広めていきたいと思っていることなども書いています。
そして返事が来て、訪れる日程を相談して醸造所を訪れます。
大半が家族経営の小さな醸造所で、営業担当でメールをすぐに返せるような方がいなくて畑、ケラーでの作業の合間にこういった対応をしているところもあるので、返事がすぐに来なくてもしょうがないと考えています。少したって返事がない時にはもう一度メールすることもありますが、それでも連絡が来ないときには諦めることにしています。その状態で訪れることになても先方が乗り気でない可能性が高いこと、メールでが届いていない、読まれていない、ということであっても、それは運命で合わなかったのだと思うようにしています。現につながっていい取引が続いているところがあるので、そうならなかったのはしょうがない、と思うようにしているのです。
ちなみに、趣味の時代にも、興味を持っているから訪れたい、とメールで伝えてアポイントをとってから醸造所は訪れていました。

そして、ドイツに行って、約束の日に醸造所に向かいます。駅、バス亭から遠めのところにある場所の時には迎えに来てくれることもあります。
初めて訪れる醸造所の時には、まずはケラーなど醸造所の中を案内してもらいながら話をして、その後に車で畑を一緒に見に行くというのが最近のパターンです。


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これはモーゼルのマルティン・ミュレンですが、畑にいる生産者の姿はやはりいいです。
一緒に歩きながら、土壌や気候、仕立て方、樹齢の話などを聞きます。樹齢については、実際に見て、かなりの古樹だったので質問してみたら、フィロセキセラの害を逃れている自根も多く持っているということをそこで初めて知った、ということもありました。


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このように、畑にワインを持っていって、一緒にワインを飲むという演出をしてくれることもあります。
うれしいし楽しいのですが、しっかりと畑を見る、説明を聞いて質問をする、HPやブログ用の写真をしっかり撮ることは忘れないようにしています。


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そして、醸造所に戻ってからは試飲ですが、まだボトリングされてなく、木樽、ステンレスタンクで発酵、熟成中の場合には直接そこから試飲することあります。もちろんまだ完成の状態ではないので、ポテンシャルを感じる、という程度になります。それでも、その時に良いと思った感覚は、ボトリング後に再び飲んでも同じような喜びを感じることは多いです。
画像のファルケンシュタインのように、一樽(1000リットル樽)ごとで別のワインとしてリリースする場合には木樽からの試飲は有効ですが、複数の樽のワインを一緒にしてからボトリングする際には樽試飲は無意味な場合もあるので、その時点では試飲しない銘柄もあります。


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画像はマルティン・ミュレンですが、ここまで試飲するのは例外で、だいたいは10種類前後です。複数のヴィンテージのワインを現行として販売していたり、品種が多い、辛口から甘口まで幅広い、複数の畑を所有している、などという理由により種類の多さは醸造所ごとに異なります。
また、その場で全て新しくワインを開けることもありますし、それまでの試飲で使っていたものでの提供の場合もあります。考え方はさまざまなのでそのやり方に従います。ただ、時間が経ってそうと感じた時には、いつ開けたものなのか確認しますし、変化がどのくらいあるかなども聞きます。

試飲のスピードもまちまちです。どんどん次を注ごうとするところもありますし、ひとつひとつゆっくりと説明する造り手もいます。
ほとんどの造り手は一緒に飲みながら進めていくということが多いです。中には、自分も飲んでみたいからと熟成しているワインを持ってきた生産者もいます。
また、スピードや順番によって、しっかりと判断できない場合もあるので、最近は気になったものがあれば途中か最後にもう一度戻って試飲するようにしています。必ずその時間をもらうように頼んでいます。
それでも輸入するべきか判断に迷う場合には、そのワインを購入するかもらって、日本で再び飲んでから判断するようにしています。
いづれにしろ、その場で輸入する種類と量は決めず、日本に戻ってから量の確認のやり取りをしながら決めるようにしています。そのあたりの話はまた別で書きます。

おいしいもの、貴重なものは全て飲み込むこともありますが、冷静な判断をするために、全ては飲み込まず、口の中に入れてから吐き出すこともふつうにします。生産者が目の前にいても試飲として当たり前の行為としてやっています。とはいえ生産者を目の前にしてあからさまに捨てるのはためらいますが。少なめに注いでもらうようにして、もっと試飲したい場合には追加でリクエストするようにしています。


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ファルツのシュピンドラーでの試飲の光景です。この時は同行者がいたので撮ったくれたようです。
マルクスとは、毎回GGクラスの辛口リースリングの購入量の交渉をしています。数量が少ないのであまりたくさんは出しなくないので、自分がほしい量との折り合いをつけます。この時は2017年のキルヒェンシュトゥックの数量の話でしたが、24本と譲ってくれなかったのですが、粘ってなんとか36本確保してもらえました。
先に数量は後で決める、と書きましたが、数が少ないもの、すぐになくなってしまいそうなもので、絶対にこれは欲しい、というようなワインはその場である程度の数量を確保してもらうよう頼むこともあります。

試飲の時間は30分で終わるところもありますし、2時間以上かかるところもあります。そういうこともあるのでスケジュールはぎちぎちには入れないようにしています。詰め込みすぎると、時間を気にしていると集中できない、最後のほうが集中力がなくなっている可能性もあり生産者に申し訳ない、ということがあるので、ヴァインベルクではしっかりと話をするつもりの醸造所の訪問は1日2軒まで、と決めています。午前1軒、午後1軒という形です。


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試飲の時間の後に一緒に食事をすることもあります。醸造所や自宅での場合にはそのまま試飲で開いているワインを飲むことができます。
トロッケン(辛口)のワインだと食べ物と合わせると印象が変わる場合もあるので、この体験はとてもありがたいです。
画像のヴュルテンベルクのクナウスでは、わりとゆったりとこの時間を与えてくれるのでとても助かります。


というようなことが一連の訪問の流れです。
この流れのことを一醸造所ごとに訪問した時のことをブログでは書いています。

ワインだけ取り寄せれば輸入するワインは決めることができるのですが、ヴァインベルクではこの訪問での会話を重要視しています。そこで人柄などもわかるからで、そういったことも日本のみなさまへ伝えるようにしています。
一度訪れたとしても、時間的に可能なかぎりは何度でも醸造所に訪れるようにしています。新しいヴィンテージのワインの話はもちろんのこと、今まで知らなかったことを聞けることもあるからです。

そしてこの訪問で試飲した中から、どうやって輸入するワインを決めるのか、という話を次回に書きたいと思います。



12月8日は新宿リースリングにて試飲会を開催します。こうやって出会った生産者のワインをお飲みいただけます。
事前申し込みは不要です。15時から17時の開催、参加費は2,000円です。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
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2018年12月02日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます どうやって醸造所を選んでいるのか?

試飲会などよく質問されることがいくつかありまして、そういうことはあまりブログでは書いていないので、記録としても一度書いておいたほうがよいかと思っていましたので何回かにわけて書いていきます。

今回は、どうやって取引する醸造所を選んでいるの?ということについてです。

インポーターによっては、現地の酒屋さんから一括で輸入したり、現地の取りまとめているところの紹介、などさまざまな方法があり、それぞれにメリットがあるのですが、ヴァインベルクでは、自分で醸造所ごとに交渉し、それぞれの醸造所からワインを直接輸入います。
このメリットは、好きなもところから好きなものを入れられる、ということです。ただ、デメリットとしては、それぞれのところとやり取りをし、書類などもそれぞれのところに依頼するので、それぞれやり取りの仕方が異なったりもするので時間も要するし労力もかかります。しかしそれでも自分の入れたいワインを入れる、というメリットのほうが圧倒的に多いです。

では、その醸造所はどうやって選ぶか?ということですが、その醸造所に出会ったきっかけというのはいくつかあります。

まずは、愛好家としてドイツの生産者をまわっていた時代に好きだった造り手というのがあります。
マルティン・ミュレンがそうです。トラーベン・トラーバッハの試飲会で出会い、ずっと好きだった造り手で、輸入を始める時にまだどこも輸入していなかったので、連絡をして始めることとなりました。

紹介で出会ったところもあります。
ファルケンシュタインは知人からここは良さそうだと聞きコンタクトをとりました。ビショッフリッヒェス・リューデスハイムはゾルターで働いている人に、リューデスハイムでどこかいいところないか、と言われて訪れたところです。
どちらも自分ではたどりつかなかったかもしれません。ファルケンシュタインはゴーミヨ、ヴィーヌムで点数が高いのでその数年後に気になったと思いますが、生産量が少ないためその時点では取引を断られていた確率が高いと思います。

この地域をやりたい、と考えているときには、ゴーミヨやアイフェルマンを参考にすることもあります。
ワインの種類や価格も載っているので、だいたいどんなかんじかが想像できるので、いいなあと思ったところにコンタクトをとって醸造所を訪ずれます。そして返事が来て訪れたところは、大半が自分が気にいるところでその確率はとても高いです。
まガイドブックで見るまで全く知らなかったところにはベルンハルト・アイフェル、ビッケル・シュトゥンプなどがあります。

試飲会で気にいったところもあります。試飲会ではたくさんの醸造所が集まるので探しやすいです。ただ、一部のアイテムしか試飲できないこと、矢継ぎ早に試飲していくので冷静な判断が難しいです。なので、試飲会で気にいってやりたいと思ったところは多くはありません。
しかし昨年のプロヴァインでは3つの醸造所を気に入りました。
ラインヘッセンのグッツラーは前に一度試飲会で飲んだことがあると思っていいなあと思っていたところで、久しぶりに飲んだらやはりよかったのです。
ヨステンウントクラインはたまたま立ち寄って素晴らしく、アールとミッテルライン、両方の畑を持っているので決めました。
バーデンのフランケンシュタインは知人が訪れたことがあって名前を聞いていたので寄ってみたら気に入りました。

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フランケンシュタインのところにいた当主のお父さんがとてもいい方で、そういうのもポイントにはなります。この方、ドイツごしかできませんが、つたないやりとりで30分くらい話していました。

試飲会で出会った場合には、そこで取引、アイテムを決めるのではなく、一度醸造所を訪れてから正式に決めるようにしています。
試飲会の瞬間だけでは人柄などはわかりませんし、畑も見てみたいので。いいワインを入れるということが重要な使命ですが、ヴァインベルクとしては造り手の想いを日本のみなさまへ届けることも大事なことだと考えているので、このステップははずせません。


というよういくつかの方法で醸造所との出会いがあります。一期一会というか出会えたことは運命だと思っています。
そういうこともあって、取引している生産者とのつながりは大事にしています。

そして、では醸造所でどうやってワインを決めるの?という話は次回にします。


12月8日は新宿リースリングにて試飲会を開催します。こうやって出会った生産者のワインをお飲みいただけます。
事前申し込みは不要です。15時から17時の開催、参加費は2,000円です。



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