2019年03月03日

醸造所訪問 ラインヘッセンのグッツラーGutzler その1ケラーと畑見学

新入荷となるラインヘッセンのグッツラーGutzlerの醸造所を訪れた時のことを書きます。
訪れたのは2018年の5月で、1年近く前のことになってしまうのですが、ワインが日本に届いて販売するタイミングのほうが良いと考えていてここまで書いていませんでした。

醸造所はグントハイムGundheimという小さな村にあり、所有している畑もその周辺に点在しています。ラインヘッセンの真ん中から少し南寄りのエリアです。
醸造所には、マインツからニアシュタインなどのライン川沿いを通る南下する路線でオストホーフェンで降りて、バスで15分ほどでグントハイムニ向かいました。

IMG_9135.JPG


IMG_9137.JPG

グントハイムは、特に何があるというわけではない住宅地の小さい集落なのですが、落ち着いていて好きな街並みです。バイエルンやヴュルテンブルクなどの木組みの家とはまた異なる良さがあります。
こういう小さい村にもパン屋さんがあり、そこで造っていて、朝食がてらに食べたパンもおいしかったです。


IMG_2371.jpg

グッツラーの醸造所兼住居の入り口です。
VDP(ドイツ優良生産組合)にも加盟しているのでその印もあります。

1年前のプロヴァインやこの数日前のマインツでのVDP試飲会でも会っているので、簡単に挨拶をかわして、お土産を渡してから、ケラーを見せてもらいました。


IMG_2377.jpg

ステレンレスタンクなどのある醸造設備を一通り見せてもらってから木樽の並ぶ部屋へ。
バリック樽が並んでいてびっくりしました。この時で300あると言っていた気がします(もしかしたら500かもしれません)。ドイツの家族経営の小中規模の醸造所でこれだけたくさんバリック樽(300リットル前後の大きさの木樽)があるところはそう多くはなく、僕は初めての体験でした。
ワインはそれなりに試飲などで飲んで知っていたのですが、醸造所の知識は事前にあまり入れていなかったのですが、この醸造所は大半をバリック樽にて熟成させています。バリックフォーラムというグループにも所属しています。
白ワインの試飲が多かったですし、赤もそこまで樽が強いという印象はなかったので少し意外でした。
もちろん、新樽ばかりでなく、ワインの格や品種によって、樽は使い分けています。画像の奥に少し大きい樽が見えているのですが、これはトノーと呼ばれている600リットルくらいの樽も白ワインに使用しています。伝統的な1200リットルのシュトゥックとその半分のハルプシュトゥックというドイツでは一般的に使われている木樽は使っていないそうです。また、グーツヴァインのリースリングなどはステンレスタンクで熟成されています。
この部屋は数年前に建てたということなのですが、砂利を敷いてあったりと空気を通すようになっていて、熟成に適した環境の部屋になっているそうです。
柱のマークは、VDPの辛口の最上級の格付けのワインとなるグローセス・ゲヴェックスGrosses Gewächsにつけることができるマークです。

IMG_2382.jpg

現当主のミカエル・グッツラーMichael Gutzlerです。先代のお父さんから引き継いでいます。
生産本数は年間11万で、ラインヘッセンでは少ない方、と言っていましたが、ドイツ全体で言ったら家族経営の中では中規模の量と言えます。ラインヘッセンは急斜面でないところが大半なので作業がしやすいので各生産の栽培面積は多くなっているようです。


この後、ドイツに旅行に来ているドイツワイン好き2人と合流し、ミカエルの車で畑をまわりました。


IMG_2388.jpg

まず訪れたのはドルン・デュルクハイムDorn-Dürkheimにある畑です。ここの目玉はなんと樹齢80年以上のジルヴァーナーです。フィロキセラの害を逃れた自根です。
先々代のミカエルの祖父から大切に受け継いでいるエリアです。先々代はジルヴァーナーはこの土地に向いていると考え、その後も栽培しやすい後輩品種が生まれてもこのジルヴァーナーは植え替えずに守られています。
プロヴァインでこのジルヴァーナーを飲み気にいったのもこの醸造所を選んだ理由の大きなひとつです。

ただ、寿命で実がつかなくなってしまう樹に加え、2017年の遅霜でかなりの本数がやられてしまい、自根の樹はだいぶ減ってしまったそうです。2017年はトノー2樽分しこの畑のジルヴァーナーは生産できなかったそうです。
だめになってしまった樹のところには画像のように新しい樹が植えられていました。


IMG_2391.jpg

ミカエルは説明の合間には、それぞれの畑でぶどうの樹の生育を気にしていました。この時期は葉っぱが出始めているところでした。樹齢が古いからかここのジルヴァーナーは生育が遅めでした。


IMG_2408.jpg

移動してヴェストホーフェンWesthofenへ。この村名は、ケラー、ヴィットマンといった著名なワイナリーのグローセスゲヴェックスGG(ブルゴーニュのグランクリュに相当)のワインで聞いたことがある方も多いのではないかと思います。有名なのはモアシュタインMorsteinキルヒシュピールKirchspielの畑かと思います。画像はモアシュタインのグッツラーの所有する区画です。
ラインヘッセンの大半はレス(黄土)ローム(粘性の高い、粘土を含む土壌)なのですが、ヴェストホーフェンのエリアのグローセスゲヴェックスのワインにすることができるVDPによってグローセラーゲGrosse Lageに認定されている畑はカルクシュタインKalksteinが含まれている土壌のです。これらの区画だけ土壌が異なり、そして偉大なワインを造ることができる土壌なのです。
先の2つの畑の他に、ブルンネンホイスヒェンBrunnenhäuschenアウラーデAulerdeの畑もGGにすることができる畑です。
これらは隣接しているのですが、それぞれに土壌の個性が異なるようです。といっても大きく異なるわけではなく、基本はトンメルゲル(粘土質の泥灰土)に石灰岩Kalksteinが混ざっている土壌です。その中で、レスロームが多かったり、地下に水が流れていたり(モアシュタイン)、酸化鉄で赤くなっている石灰岩も含んでいたり(ブルンネンホイスヒェン)と少しずつ異なるようで、それはワインのキャラクターの違いにも表れているようです。
まだヴァインベルク店主はまだそこまでその違いは把握していないので土壌の説明はここまでにとどめておきます。

グッツラーもヴェストホーフェンには多く所有していて、モアシュタインはリースリングとシュペートブルグンダー、ブルンネンホイスヒェンからはシュペートブルグンダーのGGをリリースしています。隣の区画がヴィットマンだったりもします。


IMG_2428.jpg

グッツラーが新しく畑を開墾した時に地下から掘った石灰岩だそうです。このように地面にはたくさんの石灰岩が混ざっています。


IMG_2423.jpg

ブルンネンホイスヒェンにあった井戸です。これが泉の小屋という畑名の由来につながっているのかもしれません。


車で各畑を移動していると、あまり整えていなくてかなりワイルドに生えていて明らかに自然派系の生産者だろうと思われる区画があったり、急斜面のモーゼルよりも栽培の仕方の幅がかなり広かったのは興味深かったです。
いい畑ですが、そこからできるぶどうは、造りての考え方によって大きくベクトルが変わり、生まれるワインも幅ができます。これがワインの面白いところです。
グッツラーはEUのビオの認定は取得していて、雑草は低めに刈っていました。


もう一か所グッツラーが所有する畑を見たのですが、そのことと試飲での感想は次に書きます。


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com



posted by ヴァインベルク at 00:12| 醸造所紹介 | 更新情報をチェックする

2019年01月23日

ヴァインベルクの今後のイベントをまとめました (2/17に内容を変更しています)

今後のヴァインベルクのイベントについてまとめています。
この内容はメールマガジンにて配信した内容です。メルマガは月1回程度配信しています。ご希望の方は会員登録もしくはお問合せページにてメルマガ配信希望と明記してください。

まずはイベントページにて募集中のイベントです。
お申込みはfacebookだけでなく、ホームページのお問合せページからでも受け付けています。
希望の会、お名前、参加人数、電話番号をお知らせください。

もつ焼きとドイツワイン@東中野晴れときどき
2月24日(日)13時開始 会費5,000円
https://www.facebook.com/events/297764084179637/

新鮮で良質な食材を選び焼き方にもこだわっているもつ焼きのお店での会です。豚の串焼きが中心となります。部位やたれなどによる違いを異なるドイツワインで楽しんでいただけます。
昼間ということで会費はかなりリーズナブルな設定となっています。

新着ワイン試飲会@人形町モリモトハウス
3月3日(日) 14時から17時 参加費1,000円 酒販店、飲食店の方は500円
https://www.facebook.com/events/316999652491541/

2月に到着予定のファルツのシュピンドラー、ラインヘッセンのグッツラーのワインを試飲していただけます。
3,000円台のワインが中心で、リースリングのグローセスゲヴェックス(GG)も2種類提供予定です。
この会は、数に限りはありますが、その場でのご購入も可能です。

ファルケンシュタイン来日イベント
ザール(モーゼル)のファルケンシュタインはヴェバー親子による醸造所ですが、息子のヨハネスが3月にヴァインベルクのために日本に来ます。彼はアジアを訪れるのは初めてです。
ヴィーヌム、ゴーミヨといったドイツワインガイドブックでもかなり評価の高いファルケンシュタインのワインの魅力を知っていただける機会となるイベントを開催予定です。

ワイン会
3月21日 18時開始 新宿リースリング 会費7,000円
https://www.facebook.com/events/317658925768353/

辛口から甘口までのリースリングとシュペートブルグンダー、6種類のワインをお飲みいただきファルケンシュタインの魅力を感じていただけます。非売品のファインヘルプのマグナム(1500ml)も提供します。

3月23日 18時開始 銀座ローゼンタール 会費9,000円
リースリングのみで、甘口ワインとも料理と合わせます。

ミニ試飲会
3月22日 15時から18時 人形町モリモトハウス 14時からは業界関係者向けのプチセミナーも予定


F6D74793-6EDE-4B6F-BEE7-1EB02A0B6300.jpeg


ドイツワインセミナー
横浜の関内にあるドイツワインバー・アムラインにてドイツワインセミナーを開催することになりました。
基本は毎月第三土曜日の午後の開催で、ワイン、ドイツワインをあまり知らない方にも理解しやすい内容とします。
2回目は、ドイツの白ワインのぶどう品種についての話と、収穫糖度、残糖の異なるリースリングによってワインの甘さの話をします。
お申し込みはアムラインのSNSかお電話でお願いします、。ヴァインベルクでは受け付けていません。

3月16日 14時から16時 会費4,000円(おつまみ付き)
https://www.facebook.com/events/2177280682292911/


よろしくお願いします!



ヴァインベルクの開店5周年を記念してのセットを4種類販売しています。

何を選んでよいかわからない方には5本セットがおすすめです。
http://weinbergwine.com/15.html


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


posted by ヴァインベルク at 23:07| ヴァインベルクお知らせ | 更新情報をチェックする

2019年01月20日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます 総括です

「ヴァインベルクについての疑問、質問について答えます」という題名で今まで8回に分けて書いてきました。
どうやって輸入するワインの醸造所を選び、現地では何をして、どういう基準でワインを選んでいるのか、ということについて書きました。
最後に補足とまとめというような形でしめます。

自分が好みであるから、というだけでなく、日本のみなさまに知ってもらいたい、紹介したいワインを選んで輸入しているのですが、その基準はあまり枠にとらわれてはいないということを書いていきました。
それでも、色々なタイプを紹介したいのでなるべく同じようなタイプばかりには考えています。現在、定期的に輸入をしている醸造所は10ヶ所となりました。生産地域がばらけていてそれだけでも広がりができています。地域の一ヶ所だけでその生産地域の特性が見えるわけではないのですが、それぞれの地域で異なっているということがヴァインベルクの今のラインナップでわかっていただけると考えています。


ワインスクールやセミナーなどでは、産地や品種ごとに説明していくと思うのですが、そのやり方だとドイツワインの魅力があまり見えてこないと考えています。ドイツでは各産地で同じ品種でワインが造られていたりするので、それぞれの産地として説明する場合にはわかりやすく異なるワイン、そしてその地域でよくあるようなものでないと紹介することができません。しかしそれではドイツワインの良さはなかなか見えてこないとお思うのです。土地、気候があり、生産者が心を込めて気を使って栽培し収穫し醸造してできたワインには、それぞれの個性があります。なので、典型的なタイプの紹介だけでは魅力は伝わらないのです。土地の特徴は造り手によっていいワインとなるので、土地の特徴だけでなワインをとらえるのはナンセンスだと考えています。産地ごとに品種や味わいの特徴は異なるのですが、その味わいがその産地の代表などということはあまり意識せず、その土地だからこそのいいワインということで、ヴァインベルクでは選び紹介しています。
ワインによっては、その土地らしい味わい、などと感じるものもあるのですが、それは結果としての感想なのです。

今回の一連の話では土壌についてはあまり書きませんでしたが、土壌の違いによってワインのキャラクターが異なる、というのはドイツワインでは重要な要素です。土壌だけでキャラクターが形成させれているのではないのですが、スープなどで出汁の素材が変わることによってキャラクターが異なるようにドイツワインでは土壌の違いはあきらかんい影響があります。しっかり造っているワインこそ、土壌によって違いが出てきます。
同じ産地の中でも隣の畑でも土壌が異なればキャラクターが変わってきますし、産地が異なっても同じ土壌だと似たようなワインだと感じることがあります。なので、産地の区別よりも、土壌ということを意識することがドイツワインでは大事なことだと考えています。
それぞれの土壌の特性を理解してほしい、というよりは、土壌によってタイプが異なる、ということを感じていただきたいので、ヴァインベルクのワインの説明では土壌についてふれていることが多いです。
取引している生産者では異なる土壌でそれぞれにワインを造っているところがあり、商品名にも土壌を書いているところもあります。そういうったワインを比較してお飲みいただけると違いという部分も感じていただけると思います。
違うことが大事、というよりはそれぞれの魅力がありますので好みで選ばれる中での幅が広がっていると思うのです。飲食店などでは片方だけ扱っているところもあったりしますしそれはかまわないのです。多様性を示し、その中で選んでいただく、というのが輸入業者、酒販店とのしての役割ですので。

土地、生産者など色々な要素の個性が見えてそして魅力のあるドイツワインをヴァインベルクでは選んでいます。
こういう魅力を紹介したいからそのワインを選んだ、というよりは、選んだワインからドイツワインの魅力を感じていただける、という形かと思います。


2019年の2月でヴァインベルクとして販売を開始して5周年となります。色々な出来事がありましたが、購入してくださったり応援してくださるみなさまのおかげでなんとか続けてこられています。
信念を持って選んだワインが受け入れられているからこそ今があります。選択に自信を持つことと共にお飲みいただく方たちがいらっしゃるということも大切にしてこれからもワインを選び輸入し販売していきます。

5周年を記念して5本セットを販売しています。5本にまとめるのはなかなか難しいですが、この5本でもヴァインベルクの5年を感じていただける内容になっているかと思います。
日本の食卓の料理に合わせやすいワイン、土壌と品種が典型的な組み合わせではない、または、産地としての個性がブラインドではわからないようなワインだけれどもその土地の個性、生産者の魅力を感じられるワイン、がこの5本です。最初から取引している醸造所かから2018年に初めて輸入した醸造所のワインまであり、5年の歩みも感じていただけるかと思います。
お得な価格設定にしていますのでこの機会にお買い求めいただけるとうれしいです。

ヴァインベルク5周年記念5本セット 14,000円
http://weinbergwine.com/15.html


1F92AAF5-EC70-4AC9-82F1-A9CC5AB62BAA.jpeg


ふだんあまり書かないようなことを5周年ということで書いていきました。
これからはまた生産者やワイン会のことなどをブログでは書いていきます。
今後ともヴァインベルクをよろしくお願いします。



ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com



posted by ヴァインベルク at 21:50| ヴァインベルクについて | 更新情報をチェックする

2019年01月17日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます どういうワインを選んでいるのか?その4醸造方法については意識しているのか?

前回はビオや自然派ワインについてのヴァインベルクとしての考え方について書いていきましたが、今回は醸造方法について書いていきます。
ヴァインベルクとしては、こうあるべきということは考えていなくて、こういう方法を取っているからこの醸造所を選ぶ、こういうやり方をしているからこの醸造所のワインは選ばない、という考え方は全くしていません。
ワインと向き合ってみて、その中で醸造方法の説明を受けますが、それらが選ぶ基準となることはほとんどありません。そういった説明は日本でその商品をみなさまに紹介する時には活用しています。

まずは樽についてのことを書いていきます。
ドイツでは木樽は風味をつけるためというよりはまろやかにしたりするために用いることが多いです。そのため、300リットル前後のバリックdhsなく、1000リットルなどの大きい樽や小さい樽でも何度も使われている樽を好んで使われます。ワインの一部だけ新樽で熟成したものを入れる、とやり方も一般的です。そういった木樽の使い方の話は以前このブログに書きましたのでそちらもお読みいただけたらと思います。


IMG_2359.jpg

バーデンのフランケンシュタインのケラーです。この造り手からは土壌違いの2種類のオルツヴァイン(村名ワイン)のシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)を輸入していますが、これらは木樽ではなくステンレスタンクにて熟成されています。果実味の力強さがありステンレスタンクだからといって貧弱ではありません。ステンレスタンクだということは輸入することを決めてから知ったのですが、醸造方法は気にしないという一例かと思います。


IMG_2377.jpg

2月に入荷するラインヘッセンのグッツラーは、ドイツの中ではバリック樽を使う割合の高い生産者です。そのことは醸造所を訪れた時に初めて知ったのですが、どのワインもそこまで樽の風味が強いというわけではありません。造り手の技量も関係するので、樽を多用するからなどということではなく、できたワインがヴァインベルクのタイプのワインかが重要で、グッツラーのワインはヴァインベルクらしいワインだと思ったので輸入することにしたのです。とはいえ、重くて樽の風味が強いワインもあるのでそういったものは選ばないかもしれませんが。


醸造の中でもう一つポイントになるのは酵母かと思います。
ビオディナミや自然派ワインは、培養酵母は使わずに天然酵母、もしくはぶどうの力のみでの発酵が定義となっています。
そういったことから天然酵母のほうがよいとされる向きがあるかと思いますが
培養酵母を使っていたとしても、テロワールが表現されたワインを作ることは可能です。なので培養酵母を使っているところは扱わない、ということはありません。トロッケン(辛口)にワインを仕上げたいところは、酵母の動きを活発化させれるために培養酵母も添加しています。シュピンドラー、ビッケルシュトゥンプ、フランケンシュタインではそういった話をしていました。
クナウスは、トロッケンにしたいのだけれど天然酵母のみでの発酵で、そういった造り手もいます
彼は醸造過程でいくつかの工夫をして、天然酵母での醸造を行っています。

ヴァインベルクが扱っているモーゼル、ザールの3つの造り手は全てのワインは天然酵母による発酵です。モーゼルに関しては天然酵母の方が個性が出るので天然酵母の方が好みではあります。また、中辛口中甘口のタイプであるファインヘルプは、ヴァインベルクのワインは温度管理などもせず自然に発酵が止まったワインで、自然が表れているワインと言えます。年ごとに残等が異なるのも特徴です。ファインヘルプだからこその魅力があり、ヴァインベルクでは重要なワインのひとつです。そして、甘い、辛い、という感覚と数値は気にせず味わっていただきたいです。食事とも合わせやすいです。


他にも果皮をつけたり(マセレーション)などと醸造過程色々な方法がありますが、それらは後で聞いていて、過程は商品を紹介する上では重要ではありません。良いワインにするために選択している方法なので、それらに対してこちらで特別に強調したりということはしていません。
試飲の時に、味わいの中で気になって樽や酵母のことを質問することはありますが、味わいにどう反映されているかを知るための質問であり、新樽だから、天然酵母だから、といったことなどは輸入するワインを選択する中では重要ではありません。


ワインは人が造っているいるわけですが、その技術そのものにはこだわらず、造り手がどういう考え方、想いでワインを造っているのかという方が重要だと思っていてそういったことをヴァインベルクでは特に伝えたいと考えています。技術は想いを反映させるための手段ですので。

次回は今までの総括的なことを書こうかと考えています。



ヴァインベルクの開店5周年を記念してのセットを4種類販売しています。

何を選んでよいかわからない方には5本セットがおすすめです。
http://weinbergwine.com/15.html


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com


posted by ヴァインベルク at 14:09| ヴァインベルクについて | 更新情報をチェックする

2019年01月14日

ヴァインベルクについての疑問、質問に答えます どういうワインを選んでいるのか?その3オーガニック、ビオ、自然派についてどう考えているのか?

今回も前回の続きの内容です。
輸入の際に、ワイン、生産者の醸造方法などは気にしているのか、ということについて書いていきます。

まずはビオについてのことを書きます。
ここ数年、ビオ、オーガニック、自然派ワインというワードはよく聞かれると思います。
それらがどういったものなのかということについて説明してだけでとても長くなってしまうのでここでは細かくは説明しません。
こういった造りをしている生産者、ワインは、そういうった部分を強調してアピールされていることが多いかと思います。わかりやすい違いになっているからです。

ヴァインベルクとしての考えは、農薬を使わないオーガニックの栽培により、その土地の個性がしっかりと表れているワインになるので農薬を使わないワインであることはとても重要な要素だと考えています。
ただ、ビオの認証があるかどうかは重要ではないと考えいてるのがヴァインベルクです。ビオの認証にはEUのもの、各団体のものがあり、規定もそれぞれ数値や醸造方法まで規定があったりとその範囲もさまざまですが、いづれにしろ規定をクリアする必要があります。ドイツワインの場合には、急斜面での畑作業などにより農薬を使わない作業というのはとても困難で、そんな環境の中で良いワインを造るためにできだけ農薬を使わないようようにして栽培している生産者がたくさんいます。ドイツワインガイドブックなどに載っている家族経営の生産者は大半はそういった造りをしています。ヴァインベルクが扱っている生産者もそうです。

その中で、モーゼルの急斜面の畑などでは、病害などが発生した時の対応はとても大変です。そういった際には農薬を使う場合もあり、リスクをさけることを考えています。そのがめビオの認証をとらない、という選択肢をとっていたります。減農薬とされるカテゴリーに入りますが、通常の使う量を減らしているというよりは緊急の時だけ使うというイメージです。ビオの認証をとっていたりビオを謳っている生産者の中には使用を許されているボルドー液を大量に散布しているところもあったりしますし、ビオであることは表面的には重要かもしれませんが、内側がちゃんとしていることが重要だとヴァインベルク店主は考えています。
実際にぶどう畑を訪れて草が生えている畑を見ていますので、その考え方には納得できます。そしてそれらのワインがビオの認証があるかどうかは関係ないことも感じられます。なのでビオの認証があるかどうかはヴァインベルクでは重要ではありません。丁寧に気持ちをこめて栽培をしていることが一番大切だと考えています。ヴァインベルクが取引している造り手も同じ考え方です。

ビオにはビオロジック、ビオディナミがありそれらは醸造の過程も影響し、それらは味わいにも反映されることがあります。
特にビオディナミの場合には、わりとそれとわかる特徴がでやすいです。ヴァインベルク店主はきれいでスーッと入ってワインが好みで、そういったワインには少し抵抗があり、そういったワインを造る醸造所は選んでいません。でもそれはビオロジックだから選んでいない、ということではなく試飲の段階でヴァインベルクのワインではないかなと感じるからです。亜硫酸を全く使わない、もしくは極力使わないで醸造している自然派の造り手のワインも同様なのでヴァインベルクでは選んでいません。
ただ、ヴュルテンベルクのクナウスは亜硫酸無添加のワインにも挑戦していて、試飲した時に、このワインはヴァインベルクで販売できるヴァインベルクらしいワインと考えたので輸入することに決めました(トロリンガーPURE)。なので亜硫酸を使っていないからだめ、ということでもないのです。でも亜硫酸を使わないことによって、ぶどう品種、土地の個性があまり出ていないワインになる傾向があるのでヴァインベルクでは好まないのです。
とはいえ、ヴァインベルクの取引している生産者は大量に亜硫酸を使っているわけではなく、最低限の使用に留めています。それでも少量でも使用することで、細菌などを抑えることができてテロワールを表現したワインとなるのです。ヴァインベルクでは亜硫酸の量は気にせず(多いと味わいにも影響しそういったワインは選ばないので論外です)、前回書いたようなやわらかい、やさしい、きれいでなおかつ内側に強さ、凝縮感のあるワインを選んでいます。

少しまとめると、ヴァインベルクはビオの認証をとっているから選ぶ、ということはせず、選んだ醸造所が認証をとっている、ビオ、自然派ワインでは既定の重要な要素となる亜硫酸の量も気にしていない、ワインとしていいと思ったものが亜硫酸が少ないこともあるしリースリングだと少し多めの場合もある、といったかんじです。

自然派、ナチュラルワインを強調して売られているワインよりも、ヴァインベルクのワインで、ピュアでスーっと入ってきて、これこそがナチュラルなワインだと思うことが最近あります。ヴァインベルクのワインで一番そう思ったのは、クナウスのレンベルガーの2017ヴィンテージですが、他のワインもきれいでピュアで、自然なワインだと思うのです。自然派ワインの定義などは別として、土地の個性がしっかり出ているこういったドイツのワインはヴァインベルク店主は自然なワインだと思っています。いい土地がありその土地の個性を最大限に生かせるような栽培、醸造を生産者がしている、これが最も素晴らしいことだと思っています。


IMG_2334.jpg

バーデンのフランケンシュタインの畑。ビオ認証は考えていませんが、基本はビオの栽培の減農薬です。


IMG_2074.jpg

ヴュルテンベルクのクナウスの畑。ビオロジックの栽培をしていて、今年か来年EUの認証を取得できる予定。それ以上の団体の認証の取得は考えていないそうです。
収穫されたぶどうの一部(15%くらい)は亜硫酸を使わない方法で造られています。


ビオのことだけで長くなってしまいましたので今回はこれで終わりにします。


ヴァインベルクの開店5周年を記念してのセットを4種類販売しています。
何を選んでよいかわからない方には5本セットがおすすめです。
http://weinbergwine.com/15.html


ドイツワインショップ ヴァインベルク
http://weinbergwine.com



posted by ヴァインベルク at 21:43| ヴァインベルクについて | 更新情報をチェックする