2020年09月21日

ヴァインベルク、ドイツワインに興味を持っていただけるために その1

今の状況だと、多くの方に来ていただくようなイベントやワイン会が難しかったりするので、ヴァインベルクのことを知らなかった方にヴァインベルクのドイツワインを飲んでいただく機会が作りずらくなっています。Zoomでのオンラインのイベントもやっていますが、やはり飲んでこそ感じられることがあります。
そういった機会が少なくなった中で少しでもヴァインベルクとドイツワインに興味を持っていただき、そして飲んでみたいと思っていただけるようになれれば、というな記事をこれから何回か書いていきたいと思います。
こういった記事を見て、ネットショップでの購入や飲食店や酒販店の方がヴァインベルクのワインを取り扱ってみたい、と思っていただければいいなあと思っています。ヴァインベルクのワインを飲んだことがある方にも、また飲んでみたいと思っていただけたらうれしいです。
facebookの個人ページではたまに濃い話も書いているのですが、しっかりと残る形ではあまり書いていないので、こういうことをしてみようかと思います。以前、ヴァインベルクについて、という題名でヴァインベルクがやっていること、どういう信念があるかなどということについて何回かに分けて書いてもいますので、興味を持った方はそちらもお読みいただけるとうれしいです。


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先日、久しぶりに試飲会を開催しました。コロナ対策として、事前申し込み制として人数制限をして込み合わないようにして開催しました。着席でじっくりとワインに向き合っていただけました。

今回は6月着のシュピンドラーとクナウスのワインだけでなく、幅広いタイプになるように他の醸造所も選んでの12種類となりましたた。モーゼル、ラインガウのトロッケンのリースリングがなかったりはしますが、幅広いタイプとなりました。

最近のドイツワインをあまり飲んでいないという方も驚きと魅力を感じていただけました。そしてヴァインベルクの選ぶワインは新しいだけでないドイツワインらしさと魅力があふれているワインであるということも感じていただけたかと思います
ヴァインベルクの赤ワインは飲食店を中心にかなり好評ですが、この試飲会では白の方が人気があるようでした。暑い年で度数14%だけど重すぎないジルヴァーナー、派手ではないゲヴュルツトラミナー、価格に驚かれる高品質なウンゲホイヤーのリースリング、モーゼルらしさを感じる8年経ってもとてもきれいな味筋のミュレンの2012年甘口シュペートレーゼが特に反応が良かったように感じました。
試飲会での反応でも、一般的なドイツワインのイメージではないワインに対しての驚きとおいしいという感想などがあり、そういうこともあり自分がドイツワインを輸入し販売する意義があると思っています。
勉強のためのワインではなく、おいしいと思っていただき飲んでいる空間で幸せになっていただくためのアイテムとなるためのワインになってほしいと思って輸入して販売をしています。そして、選ぶためには知識が必要にもなるので、その助けになればと造り手や産地、土壌のことなどを伝えています。
そういった方向性でやっているのですが、これからの記事で掘り下げていきます。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


ラベル:ドイツワイン
posted by ヴァインベルク at 19:32| ヴァインベルクについて | 更新情報をチェックする

2020年09月04日

試飲会、新しいセット、頒布会、Zoomイベントのお知らせ

ブログ全然更新できていせん。楽しみにしている方すみません。
今回は近々の会などのお知らせを載せます。
こういった内容は月1、2回程度お送りしているメルマガでもお伝えしています。メルマガの配信希望の方はお問い合わせページなどからお伝えください。

・プチ試飲会9/9@モリモトハウス
6月に到着したワインの試飲会がまだできていませんので、それらのワインが中心となり12種類(予定)のワインを提供します。
甘口系は少なめで、トロッケンの白と赤が中心となります。
会場の滞在人数を常時8人以下にコントロールするため、事前に来訪時間をお伝えいただく形での事前申し込み制とさせていただきます。
参加をご希望の方はFacebookのメッセンジャーかお問い合わせページからご連絡をお願いします。その際には参加人数と何時ごろいらっしゃるかもお伝えください。
業界関係者のみの時間のほうが埋まってきています(特に14時台)。17時以降はまだ余裕がありますので、ぜひご参加ください。

9月9日(水)
15時から19時まで
15時から17時 飲食店、酒販店関係者のみ
17時からはどなたでもご参加いただけます

会費 1,500円
飲食店と酒販店関係者無料(名刺などご連絡先のわかるものをお持ちください)

会場 モリモトハウス (最寄り駅 水天宮、人形町)
東京都中央区日本橋人形町2-13-11
(水天宮駅からだと7番出口を出て、甘酒横丁方面に進み、最初の角を右に曲がり、クリーニング店の横。7番出口から徒歩2~3分)

参加をご希望の方はメッセージ、メールなどで来場希望時間と人数をお知らせください。
その時間帯が埋まっている場合には別の時間をお願いするかもしれません。

滞在時間は40分以内とさせていただきます、
換気、主催者以外は瓶には触れない、などのコロナウイルス対策をとって開催します

スパークリング、白、ロゼ、赤と幅広いタイプを用意します、12種類を予定しています。
自由な順番でご自身のスピードで試飲していただけます。
座りながらもお飲みいただけます。

数は多くは用意しませんが、少量の購入の場合にはヴァインベルクの直売価格にてワインのお持ち帰りも可能です。
配送の場合は、本数、金額により送料無料、割引などの優遇がございます。配送をご希望の方は、後日代金をお振込みでの対応も可能です。

Facebookのイベントページも作成しています。試飲のラインナップなどを今後投稿していきます。https://www.facebook.com/events/807098286696550/


・お得な複数本セットについて
9月になってから新しいセットを販売開始しました。
どのセットも送料込みの価格となっています。単品のご注文と合わせることも可能です。
各ワインの解説だけでなく、そのセットのテーマに沿った解説とワインのポイントを書いたものも同封します。

リースリング3本セット 8,500円(税込み)
http://weinbergwine.com/14_247.html

ルーラル トロッケン 2019 シュピンドラー(ファルツ)
シュロスベルク トロッケン 2016 ビショッフリッヒェスリューデスハイム(ラインガウ)
ヘレンベルク ファインヘルプ 2018 ファルケンシュタイン(ザール/モーゼル)

ドイツのリースリングといってもとても幅広いタイプがあります。その多様性を感じていただける内容です。
トロッケンは産地、格付け違いでタイプが異なるもの、ファインヘルプは唯一無二で、ザールだからこそ、この造り手だからこそのワインです。

赤ワイン3本セット 8,500円
http://weinbergwine.com/14_248.html

シュペートブルグンダー グナイス 2016 フランケンシュタイン(バーデン)
レンベルガー シュトゥルンプフェルバッハ 2017 クナウス(ヴュルテンベルク)
ロート・ヒューゲル(3品種ブレンド) 2015 ビッケルシュトゥンプ(フランケン)

温暖化によりぶどうが熟しやすくなったことと技術の向上により、ドイツの赤ワインはかなり変わってきています。
そんなドイツの赤ワインの今を感じていただける内容です。うすウマが多いドイツの赤ですが、少し濃いめのミディアムタイプのものを選んでいます。

秋の6本セット 16,000円
http://weinbergwine.com/14_249.html

上記の2種類のセットを合わせたものです。
セットの合計金額からさらに1,000円割引してお得になっています。

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上記のリンクからネットショップを閲覧できます。
各ページからはそれぞれのワインのリンクもありますのでワインの詳細をご覧いただくこともできます。
スマホからご覧の方は、ネットショップでワインの説明をご覧にある際は「HP用ページを見る」をクリックしてご覧ください。


・頒布会について
今年も頒布会を行います。10月、12月、2月の第一週の土曜日にお届けします。
3本ずつで、最後の月には4,000円程度の白辛口か白甘口をお選びいただき加えて1本お送りします。
3回分の送料込みで税込み30,000円となります。
お申込み方法は9月中旬ごろにお知らせします。

下記は予定しているワインです。状況により一部変更の可能性があることはご了承ください。

10月
アポテーケ リースリング トロッケン 2018 ベルンハルト・アイフェル(モーゼル)
ソーヴィニヨンブラン 2018 シュピンドラー(ファルツ)
ブラン・ド・ノワール(ピノ・ノワール) トロッケン 2016 ヨステンウントクライン(アール)

12月
リースリング ゼクト 2015 ゾルター(ラインガウ)
アルテンベルク リースリング ファインヘルプ 2018 ファルケンシュタイン(ザール)
レンベルガー シュトゥルンプフェルバッハ 2015 クナウス(ヴュルテンベルク)

2月
グラウブルグンダー 2019 グッツラー(ラインヘッセン)
ラウダーテ リースリング トロッケン 2017 ビショッフリッヒェスリューデスハイム(ラインガウ)
ロート・ヒューゲル 2015 ビッケルシュトゥンプ(フランケン)

ジルヴァーナー畑名ワイン辛口
or
ザールの甘口シュペートレーゼ

赤ワインに関しては、9月からの赤ワインセットに含まれているワインも2種類入っています。


・Zoomイベント
急ではありますが、9月6日の19時から20時でZoomやります。
今回は9日の試飲会で提供するワインについてのことを中心に話していこうかと思います。新しい3本セットについても、なぜそのテーマにしたのか、などということを話していこうと考えています。
ご自身のカメラはなしでのご参加でもかまいません。気軽にご視聴ください。

まだヴァインベルクのZoomに参加されたことがない方にはリンクをお知らせしますのでfacebookのメッセンジャーか問い合わせページからご連絡ください。

よろしくお願いいたします!!

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ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com



posted by ヴァインベルク at 19:41| ヴァインベルクお知らせ | 更新情報をチェックする

2020年07月19日

近況と夏のワインセットのご案内

なかなかブログを更新できずにいました。
6月にはヴァインベルク店主の身内に不幸があったり(コロナウイルス感染によるものではありません)ということもあり、プロモーション活動があまりできずにいます。とはいえ発送作業は再開していますのでネットショップからワインのご注文は可能です。

さて、6月中旬にはドイツから新しくワインが到着しました。
今回はファルツのシュピンドラーとヴュルテンベルクのクナウスのワインが入ってきました。
各ワインの紹介は別の機会にして、この記事ではこれらのワインの中からセレクトしたセットのご案内です。
暑い季節でも愉しく美味しく飲めるおすすめのワインを選んでセットにしました。
3種類とも、送料込みの価格でお得な価格設定にしています。表示価格は税込みです。


夏のトロッケン3本セット 7,500円(税込)

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ルーラル リースリング トロッケン 2019 シュピンドラー 白・辛口
ロゼ トロッケン 2018 シュピンドラー ロゼ・辛口
ロゼ グーツヴァイン 2019 クナウス ロゼ・辛口

リースリングとロゼ2種類のトロッケン(辛口)3本セットです。
軽やか、さわやかだけれど、うまみ、深みがあるワインです。
昼や野外も含めたさまざまなシチュエーションで気軽に開けてお愉しみいただけるワインでもあります。
ロゼは季節こそ飲んでいただきたいです。そして、ドイツのロゼの魅力を感じていただけると思います。ロゼだからこその良さと食事の相性の良さがあります。
2019年産の印象も感じていただけます。  



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ペットナット ロゼ 2019 クナウス 泡・中辛口
トロリンガー オルツヴァイン 2018 クナウス 赤・ライトボディ
ゲヴュルツトラミナー ファインヘルプ 2018 シュピンドラー 白・やや辛口

ドイツワインと言えばという時に出てくるような典型的ではないもので、この時期におすすめできるものを選びました。
ドイツでも増えているペットナット(発酵途中に瓶に移し完全発酵させたもの)はやさしくてスイスイ飲めてしまいます。
トロリンガーはほぼヴュルテンベルクでしか見かけませんが、がぶ飲み用のタイプのトロリンガーではなくこの造り手だからこその軽やかだけれどコクのある赤ワイン。
ゲヴュルツトラミナーは華やかな風味でほのかな甘みが心地よくリラックスできる白ワインです。
典型的ではなくても間違いなくドイツだkらこそ生まれるワインですので、ドイツワインに興味のある方はこういったワインもお飲みいただきたいです。



上記の2種類のセットを合わせたものです。
セットの合計金額からさらに1,000円割引してお得になっています。


上記のリンクからネットショップを閲覧できます。
各ページからはそれぞれのワインのリンクもありますのでワインの詳細をご覧いただくこともできます。
スマホからご覧の方は、ネットショップでワインの説明をご覧にある際は「HP用ページを見る」をクリックしてご覧ください。


ワイン会などを開催できないこともあり、自粛期間中からはZoomにてオンラインでプチセミナーを行っています。
産地と醸造所の説明はあと一回を残してほぼ終えているのですが、定期的に開催しようと考えています。
ご自身はカメラ無しでご参加いただけますので気軽にご参加ください。
日程はヴァインベルクのFacabookページをご覧ください。

次回は24日金曜祝日の19時から20時です。テーマは「暑い時期に飲むドイツワイン」です。リースリングを想像すると思いますが、リースリングも色々なタイプがあります、その他のワインでもおすすめがたくさんあります。
今までは夕方にやっていましたが、今回はもう少し遅めの時間ですので、食事をしながらのご視聴もできるかと思います。
ワインなしでの視聴でもかまいませんが、先にご注文いただいて飲みながら聴くとより説得力があるかと思います。
23日までのご注文で日にち指定なしであれセミナーまでにワインのお届けが可能です(NG日があれば備考欄にお書きください)。

リンクは下記となります。時間になりましたらこちらのリンクからご参加ください(Zoom初めての方でスマホからの方は先にアプリをダウンロードしておく必要はあります)。

Zoomミーティングに参加する
https://us04web.zoom.us/j/9347737636…

ミーティングID: 934 773 7636
パスワード: 5XK8s8


飲食店、酒販店の方で新しいワインリストをご希望の方はメールかお問い合わせページからご連絡ください。
まだお取引のない方は、条件などもあわせてお知らせします。


今後ともドイツワインとヴァインベルクをよろしくお願いします!



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com



posted by ヴァインベルク at 23:43| ヴァインベルクお知らせ | 更新情報をチェックする

2020年04月19日

ドイツワインのラベル表記には例外がたくさん、知識の活用法は? 3本セットの紹介も

読みものに費やせる時間が多くなっている方もいらっしゃると思いますので、ドイツワインのためになるようなことも書いていこうかと思っています。
今回はドイツワインのラベル表記について書きます。

ワインを資格等取得のための知識を深めるためとして勉強する方もいらっしゃいます。また、ドイツワインの場合はある程度の知識がないとラベルに何を書いているか読み取ることができないので、そのために知ろうという方もいらっしゃいます。
ドイツワインを販売をしている側といては、説明、解説する上でもドイツワインを好きでいるならこのくらいは知っておいてほしいという用語はあります(もちろん知らないことでどうとは思わず丁寧に説明はしますが)。
だだ、その中で得た知識、というのがけっこう問題があったりもするのです。資格などで合格すればテキストで書いたことを覚えていれば把握しているいると認識してしまうことが良くない部分もあるのです。特にドイツワインは、ラベル表記のトレンドやルールが年々変わっています。数年前に覚えた知識と異なっていることはざらで、例外も多数あったりします。なので、一度覚えたことが全てをわかっている、と思ってほしくないのです。
テキストには書いていないような例をヴァインベルクで輸入しているワインから2つ書きます。

ひとつは、Abfüllerアプフュラーについてです。
自社で栽培して収穫したぶどうから造られたワインにはGutabfüllung醸造所元詰め、Erzeugerabfüllung生産者元詰めと表記できます。家族経営の醸造所のワインの大半にはこれええらの表記があります(Schossabfüllung城、シャトー元詰めとか例外もありますが)。
その中でAbfüllerと表記されている場合には、自社のぶどうではなく他のぶどう農家から買取ったぶどうが含まれているワインを示しています。
著名な造り手でも経営のために生産量を増やすため、低価格帯のワインでは買い取ったぶどうを混ぜる場合もあり、そういったワインにはこの表記がされています。
遅霜や病気。カビ、雹などで収穫量が少ない年にはやむを得ず自社以外のぶどうを使用する場合も多くそういった年にはAbfüllerのワインが多くなていているかもしれません。そしてそういったことからも、一概にこの表記だからレベルが低いワイン、というわけでもないということも想像できるかと思います。

で、例外というのは、ヴァインベルクが今年輸入したアールミッテルラインヨステンウントクラインJosten und Kleinのワインのラベルを見たら、畑名の書いているクラスのワインも含めてAbfüllerと記載がされていたのです。
どのワインもわずかながら買い取ったワインが混ざっているからなのか、だとすればどのくらいの割合なのか、ということなどを知りたかったので、この表記について造り手にメールで質問をしてみました。
その回答は、全てのワインは生産者が所有している畑から収穫して醸造したワインだが、畑の所有で登録している社名が醸造所とは異なるためこの表記になっている、ということでした。
こういった例は少ないとは思いますが、こういうこともあるのです。
また、別の生産者でひとつの銘柄だけこの表記になっていたので質問したら、いくつかはAbfüllerのワインもあるが、そのワインに関しては記載は間違いで自社ぶどうのみを使用しているとのことでした。そういったこともあったりします(小規模な生産者であり得るかと)。

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もうひとつはLandweinの表記についてです。
日本に輸入されているドイツワインの大半は、13地域の中のひとつで栽培されたぶどうによるQualitätsweinクヴァリテーツヴァイン、あるいは加えて収穫糖度などの規定もクリアしたPrädikatsweinの表記があります。大半がこういったワインなので、これらの表記があるからいいワインという認識はなく、最低条件、当たり前といったとらえ方です。
Qualitätsweinの規定に達しないもの、85%がドイツの指定地域の中で栽培されているものはLandweinラントヴァインという表記になります。現在はDeutscher Landweinや産地を記して(例えばBadischer Landwein)表記されることが多いです。

で、近年日本に輸入されているワインでもLandweinの表記のワインをちらほら見かけるようになってきました。
これらのワインは、質が低いからでも、指定産地の中のぶどうを使用してないから、でもありません。その理由は、亜硫酸(二酸化硫黄)を添加していないからです。いわゆる自然派ワイン(ビオのワインとは異なります)、ヴァンナチュールと言われているワインにLandwein表記のワインがあります。
現在のドイツワイン法でQualitätsweinの規定に達していないからということでそうなっているのですが、正確には検査機関(合格するとAP
ナンバーがラベルに表記されます)の基準に満たないため、クヴァリテーツヴァインの表記ができない、ということだと思います。亜硫酸の最低量が決まっているのか、製造工程に添加の工程がが含まれているということが基準なのか、ということまではまだ調べていませんが、亜硫酸無添加のヴァンナチュールのタイプのワインには現在Qualitätsweinの表記ができなくて、Landweinの表記となっていることは確かなことです。
このことに気がついたのは、ヴュルテンべルクのクナウスの亜硫酸無添加のトロリンガー Pure(最初に輸入したヴィンテージは葉のラベルでWithout allというワイン名でした)です。Landweinと記載されていることがわかり、造り手に質問してみてその理由がわかりました。
おそらくこのワインに出会っていなくても、日本でこの表記のワインを見かけて気になって調べたかと思います。
まだ日本語ではこのLandweinの理由について明確に説明しているものはほとんどないかと思います。おそらく、こういったワインを輸入しているインポーターは、ドイツワインだけをやっているというところではないので、QualitätsweinではなくLandweinという表記に違和感を感じることがないか、ということもあるかと思います。

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こういった、クオリティが高いけれどQualitätsweinになっていないという例で有名なのはファルツのTafelweinターフェルヴァイン(テーブルワインの意味)にあります。ランドヴァインでもなくターフェルヴァインとなっている理由は、ドイツにある畑のぶどうではないからです。フランスのアルザスとの国境は何度か変わっていて、所有している畑の一部が現在はフランス領にある、という生産者も存在するのです。そういったフランス領の畑はから造られたワインは、どんなに質が高くグローセスゲヴェックスGGのクオリティがあったとしてもQualitätsweinとはできず、ドイツのぶどうではないということでTafelweinになってしまうのです。

今までのテキストではピラミッドで説明していて、ターフェルヴァインよりラントヴァインが質が上、その上にクヴァリテーツヴァイン、その上がプレディカーツヴァインとされていますが、この感覚は無意味です。上記のようにラントヴァイン、ターフェルヴァインには質とは別の理由があります。そして最近、ドイツワインの知識を得た人には常識となっている、VDPに所属する醸造所のトロッケン(辛口)はプレディカーツヴァイン(カビネットやシュペートレーゼなどの等級)にはせず、クヴァイテーツヴァインとしてその中でオルツヴァインやグローセス・ゲヴェックスといった独自の格付けを採用しています。


これらのように前に得た知識が当てはまらないことがあるのです。どんどん変わっていくこともあり、おそらくそのうち亜硫酸無添加のワインもクヴァリテーツヴァインに認められるようになると思います。
格付けの変化や亜硫酸無添加という新しいトレンドのワインの出現で、認識の仕方を変えなくてはいけない場合や、Abfüllerのような例外があったりします。常に新しい情報を得ているとしても、ドイツワインの場合は例外がたくさん存在するのが悩ましいところなのです。特にトロッケンやファインヘルプなどの残糖数値による味わい表記にはイレギュラーがたくさんあります(トロッケンなのにトロッケンと表記されていないとか)。
なので、情報を得ることよりも、疑問を持つことのほうが大切だと考えています。その表記に対して違和感を感じ、なぜ、どうして、と思う感覚が大事だと思います。自分が得ている知識の中で回答を得るのでなく、その考えでよいのだろうか、と思うことが大事です。
そして自分で調べたり、わかりそうな方に訊ねる、ということをすればよいのです。ドイツワインだけで生業んしている人たちでさえ疑問に思うことが多々あるという状況なので、そういったことが大事なのです。
得た知識で満足するのではなく、その知識を活かして、疑問や注目すべき点を見抜く、ということが重要な事だと考えています。そしてそのことにより知識や経験値はより増えていくのです。

ラベルを読むための知識は必要ですが、知っている知識だけでとらえてしまうと世界を狭めてしまう可能性もあるのです。
なのでインポーターや販売業者、お知り合いなどのおすすめや説明にふれてみるということもワインを愉しむ上では重要なことだと思います。
枠にはめずにワインを愉しんでいただきたいです。


最後に現在ヴァインベルクで販売している3本セット3種類のご紹介です。
どのセットも単品で3本買うよりお得な価格設定としています。どのセットも送料込みの税込み価格です。
ネットショップの各セットの商品説明の各ワインのリンクからそれぞれのワインの商品解説もご覧いただけます(スマホでネットショップをご覧の方は、PC用ページをクリックしてからご覧ください)


春のトロッケン3本セット  
8,000円(税込) 送料込み
http://weinbergwine.com/15_230.html

ジルヴァーナー ブントザントシュタイン 2018 Bickel-Stumpf (フランケン)
ヴァイサーブルグンダー(ピノ・ブラン) 2018 Bernhard Eifel (モーゼル)
シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール) グナイス 2016 Franckenstein (バーデン)

トロッケン(辛口)の白2本、赤1本のセットです。
リースリング以外のドイツを代表するトロッケンに適したぶどう品種3種類ですが、土壌のキャラクターの違いにより、産地、ぶどう品種の典型的なキャラクターとは少し異なっていますが、どのワインもドイツワインの魅力を存分に感じられるワインです。そして、しみじみおいしい、どんどん飲みたくなるヴァインベルクならではのワインです。
美味しいワインを飲みたいというだけでなく、ドイツワイン、産地、ぶどう品種の魅力をもっと知りたいという方にもおすすめできます。


春のファインヘルプ、甘口リースリング3本セット  
8,000円(税込) 送料込み
http://weinbergwine.com/15_231.html

アルテンベルク ファインヘルプ 2018 Falkenstein (ザール)
QBA 2014 Martin Müllen (モーゼル)
ガルテンライ カビネット 2016 Josten und Klein (ミッテルライン)

中辛口から甘口のリースリング3本です。
まだ日本では甘口のイメージが強いドイツワインですが、現在は辛口ワインの割合のほうが圧倒的に高いです。しかしモーゼルを中心に今でも残糖のある魅力的なリースリングがたくさんあり、ヴァインベルクでも取り扱っています。
残糖イコール甘いと想像するかもしれませんが、酸や果実味、複雑みにより甘くは感じず、そしてトロッケン(辛口)にはないバランスで魅力のあるワインとなります。
残糖、感じる甘さの異なる3本をセットにしましたので、トロッケンからデザートワインの間のワインがどういったものかを感じていただけるかと思います。
そしてこれらのタイプにはドイツワインだからこその魅力が詰まっています。甘み(甘いではなく)の魅力を体感していただけます。
この中では一番甘みのあるカビネットでも軽やかで飲み疲れしません。食事の時だけでなくリラックス、落ち着きたい時にもおすすめできる3本です。


春の赤ワイン3本セット  9,000円(税込) 送料込み
http://weinbergwine.com/15_232.html

トロリンガー 2017 Knauss (ヴュルテンベルク)
アスマンズハウゼン ピノ・ノワール(シュペートブルグンダー) 2015 Bischöfliches Weingut Rüdesheim (ラインガウ)
ロート・ヒューゲル(4品種ブレンド) 2015 Bickel-Stumpf (フランケン)

赤ワインのトロッケン(辛口)3本です。
ドイツの赤ワインとしてよく見かけるラインヘッセン、ファルツ、バーデンではない産地の赤ワインをセットにしました。
ドイツを代表するというような典型的なタイプではありませんが、珍しいというわけではなく、ドイツらしさを感じられる赤ワインです。
ヴュルテンベルクのトロリンガーはチャーミングでありながらもコクがある、アスマンズハウゼンはドイツのピノ・ノワールらしい繊細さがありながら奥深く、フランケンの4品種ブレンドはドイツではあまりタイプの濃さがあり、それぞれのワインに特徴と魅力があり、ドイツの赤ワインの幅広さと可能性を感じていただけるかと思います。そしてそれぞれのワインの味わいからはドイツの今と昔の両方を感じとることができます。
どのワインも軽やかではあるけれどうまみがしっかりとあり、温かくなってくるるこの季節でも気持ちよくお飲みいただけます。料理とはしっかりしたお肉料理でなくても色々な料理と気軽に合わせることができます。
ヴァインベルクの赤ワインは飲食店でも大好評です。ドイツだからという先入観はなしにお飲みいただきたいワインです。美味しいワインを飲みたいというだけでなく、ドイツの赤ワインををもっと知りたいという方にもおすすめできます。
在庫の少ないワインも含まれますので、ご用意するセット数をかなり絞っての販売となります。規定数に達したら販売終了とさせていただきます。


・送料無料キャンペーン

現在はお買い上げ金額8,000円(税込)以上ですと送料を無料とさせていただきますので(通常は15,000円以上)、セット以外のご購入もこの機会にぜひご利用ください。送料が異なる北海道、四国、九州にも適用します。
3月までとしていましたが4月も継続して行っています。

ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com



ラベル:ドイツワイン
posted by ヴァインベルク at 22:14| ワインのためになる知識 | 更新情報をチェックする

2020年04月05日

今おすすめのワインと3本セットのご紹介

おうちでワインを飲む機会が増えている方もいらっしゃるかと思います。
お得な3本セットとこういう時期だからこそのホッと落ち着けるワインを紹介します。

ヴァインベルクのドイツワインは、レストランなどのしっかりとした食事でなくても、またピンポイントな相性で合わせるのではなく食事に寄り添う形で楽しめるワインばかりですので、おうち飲みでもぜひヴァインベルクのワインを飲んでいただきたいです。
ヴァインベルクがどういったコンセプトで輸入するワインをセレクトしているのかというのはこちらに書いていますので興味のある方はお読みいただけるとうれしいです。


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ジルヴァーナー ブントザントシュタイン 2018 ビッケルシュトゥンプ (フランケン) 白
ヴァイサーブルグンダー(ピノ・ブラン) 2018 ベルンハルト・アイフェル (モーゼル) 白
シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール) グナイス 2016 フランケンシュタイン (バーデン) 赤・ミディアム

トロッケン(辛口)の白2本、赤1本のセットです。
リースリング以外のドイツを代表するトロッケンに適したぶどう品種3種類ですが、土壌のキャラクターの違いにより、産地、ぶどう品種の典型的なキャラクターとは少し異なっていますが、どのワインもドイツワインの魅力を存分に感じられるワインです。
そして、しみじみおいしい、どんどん飲みたくなるヴァインベルクならではのワインです。
美味しいワインを飲みたいというだけでなく、ドイツワイン、産地、ぶどう品種の魅力をもっと知りたいという方にもおすすめできます。


アルテンベルク ファインヘルプ 2018 ファルケンシュタイン (ザール) 中辛口
QBA 2014 マルティン・ミュレン (モーゼル) やや甘口
ガルテンライ カビネット 2016 ヨステンウントクライン (ミッテルライン) 甘口

中辛口から甘口のリースリング3本のセットです。
残糖イコール甘いと想像するかもしれませんが、酸や果実味、複雑みにより甘くは感じず、そしてトロッケン(辛口)にはないバランスで魅力のあるワインとなります。残糖、感じる甘さの異なる3本をセットにしましたので、トロッケンからデザートワインの間のワインがどういったものかを感じていただけるかと思います。そしてこれらのタイプにはドイツワインだからこその魅力が詰まっています。
甘み(甘いではなく)の魅力を体感していただけます。
甘みがあるほうがお好きなドイツワインファンの方にも、変わらない魅力と今だからこその魅力、両方を感じていただけるワインで、自信を持っておすすめできます。

これらのセットはネットショップの商品紹介に各ワインの詳細ページへのリンクも貼ってあります。
スマホ等で表示されない場合は、PC用ページをクリックしてからご覧ください。


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こういった時期で、ストレスも溜まっている方もいらっしゃると思いますが。ドイツワインには甘みと酸でホッと落ち着けるワインがたくさんります。
その中でも特におすすめの2本をピックアップします。

ヘレンベルク リースリング ファインヘルプ 2018 ファルケンシュタイン (ザール) 3,500円(税込) 白・中甘口 (画像左)
Niedermenninger Herrenberg  Riesling Spätlese feinherb 2018 Hofgut Falkenstein
樹齢80年以上の接ぎ木していない自根のぶどうによるファインヘルプ(中甘口)です。シュペートレーゼの糖度からのぶどう(発酵後の残糖は甘口よりは少なめです)による甘み、モーゼルの中でも冷涼で鋭めの酸、シーファー土壌で自根によるぶどうの複雑みが、一体となり、一見にクラシカルに感じるけれど他にはないワインとなっています。
ヴァインベルク店主が輸入してるワインの中で一番好きなワインはと質問されたらこのワインと答えています(ヴィンテージを問わず)。深みがあってしみじみ美味しい、というヴァインベルクのセレクトらしさが最も表れているワインです。
この区画のワインは毎年輸入していますが、2018年産は例年よりもボリューム感があります。
デザートワインまで甘くはありませんが、リラックスできるワインで、食事なしにこのワインだけでも存分にお楽しみいただけます。
甘いのは、いう方も騙されたと思って飲んでいただきたいワインです。甘みのあるワインの概念が変わるかもしれません。


アンナベルク リースリング アウスレーゼ 2018 ベルンハルト・アイフェル (モーゼル) 500ml 3,800円(税込) 白・極甘口 (画像右)
Schweicher Annaberg  Riesling Auslese 2018 Bernhard Eifel
等級はアウスレーゼですが貴腐のぶどうも混ざっていて、BA、TBAの雰囲気も感じられるデザートワインです。とはいえ甘いだけでなく酸もあるので軽やかにお飲みいただけます。
若い今でも魅力を発揮していて、もったいないとは思わず満足できる味わいです。
甘いだけでない甘口ワインをぜひ体感していただきたいです。
開けてからも冷蔵すれば1週間は劣化しませんので、毎日少しずつお飲みいただくのにも向いています。


ヴァインベルクでは現在(4月初旬)、ご注文8,000円以上で送料無料としています。通常は15,000円以上で適用です。
セットでなくても達しやすいと思いますのでこの機会にぜひご利用ください。
ワインを発送する際にはご注文された各ワインについての数行の解説を載せた紙も同封しています。
今は基本的にはご注文の翌日には発送が可能です。

ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


今後のイベントの開催の有無などはヴァインベルクのfacebookページでお知らせしていきますのでそちらをご覧ください。

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モーゼルのトリッテンハイム、アポテーケの畑と村です。
この状況でもぶどう育ち、生産者は作業をしていきます。
そしてまた日本からも今までのようにこういったところに訪れることができるようになることを願っています。

posted by ヴァインベルク at 17:00| 商品紹介 | 更新情報をチェックする